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人の数だけ価値観がある

小学生の頃、週末が待ち遠しかった。

大会で活躍。優勝。MVP。

そんな姿を思いながら登校前も下校後も毎日ボールを蹴っていた。サッカーが人気のあるスポーツだったからとかではなく、ただ純粋にボールを蹴るのが楽しかった。そしてもっと上手くなりたかった。

その気持ちは体が大きくなっていっても変わることはなく、高校、大学とスポーツ推薦で入学した私の成長過程にはいつもサッカーがあり、私の人間形成に多くの影響を与えていった。

人の数だけ価値観がある

これまで数えられないほどの試合を行い、また見てきたが、サッカーでは様々なスタイルのチームや異なるプレースタイルを持つ選手が存在する。当たり前のことのように聞こえるかもしれないが、その当たり前は忘れられがちなことでもある。

自分こそが正義と考えて周囲が見えなくなったり、他人と比べて自分を卑下したりと自分が自分をネガティブな方向に連れていく。人間なので悲観的になる時もあるのかもしれないが、それでも十人十色の考え方がある中に自分の考え方があると理解している人はやっぱり心に余裕があるし、自分のコントロールできることに集中できている。

サッカー選手だったら、自分とは異なるプレースタイルを持つ選手たちがいる中、自分はピッチ上で何がしたいのか。何をすれば輝けるのか。そこに注力するべきで、自分と違う人のことを批判していても自分の心は豊かにならない。

とは言っても、どうしても理解し難い価値観を持つ人やどう頑張っても自分とは合わない組織はある。

そんな時は相手を責めると言うより、自分は正しい環境にいるのかを問いてみる。正しい環境とは、自分の進むべき方向や価値観に沿った場所。

他人に敬意を持ち、寄り添う努力はするものの、そもそも向かうべき方向が違っていたり、自分の考えと全く違う人を論破してもお互いが幸せにならない。相手の嫌なところばかりを考えて自分の気持ちを悪くしたり、相手を変えようとしてお互いが疲れるのではなく、自分が変えられることに意識を向ける。環境選びはその一つで、自分に力さえあれば選択肢も多くなる。

世代を超えて愛されるビックバンド、ビートルズは「Let it be (なるようになる)」が人生の格言だと歌っていたが、「人の数だけ価値観がある」は私を生きやすくしてくれる魔法の言葉だ。

夢を見ながらボールを蹴り続けていたあの頃とは違った活躍、優勝、MVPかもしれないが、熱量はあの時のまま。今日も走り続ける。


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