見出し画像

(095) 書き手にとっての音声メディアと口述筆記への道

2020年11月27日(金)

9月に「(079) オーディオブックとネットラジオの時代がやってくる?」という記事を書きました。

オーディオブックにしても、ネットラジオにしても、いずれもながら聴きという行動が広まっていることを土台にしています。ワイヤレスのイヤホンも広まり、いつでもイヤホンやヘッドホンをつけている状態が珍しくなくなりました。そうすると、お気に入りの音楽以外の、ながら聴きできるコンテンツの需要が高まります。そこにオーディオブックやネットラジオのコンテンツが入っていくでしょう。

オーディオブックを聞いてその内容がどこまで理解されるのかは、一人の研究者として興味のあるところです。おそらくオーディオブックも、ネットラジオのようにながら聴きされていくのでしょう。紙の本や電子ブックのようにマーカーを引くこともできませんから、ながら聴きをしていって、どこか一箇所でも記憶に残るフレーズが見つかったらラッキーということなのかもしれません。

上のように、音声メディアは聞き手の層を厚くしながらどんどん広まっていくと予想できます。それはワイヤレスイヤホンの普及で、電車に乗っていても、ジョギングや散歩をしながらでも、気軽に聞くことができるようになったことが一因でしょう。わざわざ紙の本を開かなくても、あるいはキンドルを取り出さなくても、オーディオブックで本が読める(聴ける)のです。

・音声メディアは書くよりも生産性が高い

さて、それでは作り手にとっての音声メディアはどういうものになるでしょうか。ちきりんさんは最近、Voicyという音声プラットフォームで、配信を始めています。その中で、次の配信を聞いて、なるほどなと思いました。

2020/11/21 #056 生産性とプラットフォーム選び

それは、音声メディアだと、書くよりも生産性が高いということです。同じ内容を伝えるとしたら、それを文字にするよりも、音声として収録する方が時間と手間がかからないということです。

確かに、ちょっとしたことでも文章にするためにはそれなりの時間がかかります。私の場合ですと、平日に書いているメルマガの文章は400〜600字くらいの分量で、だいたい30分くらいはかかります。このファーストコンタクトの文章は1000〜2000字くらいですが、1時間以内にまとまることは珍しい方で、たいていは1時間以上かかっています。

それに対して、音声で収録する場合は、ちきりんさんの場合、10分の長さの話であれば、実質それだけしかかかっていないということです。もちろん、収録を始める以前に、何のトピックで話すか、どんなエピソードをもってくるか、どんな順番で話すかというような段取りを考える必要があります。その段取りの時間を加算しなければ公平な比較とは言えないでしょう。多分、文章にする場合は、その段取りを考えながら書いているというところがあります。だから、なかなか筆が進まないという現象があるわけです。

・音声化された語りとテキスト化された文章はそもそも違う?

ここから先は

1,408字 / 1画像
この記事のみ ¥ 100

ご愛読ありがとうございます。もしお気に召しましたらマガジン「ちはるのファーストコンタクト」をご購読ください(月500円)。また、メンバーシップではマガジン購読に加え、掲示板に短い記事を投稿していますのでお得です(月300円)。記事は一週間は全文無料公開しています。