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(124) 授業や研修の中で質問や評価のために使える「ICEモデル」

2021年3月18日(木)

2020年度に「教える技術オンライン研究会(OGOK)」というのを10回にわたって開きました。3月28日(日)が最終回の10回目となります。この回は、2021年度新メンバーの募集を兼ねて公開研究会(参加無料)となっていますので、興味のある方はご参加ください。下記の記事から登録できます。

この研究会では、毎回研究トピックと研究スキルを1つずつ取り上げて紹介と議論をしてきました。

研究トピックというのは、教える技術に関係する研究テーマやトピックです。たとえば、ICEモデル、心理的安全性、限界的練習、エンゲージメント、対面とオンラインの比較、21世紀スキルなどを取り上げてきました。

研究スキルというのは、教える技術を研究する上で有用な研究スキルです。たとえば、研究のネタの見つけ方、概念と変数の設定、統計手法の概観、事前・事後・フォローアップのデータ収集、良いリサーチクエスチョン、質的データと量的データを組み合わせる、混合研究法、デザイン研究などを取り上げてきました。

今回はそのトピックの中から「ICEモデル」を取り上げます。

・評価と教授法に使えるICEモデル

ICEモデルというのは、学習の深さと拡張性を3つのレベルに分類したモデルです。このモデルを使って、授業や研修の中で提示する質問や課題をデザインしたり、ルーブリック評価を質的にしたりすることができます。このことによって、授業や研修全体をよりクリアな構造にすることができるでしょう。

ICEモデルは、スー・F. ヤング, ロバート・J. ウィルソン『「主体的学び」につなげる評価と学習方法―カナダで実践されるICEモデル』(東信堂, 2013)でわかりやすく解説されています。

研究会では、このICEモデルについて私が解説しました。約17分の動画はこの記事の最後に載せてあります。以下、文章で説明していきます。

「ICE」とは、Ideas(考え)、Connections(つながり)、Extensions(応用)の頭文字を取ったものです。私たちが何かを学ぶとき、教科書的にどの範囲を学んだのかということよりも、それぞれの内容をどれほど「深く」学んだのかということが重要です。

・「深く学ぶ」とはどういうことなのか

では、「深く」学ぶとは具体的にはどういうことなのでしょうか。その深さを示すものがICEモデルです。

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