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024 [おとなの学び] 書くことによって(だけ)考える力は伸ばせる

以前 “002 [おとなの学び] おとながおとなであるために「書く」” という記事をリリースしました。話したり、書いたりするのはただそれだけではなく、話したり、書いたりすることによって自分の人生に意味を与えているということにほかなりません。

人生の意味などと大きなことを言わなくても、書くことは考える力を確実に伸ばします。考える力を伸ばすためには、他の人と話し合ったり、議論することも有効です。しかし、人間の情報処理能力の限界のせいで、議論が論理的に進んでいるかどうかはその場ではなかなか判断がつきにくいのです。

その点、書いたものがあれば、読者はそれを自分の手元に置いて、時間をかけて吟味することができます。書くことは、読者がそれを批判的に吟味することを前提として、自分の考えを可視化するということなのです。書くためのプロセスでは、自分が書いたものがどのように読まれ、理解されるのかをシミュレーションしながら進めていきます。それこそが自分が読者と対話しながら考えていくという活動なのです。

ですので、考える力は書くことで伸ばすことができます。

・思考力や論理的に考える力はどう伸ばすことができるか

考える力は見えないので見えるようにします。それは書くことです。ブログでもなんでもいいので毎日書くようにします。書いていくと、読むことが必要だということがわかってきます。こうして考える力が養成されます。

詳しく説明します。

私たちは起きている間、いつでも考えています。気になっていることがあったり、いいアイデアを思いついたり、問題解決しなければならなかったり、意思決定しなくてはならなかったり、とにかくいつでもたくさん考えています。こんなにたくさん考えているのに、なぜか物事は先に進みません。解決しませんし、決めることもできません。

それはなぜかというと文字になっていないからです。考えているといっても、文字にして残さない限り、考えていることにはならないのです。文字にしないのなら、それは「夢想している」と呼ぶべきでしょう。夢想は夢想でいいです。楽しいです。「マインドワンダリング」という言葉もあります。考えがさまよっている状態のことです。夢想は、何か良いことを思いつく予兆のような状態ですから、これ自体に価値があります。

・「レンガ1つ分書く」ということ

しかし、そのままだとそれだけで終わってしまいます。そのためにノートを一冊用意しましょう。何か思いついたり、気づいたりしたことがあれば、それをノートにメモするのです。キーワードだけでもいいですけれども、できれば文にする。1つ文を書いたら、それに続けて、展開を書く。具体例を書く。理由を書く。応用を書く。そうすると、ひとつのパラグラフ(段落)くらいの分量、200字くらいの分量になるでしょう。そこまで行けば十分です。満足しましょう。満足してノートを閉じます。

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1,709字

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