2-教える技術ヘッダ

アンラーニング:新しい行動パターンを身につけるためには、古い行動パターンを捨て去る必要がある

火曜日は「教えること/研究すること」のトピックで書いています。

テニスの打ち方には、フォアハンドとバックハンドがあります。一般的にはバックハンドの方が難しいと思われていますけれども、私にとってはフォアハンドの方が難しいです。なぜならフォアハンドの方が体の自由度が高いからです。これは逆説的な話です。

バックハンドでは、肩の位置がまず決まるので、それを軸にして打てば毎回同じフォームで打つことができます。それに対して、フォアハンドでは肩の位置がバックハンドよりも自由に決められます。これが自由度が高いということです。

自由度が高いということは、柔軟性があるということですけれども、その反面、毎回フォームが変わってしまって安定しないという欠点があります。

ですので、最近の練習は、フォアハンドの自由度を制限して、毎回同じフォームで打つようにすることです。具体的には「1-2-3システム」です。1で、ラケットを体の右にセット。2で、その時の肩の位置を中心にしてラケットを体の後ろに高く大きく引く。3で、ラケットの重さを利用して一気に振り下ろす。これを繰り返して身につける。

言葉にしてみると簡単ですけれども、実際は難しい。新しいフォームはすぐには身につきません。気を許すとすぐに前のフォームに戻ってしまいます。そこで意識して新しいフォームに変えます。しかし、また戻ってしまう。この繰り返しです。

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