マガジンのカバー画像

小説「双校の剣、戦禍の盾、神託の命。」

165
声プラが贈る、小説と音声ドラマによって紡がれていくファンタジー作品 ~あらすじ~ その国の名はシュバルトメイオンと呼ばれていた。  国内には東西に分かれた学園があり、互いに競い…
運営しているクリエイター

#双校の剣・戦禍の盾・神託の命

165 テラフォール流の閃

 東西の生徒がパーティを行っている大広間の建物の外ではシュレイドがパラパラと本をめくる音…

164 遠征初交流パーティ

 交流模擬戦が終わった後、生徒達は宿舎に戻り普段はほとんど使われることがないという大広間…

163 存在しないはずの奥義

「まだまだ、ここから上げられるみたいだな?」 「ふん、余力を残そうとでもしてみろ、俺がお…

161 駆け引きと狙い

「これは、想定外が過ぎるね」  スカーレットが強者である事はなんとなく分かっていたが流石…

160 実力以上の差

「それではまず、交流模擬戦の第一戦目を行います。両者広場中央へ」  遠征宿舎の広場を囲む…

158 遠征先にて

 遠征で生徒達に与えられている任務の進行は滞りなく進んでいた。  各地域の最終地点となる…

157 学園外遠征

 西部学園都市ディナカメオスに九剣騎士が調査に来てからの後、不気味なほどにこれまで通りの日常が学園内では続いていく。  ウェルジアは日々過ごす中で様々な人物との接点が生まれ、その中で学園生活を過ごしている。  この学園に来るまではほとんど妹以外の人物との接点のなかった彼の中では小さな心情の変化が芽吹いていた。  それと同時にかつての苦い記憶が薄れつつあることが許せない自分。  その間での葛藤が生じ始めており、自分がどうすべきなのかということが分からなくなっていた。  

156 ビビフの残り香

「さて、と。お待たせ。さぁ、召し上がれ!」  食堂のテーブルの上にドンっと勢いよく置かれ…

155 ささやかなる興味

 ウェルジアは食堂へと今日も足を運ぶ。  心なしかその足取りが軽い。  彼にとって食堂と…

153 才能というもの

「ティルス会長」  ドアを開く音と共に小柄な人影が室内へと入ってくる。 「リヴォニア、お…

152 突拍子もない話とこれから

 話を進める中、ドラゴがこれまでのことを全く話を理解していないかのように首を傾げる。 「…

151 会議室のヒボン先輩

「みんな、ありがとう! 僕の呼びかけにこうして集まってくれて」  ヒボンが一同に会したメ…

150 試作品披露会

「これ、なんですか?」  リリアは目を丸くしつつ開けられた箱の中にあったものに首を傾げる…

149 完成した試作品

 西部学園都市内にある商業区画の路地裏で細々と営まれている武具店「ラグナレグニ」その店内では三人の少女がテーブルに並べられた試作品を眺めていた。  この学園では上級生になるほど一般的な授業への出席が必須ではなくなり、各自の行動に対して徐々に自由と責任が伴うようになる。  勿論、授業だけに出席し続ける生徒もいるが商才あるものや何か他にやりたいことがある者であればこの商業区画内で店を出すことなども認められている。  先ほどからジッと緊張の面持ちで自分が作った商品を見つめる二