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小説「双校の剣、戦禍の盾、神託の命。」

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声プラが贈る、小説と音声ドラマによって紡がれていくファンタジー作品 ~あらすじ~ その国の名はシュバルトメイオンと呼ばれていた。  国内には東西に分かれた学園があり、互いに競い…
運営しているクリエイター

#全力全開の群像劇

165 テラフォール流の閃

 東西の生徒がパーティを行っている大広間の建物の外ではシュレイドがパラパラと本をめくる音…

159 剣が導きし運命

「では、東部学園都市のエナリア会長の提案による交流会をこれより行います。内容としては模擬…

157 学園外遠征

 西部学園都市ディナカメオスに九剣騎士が調査に来てからの後、不気味なほどにこれまで通りの…

155 ささやかなる興味

 ウェルジアは食堂へと今日も足を運ぶ。  心なしかその足取りが軽い。  彼にとって食堂と…

153 才能というもの

「ティルス会長」  ドアを開く音と共に小柄な人影が室内へと入ってくる。 「リヴォニア、お…

152 突拍子もない話とこれから

 話を進める中、ドラゴがこれまでのことを全く話を理解していないかのように首を傾げる。 「…

150 試作品披露会

「これ、なんですか?」  リリアは目を丸くしつつ開けられた箱の中にあったものに首を傾げる。そこには幾つかの試作品らしき物体が並んでいる。 「よくぞ聞いてくれました!!」 「は、はい?」  セシリーは眼を煌めかせながらリリアの手を両手で包むように握ってくる。ブンブンと振る手に込められた力が強い。セシリーの芯のようなものをリリアは自然と繋いだ手から感じ取っていた。  しかし、意識は今は別の方へと流れていく。箱の中身だ。 「ひとまずセシリーの説明を聞きましょう。私のアイデア

149 完成した試作品

 西部学園都市内にある商業区画の路地裏で細々と営まれている武具店「ラグナレグニ」その店内…

148 穏やかな放課後

 とある日の授業終わりの校舎裏。  いつものこの場所でウェルジアが神妙な顔をしたままで文…

147 清廉潔白すぎた野心

 学園祭が終わり程なくして、九剣騎士として王都から視察に来ていたヴェルゴとクーリャは学園…

146 極致への一歩

「クーリャ。すまんが事のついでにもう一つだけ頼みがある。いいかい?」  ひとしきり笑い終…

145 不屈の師弟

「そうですか、やはり以前と変わらず異変などの痕跡はありませんか」  西部学園都市の学園祭…

143 抜き打ち実力テスト

「ふんっ!」  目の前の男が背中に手をやり身体を丸めるように前傾姿勢を取りながら飛び出し…

138 運命のチョココロネ

 双校祭の後はこれまでの事はまるで何事もなかったかのように穏やかな日々が学園内では続いていた。  そうしている間にエナリア派閥は中核のメンバーを中心としてこれまでバラバラに群雄割拠だった東部をまとめ上げ、東部学園都市コスモシュトリカに新しい秩序を生み出していた。  生徒会メンバーを筆頭とし、まるで国の正規の騎士達のように各自の特性ごとに特化させた新しい隊制案を打ち出した。  それが功を奏してか学園内のまとまりが増していき目的意識が移り変わっていく。    騎士になる事だけ