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「古くて新しい」体験!甲府の中心街で100年前にタイムスリップ

こんにちは、甲府市地域活性化起業人の鈴木です。

大変大変遅くなりましたが、2022年もどうぞよろしくお願いいたします。

年末ジャンボは無事外れ、初詣に行った神社で引いたおみくじは小吉となんとも微妙なスタートを切りましたが、今年も頑張って甲府の情報をリポートしていきます。

そういえばこの間テレビで見たのですが、「平成レトロ」って言葉があって今の10代20代の方々(いわゆるZ世代)に受けているようです。

ガラケーやらたまごっちやら、インスタントカメラやら…

私はゆとり世代ドンピシャでしてギリギリZ世代には入らないところの生まれではありますが、それでも私のような20代後半、そして30代の方にとってはぶっ刺さるものばかり、「うわ〜〜〜!!!なっつかし〜〜〜!!!」と心の中で叫ばずにはいられない思い出の品々が並んでいます。

いや、というかそれ以前にもう「平成」が「レトロ」になってしまっていることに衝撃です。つらい。

Z世代の方たちにとっては全く未経験、触れてこなかった未知のもので、逆にそれが新しくて良いのかもしれませんね。

ちなみに私は小学生のころ妹に借りてくちぱっちを育てていましたが、別のゲームに現を抜かした結果すぐに死なせてしまったような…。

ペットを飼うときは責任をしっかりもって面倒を見ましょう。

甲府でのレトロ体験

平成初期から考えると大きく時代が進んだ令和4年・2022年ですが、甲府にもついこの間、とーっても「レトロ」な体験・文化に触れられるお店がオープンしました!

「オリオン活版印刷室」

19世紀末頃から浸透しましたが今はもうほとんど絶滅してしまっている活版印刷の体験ができる工房です。

昔は「活字」と言われる文字1つ1つを型どった金属(鉛)にインクを塗布し、それを紙に押し当てるような形で印刷をしていました。

今みたいに印刷したいデータを作り、ボタンひとつでプリンターからガーッと出てくるわけではないんですね。

今回はそんな活版印刷を体験させていただきました!

まずはスタッフさんの説明を聞きながら、使いたいインクの色と紙を決めます。

この紙がまたそれぞれ手触りや見た目の質感、インクの映え方などが違っていて面白い!ぜひお気に入りの紙を見つけてみてください。

今回私は黒の紙に白いインクにしました。ちょっと上質な、大人っぽい雰囲気を目指します!

インクの色と紙を決めたら、その後は印刷したい文字やマークを選びます。

これがひじょ〜にセンスの問われる工程…。私は無難of無難なメッセージにしてしまいましたが…一緒に来た友達とわいわいしながら決めていくのも楽しそうです。

このとき、活字一つ一つをピンセットでケースからピックアップするのですが、その重量にびっくり!

鉛でできてるんだもんな…そりゃ重いわ…

文字やマークが決まったら、いよいよ印刷の準備に!

まずは使用する活字を金属のフレームの中央に置き、その上下左右に別の金属や木材などを並べ、一番外側から締め付けるようにして固定します。


この作業もパズル的な要素があって楽しいです。

このように、浮かせても中央の活字たちが落っこちなければOK。フレームごと機械(テキンというそうです)にセット!

続いて、テキン上部の円盤のようなところに先ほど選んだ色のインクを落とし、伸ばしていきます。

伸ばし伸ばし…

伸ばし伸ばし…

今の時期のように寒いとインクが固まりやすく、伸ばすのに少し時間がかかってしまうそう。(冒頭の説明を聞いているあいだ、ドライヤーで温めてくれていたとのこと…ありがたい!)

テキンの左側にあるレバーを引くと、ローラー(2本あるサランラップの芯みたいなやつ)が上がってきて円盤まで届き、インクを伸ばすのに一役買ってくれます。

左手にレバー、右手にヘラを持ち、インクを伸ばしていく私。

職人になれている感覚を味わえます。笑

円盤上にムラなくまんべんなく広がるまでやるとのことで、時々インクを継ぎ足しながらひたすら伸ばしていきます。

インクを伸ばせたら、いよいよ印刷!

テキンにセットされている活字と向かい合うように、手前側の可動部分に紙をセット。

両面テープで張り付いている黒い亜鉛板がストッパーになり、紙を固定してくれます。
アナログ印刷なのでこの紙のセットももちろん手動です。

フレームにはめ込んだ活字は固定されてしまっているので、紙の位置がずれると当然印刷もずれてしまう…ということで、思った通りの位置に印刷するのがなかなか難しく、トレーシングペーパーなどを使って微調整をしながらセットしていきました。

薄く透けている方眼も利用して目印をつけます


あとは左手側のレバーを引くとローラーが上の円盤部分からインクを拾い、レバーを戻すとテキンにセットされている版(活字)にそのままインクを塗りつけてくれます。

何度か繰り返して活字にインクを塗ったら、左手側のレバーをグッと強く引く!

ググーッと引くとセットした紙が固定されていた活字に押し付けられる格好になり…

おお〜!!

このように、印刷されます。

レバーの引き具合や紙の位置などで印刷するたびに微妙に違った出来になるのが面白い!

あえて弱めに押し当てることでかすれた感じを出したりすることもできます。

そして、活字がうまく紙に押し当てられず印刷できない時は…

このように版(フレーム)を取り出し、トンカチで少しだけ活字を背中側から叩いて押し出します。

どこまでもアナログ…!(それはそう)

デジタル印刷がなかった時代、この作業で一文字一文字印刷をして本や新聞などを作っていたのかと思うと気が遠くなりますね…

現代の文明に感謝。

ちなみに活版印刷はヨーロッパなど西洋の方が定着が早く、漢字文化圏に定着したのは前述した通り19世紀末頃からだったそう。

アルファベットは26文字しかないですが、漢字はおびただしい数ありますからね。

活字を作るだけでもえげつない労力がかかります。笑

マークを印刷していくとこんなかわいらしいスタンプカードもできちゃいます。

現状は漢字の活字は体験に使えないのですが、昔使われていたものを探して収集中のようで今後はマークなども含めて増やしていき使えるようにしたいとのこと。

オリジナルの名刺や大切な人へのメッセージカードなどにいかがでしょうか?

体験の時間も含めて素敵な思い出になりそうです。









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