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ホルモン

鉄板の上でジュージュー、焼けているのかどうかいまいち判別しにくい。食べていてもくちゃくちゃといつまで経っても口の中にある。飲み込むタイミングがよくわからないという理由から注文しないという友人もいた。今回はそのホルモンではなく、体内にあるホルモン、特に血糖値をコントロールするホルモンです。

血糖値を上げるホルモンはググると、コルチゾール、テストステロン、グルカゴン、ステロイドなど数種類が出てきた。一方、血糖値を下げるホルモンでググった結果は「インスリン」ただ一つでした。

このことは人類が飢餓という危機に対抗しうるシステムを備えていることの表れでしょう。獲物を追っていて疲れてきて、あともう少しで獲物が捕らえられるという時に、また脅威にさらされて逃避する時に血糖値をあげてなんを逃れてきたのでしょう。

現代では、特に先進国では飽食の時代になりました。飢餓で亡くなるリスクよりも肥満による病気でなくなるリスクが高まっています。かつてはわずかにしか利用されなかったインスリンが、今では常時出っ放し、栄養の吸収を促進するのでエネルギーを蓄えやすく、消費しきれなかったエネルギーは訪れることのない飢餓のために脂肪として蓄えられる。

科学の進歩と比べると体のシステムは変化が緩慢で時代について行けていないのですね。食欲との戦いの毎日に意志の力を使い切って、本当にするべきことに着手できないでいる。

このようなことを考えているだけでも物質的に満たされた時代が、どんどん人類の心を蝕んでいっている気がしている。

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