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悲劇のヒロインの作り方

「どうして私ばかりがこんな目に遭うの?」
「誰も私のことをわかってくれない」
「どうせわたしはこんな人間なんだ」
「全部わたしのせいなんだ、、、」


みなさんはこんなふうに自分が悲劇のヒロインになったかのように思ったことはあるだろうか。


わたし???
もちろんあります!笑


幼少期は常にこんな感じでよく拗ねていたように思う。

どうせ誰もわかってくれない、
わたしが悪いんでしょ
なんてよく思っていたなぁ、、、(遠い目)

今日はそんな「悲劇のヒロイン」について、自分の中の男性性と女性性の話と絡めてお話ししていきます。

悲劇のヒロインの正体とは?

「悲劇のヒロイン」とは、自分を被害者として捉え、外の世界や他人の行動によって傷つけられていると感じる心の状態です。


この状態に陥ると、以下のような特徴が現れます。

  • 被害者意識: 「私だけがつらい」「誰も助けてくれない」と感じる。

  • 過剰な感情表現: 感情が激しく揺れ、周囲を巻き込むことが多い。

  • 受け身の姿勢: 自分で状況を変えようとせず、誰かの救いを待つ。人や環境に依存しがち。

  • ネガティブな発言: 「でも」「だって」「〜してあげたのに〜された」という発言が多い。

  • 自己犠牲の美化: 自分が犠牲になることで「愛されたい」「認められたい」という欲求が隠れている。

身に覚えがある方もいらっしゃるだろうか。
い、いたーーーい!!ヤメテ!!!って人もいるかもしれませんね。

「悲劇のヒロイン」なんて言葉で表現すると刺々しく刺さりますけれど、これって性格の問題という話ではないんです。


悲劇のヒロイン化現象は、潜在意識の中で自分の「男性性」と「女性性」のバランスが崩れた結果として現れるものとしても考えられます。

男性性と女性性について、次でもう少し詳しくお話ししますね。


男性性・女性性とは

ここでいう男性性と女性性は、性別に基づくものではなく、誰もが持つ心理的・エネルギー的な側面を指します。

  • 男性性: 決断力、行動力、論理的思考、目標達成の推進力、保護する力、左脳的=顕在意識=エゴ

  • 女性性: 受容性、感受性、直感力、創造性、感情を育む力、右脳的=潜在意識=無意識

この2つがバランスよく機能しているとき、私たちは自分らしく力強く、かつ柔軟に人生を生きている、と実感するようになります。


自分の中の男性性(顕在意識)と女性性(潜在意識)が結婚し、うまくいっている状態。これを「インナーマリッジ」といいます。
心理学のユングの言葉ですね。

しかし、多くの場合、片方が過剰に働いたり、逆に抑圧されることで、内面的な不調和が生じます。

悲劇のヒロインが生まれる仕組み

では悲劇のヒロインはどのようにして生まれるのか。
以下のような内面の不調和が原因とされています。

  1. 男性性の弱体化

    男性性は、行動力や決断力、自己を守る力を象徴します。
    しかし、男性性が弱くなると次のような問題が生じます:

    ・自分の意見を表明できない。
    ・他人に流されやすく、境界線を引けない。
    ・自分の感情をコントロールする力が不足する。

    このような状態では、内面的に「守られていない」という感覚が生まれます。

  2. 女性性の過剰反応

    男性性がしっかりと女性性を守れないと、女性性は不安定になります。
    女性性は本来、感受性や直感力、創造性を司る素晴らしいエネルギーですが、守られていないと次のように過剰反応します:

