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学会での研究発表

昨日・今日とこちら

日本離婚・再婚家族と子ども研究学会に所属していて、第5回大会参加した

過去2回研究発表をさせていただいているが、今回も挙手して機会をいただいた

30分という限られた枠ではあるけども、自分でも、この1年間の解決実績を振り返ったりして、感慨深く、聴講いただいた方々にも好評いただいた

民法は共同監護を許容している


共同監護の合意は禁止されていない

共同親権制法改正に向けてのあれこれをしつつも、なにせ今は単独親権制の中なので、そこでできることを尽くす必要もあって、いろいろ工夫してきたのだけど、たった1人の弁護士のこの1年間の解決事例のうち5件以上が、宿泊付き交流等を含むようになっているっていうのは、傾向の変容として参考にすることができるだろう

いわゆる高葛藤と呼ばれる離婚訴訟が係属している、という段階でも、当たり前のように、宿泊付交流が行われていったりする

ま、だからといって、共同監護ができるんだから、単独親権制のままで問題ない、というわけでは当然ない

今年になってからの新規依頼も続くが、やはり、親子断絶も続いている

まずは、断絶状態を脱すること、そこから段階的にも拡充を目指していくことは大切で、いろいろなアプローチを試みているところではあるが、1~2年未満の最近の案件は、宿泊付交流が標準になってきていると言ってよい

そういえば、支援機関とも縁遠くなっていった

利用があったのは、連絡調整ツールかな~激安

良好な関係の親子が制限的にしか会えない理不尽も実際あるけども、関係性が良好なことに救われる

なんとか拡充する方法を模索していく

あれこれ変化を感じるが、地味なのが、合意による解決ばかりなので、判決や審判のように公開されることがないため再現・反復性が乏しいことが課題だ

だから、研究発表の機会に報告するしかない

たまたま話し合える夫婦の話し合いによる解決だろう・・・

って、特殊事例扱いをして済ます、というのも決して正解ではないような気がする

これは研究を尽くしてこそ、ではあるけども、そんな、離婚訴訟になっているケースで断絶をしていないどころか、宿泊付交流をしているようなことが、1件に限らず、複数件実現していること自体、なにか引き寄せているような気がしてならない

学会という専門的な場面で、運だと思う、で済ますわけにはいかないし、なにかヒントを見出したい

何より、書面での主張とか、裁判や調停の運び方など、対応しているのは私であり、方法論も実は、一般論部分を流用していることも多いから、たしかな実績のある効果としての実感を伴ってくるのである(そう思うと、振り返ると、弁護士登録初期段階に、最高裁に書面を届けにいく、とかいろいろ冒険しながらも「続かなかった」というのも、それだけ実効性が乏しかったゆえの自然に選ばなくなっていくという現象かもしれない。)

手法自体は、かなりオリジナルに開発してきたものがあるけども、たとえば、これらの学びが礎になっていることは間違いない


1番古いのがこの二宮先生が編著者となっているもの

合意による解決についてこれで学ぶことができる

この学びがあって、実務で実践し、その結果をフィードバックして届ける

学会の今期会長は二宮周平先生

研究者が示す手法を実務家が実践して成果を報告する
この方法論が確立していくことで、さらにまた研究を後押しさせながら、一般に普及していけば、自ずと社会全体も変容していくだろう

共同親権制にもう変わり始めている


最後に、サムネにもしている図を補足しよう


親子の良好性はせめて守りたい

父母の関係性が悪化することで、良好だった親子関係さえも破壊されていく(右下)

その結果だけを捉えて、その責任を子どもに背負わせていくことになるのが今起こっていることで、あまりにも子どもが犠牲になりすぎている

これを改めるべく、とりあえず、父母の関係性の是正、せめて高葛藤の回避を試みるアプローチも可能な限りは尽くしたい

それは、共同親権制においても大切なことだろう

共同親権制で目指すのは、より徹底して、合意形成支援を通じて社会の責任で共同養育理念を全うしていくもので、親子関係の悪化を回避にとどまらず、より積極的に関係性を保護していく、そのための仕組みの整備だろうと理解できる

もっと、発表スキルを磨きたいという反省も多かったけども、午後の基調講演やシンポジウムがとても勉強になって、子どもの声というテーマで共通しているのもあるけども、よく補完されていった

特に、法制審委員でもある菅原ますみ先生の発表が改めて沁みる

子どもの心理にフォーカスして、結局のところ、家族支援が大切であるというところに通じるお話が改めて参考になっていった

子どもの意見表明権に関する理解も自分の中で整理して進んでいった

ねぇねぇ なぁに

やっぱり、子どものニーズをまずキャッチするのは、親であって、そして、そのためには、親自身の余裕が必要なわけで、親を支援することが、子どもの権利保護に通じるのだという確信にたどりつく

今日もまた学んでいく

すごい動画も拡散していきたい


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