First memory(Hinata)14
「あなた、フィリアのこと好きなの?」
握っていたペン先がバキリと音を立てて壊れた。
「ちょっと、アイン! あんた、直接的すぎ!!」
「好きなの?」
机に腰かけたアインさんを無視して、私は新しいペンを取り出し続きを書き始める。
「あなたが本気なら、私、フィリアを譲ってもいいわよ」
その言葉を聞いた瞬間に私は、反射的にアインさんの白衣を掴み上げていた。
「おー怖い顔。恋する乙女の顔とは程遠いわね」
握る手に更に力が加わる。余裕ぶっているアインさんの顔面目掛けて折れたペンを