    ・感情が暴走し、些細なことに過敏になる。
    ・他人の承認を過剰に求める。
    ・被害者意識が強まり、自分を守れないことへの不満が溢れる。

    こうして、内面的なバランスの崩れが「悲劇のヒロイン」という状態を作り出します。

ですから、性格のせいだと落ち込んだり自分や周りを責めたりする必要はなく、ただバランスが崩れただけの状態なのです。

悲劇のヒロインを作る3つのステップ


そんなこと言われても、なかなか抜けられないという方もいらっしゃるかもしれませんね。

そこで、「悲劇のヒロイン」が作られていく過程を3つのステップに分けて考えてみました。

自分の中でどんな過程でそうなっていっているのか、どの段階で陥りやすいのか、過去の経験を踏まえて振り返りながら探る手がかりにしてみてください。

【ステップ1】男性性を抑圧する

  • 自分の意見を押し殺し、他人に合わせる。

  • 行動することを恐れ、「どうせ無理」と諦める。

  • 自分の境界線を無視し、他人に振り回される。

    【ステップ2】 女性性を過剰に表現する

    • 自分の感情を制御せず、周囲にぶつける。

    • 他人に期待しすぎて、失望を繰り返す。

    • 「私はこんなに頑張っているのに!」と自己犠牲を美化する。

    【ステップ3】 被害者意識を育てる

    • 起こる出来事をすべて「自分への攻撃」として解釈する。

    • 他人や環境を責め、自分の責任を回避する。

    • 「誰かが助けてくれるまで待つ」という受け身の姿勢を徹底する。

    大まかな3ステップでしたが、いかがでしょうか。
    次に、具体的な解決法をお伝えします。


    悲劇のヒロインを卒業するには?


    悲劇のヒロインを卒業し、内面的な調和を取り戻すためには、男性性と女性性を統合する必要があります。

    この章ではそのプロセスを具体的にお伝えしていきます。

    1. 無意識に気づく

      まずは自分の無意識に気付くことが大切です。
      そのために感情の揺れを観察し、特定の状況で強い反応を示した時、何らかのメッセージであると考えられます。

    2. 投影を回収する

      自分の中の男性性、女性性は自分の身近な異性に投影されることが多いです。
      この投影を回収することで、内面的な成長が始まります。

      ・自分の理想像を見直す: 異性に対して抱く理想や期待が、自分の無意識から来ている可能性を探る。

      ・他人への反応を振り返る: 強い憧れや反発を感じる相手が、自分の内面的な側面を映し出していることがある。

    3. 男性性を育てる

      男性性は、行動力や自己を守る力を象徴します。これを育てることで、女性性が安心して力を発揮できるようになります。

      ・行動する習慣をつける: 小さな目標を設定し、それを達成することで自信をつける。

      ・自己主張の練習: 自分の意見を言葉にする練習をする。

      ・境界線を引く: 他人に「ノー」と言う勇気を持つ。

    4. 女性性を癒す

      女性性は、受け入れられ、守られることで癒されます。

      ・感情を受け入れる: 自分の感情を否定せず、そのまま受け止める。

      ・セルフケアを優先する: 自分の体や心を大切にする時間を作る。

      ・表現を大切にする: 想いを言葉や絵、歌などで表現する。

    5. 男性性と女性性を対話させる

      内なる男性性と女性性が対話を始めると、バランスが整い始めます。

      ・「今、私に必要な行動は何だろう?」(男性性への問いかけ)
      ・「今、どんな感情が湧いているのだろう?」(女性性への問いかけ)

    このような内面的な問いを日常的に行うことで、2つのエネルギーが協力し合うようになります。


    まとめ:悲劇のヒロインから内なる調和へ


    このように、悲劇のヒロインは私たちの内面的なバランスが崩れた結果として現れるものです。

    その状態に気づき、男性性と女性性を統合することで、私たちは内面的な安定と創造性が向上し、より力強く、かつ柔軟に人生を生きられるようになります。

    その結果、他人に過剰な期待を抱くこともなくなり、健康的な人間関係を築くことができるようにもなるのです。

    内側にある男性性と女性性を統合させる、インナーマリッジの状態であることで、私たちは自分というものをより深く理解し、全体性も実感できるようになります。


    自分の願いを叶えているはずなのに、現実がうまくいかない。パートナーシップがうまくいっていない。

    そんなときは、自分の中のその願いというものが本来の願いではなく、エゴ(顕在意識)が作り上げた願いである可能性が高いです。

    上記の統合のプロセスにじっくり取り組むことで、その原因も浮かび上がって見えてきますので、ぜひやってみてくださいね。

    ではまた。

    古賀あや

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