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公務員(警察官)を辞めた理由は好きな人や尊敬する人に囲まれて成長したかったから

これまで警察官を辞めた理由を聞かれるたびに「やりたいことがあったから」と答えていた。

もちろん、夢があってそれを叶えるために退職したのは事実だけど、もう一つ大きな理由がある。

それは、好きな人や尊敬する人に囲まれて成長したかったら。


警察官の仕事は、もめ事やケンカ事案に対応すること。これらの当事者は概して反社会的な思考の人が大半だ。気に入らないことがあると他人を傷つけてもかまわないという精神で自分が全て正しいと思い込んでいる人。

未成年なら精神的に未熟なので仕方ないかもしれないが、大人になってもそのような振る舞いしかできない人。

この種の人と接するのが本当に嫌で苦痛だった。毎日この種の人と関わっていくにつれて、僕自身も感情的になりやすくなっていた。無意識に自分も同レベルの思考になっていたと思う。


一度きりの人生だから後悔のない生き方を

人生は1度きり。

1日の時間は24時間で、全ての人に対して平等に分け与えられている。

でもその時間をどう使うかは人それぞれ違う。

好きな人と一緒に好きなことをやって毎日楽しく過ごす人もいれば、やりたくないことを我慢してやり続ける人もいる。

生活しないといけないので、やりたくない仕事を我慢してやることは当然のことで、好きなことだけで生きていけるほど甘い世の中ではないことは分かっている。

それでも一つだけ、どうしても避けたかったことがあった。

それは嫌いな人と関わり続けて無意識に自分も悪影響を受けることだった。

「自分の人生を悔いのないように生きたい」という想いをずっと持っていた。

でも実際は、世間体を気にして自分が本当にやりたいことをやる勇気を持てなかった。

だから人生をかけてやりたいことに挑戦している人を見ると、すごく羨ましかった。


今の仕事を定年まで続けたらどうなるのかと思ったら怖くなった

警察官の仕事は好きだった。やりがいもあった。困っている人を助けることができて感謝される。そして給料までもらえる。そんな仕事は理想的だった。

人間関係にも恵まれた。尊敬できる上司の下で、信頼できる同僚や同期と一緒に仕事ができた。

でも、どうしても現場で嫌いな人と関わることだけが我慢できなかった。

僕が嫌いの人とは、事件を起こすトラブルメーカーの人。社会のルールを守らない自己中心的な人。高圧的な態度で威圧する人。理屈の通らない話を延々と繰り返す人。

これらの人を対応した場合、必ず問題がすり替わる。事件が起きた原因を聞いているのに、たいてい警察官本人が攻撃の的になって不毛な論争が数時間続く。

今の時代、このような人を強制力によって排除すると人権侵害などを持ち出されて問題になるため、結局、相手の機嫌をとって進めるか、訳のわからない話に最後まで付き合うしかない。

これを毎日、毎年、定年までやると考えたら、頭がおかしくなりそうだった。


このままだと無意識に自分がダメになると感じた

ある日突然怖くなった。

この種の人達に囲まれて仕事を続けると将来どうなってしまうだろうと思った。

人として成長するどころか退化してしまうんじゃないかと不安に襲われた。

当時、自分の将来について真剣に考えていたこともあって、自己啓発系の本もたくさん読んでいた。

多くの本に共通していたことは、周りの環境が人を変えるということ。周りの人と同じレベルや方向に自分も変わっていくということ。

だから自分の状況を客観的に見た時、当時の僕は周りから悪影響により成長できないどころか、ダメになってしまうと思ったのを覚えている。

それ以降、周りの環境を変えて生きていきたいと考え、退職を視野に入れて英語の勉強や大学院留学の準備を本格的に始めた。


最後に

今は既に退職して自分のやりたいことに挑戦する人生を歩むことができている。

退職が正解だったかどうかは未だわからない。これから自分の頑張り次第で正解にも不正解にもなる。

でも、一つだけ言えることは、今は好きな人や尊敬できる人との関わりが格段に増えたうえ、嫌いな人とはほとんど関わることがなくなった。だから精神的に安定していると感じる。

もちろん、誰もが人生において好きな人だけと関わって生きていくのは難しい。生活のために会社の上司や同僚などは絶対に関わっていかなければならないから。

でも、一度きりの人生だからより良く生きていきたい。

そのためには自分のいる環境を客観的に見て、常に好きな人や尊敬できる人に囲まれる環境に身を置くことを目指すことが大事で、そうすることが自分を成長させることにも繋がるんだと思う。

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