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大阪市北区堂山町傷害被疑事件第3回公判 10

伊藤大介被告人検察官質問その1

検察官B「検察官のヤマサキからお聞きします。荒巻さんと最初に会ったのはいつですか。」
伊藤大介「討論会の時です。以前にデモに抗議したときに荒巻さんを認識していました。」
検察官B「講演会で会いましたか。」
伊藤大介「はい。」
検察官B「Jフラッグでもみ合いになったとき、荒巻さんが警察を呼んで警察が来ましたか。」
伊藤大介「はい。」
検察官B「荒巻さんと電話で話しましたね。」
伊藤大介「はい。」
検察官B「荒巻さんに店に行ってはいけないかと聞きましたか。」
伊藤大介「はい。出禁になっているので荒巻さんに確認しました。」
検察官B「電話では言い合いになりましたか。」
伊藤大介「差別をやめろと荒巻さんに伝えたいと話しました。何を話すかというより差別表現をやめろと言いました。」
検察官B「話になりませんでしたか。」
伊藤大介「私は差別をなくすことを目指していて差別をやめろということはあります。内容的にはそういう話でした。」
検察官B「大川さんとタクシーに乗っていたわけですが、大川さんと話はしましたか。」
伊藤大介「はい。そこで荒巻さんに電話しました。」
検察官B「電話した後大川さんから何か話はありましたか。」
伊藤大介「いいえ。」
検察官B「大川さんが差別主義者と話してみたいと言ったときに荒巻さん以外の人物は考えなかったのですか。」
伊藤大介「その時間だと荒巻さんだけだったからです。」
検察官B「その時間に荒巻さんが店をやっているからそう考えたわけですか。」
伊藤大介「はい。」
検察官B「どういう話になると想定していましたか。」
伊藤大介「大川さんが差別を受ける当事者として荒巻さんから話を聞くというものになると思っていました。」
検察官B「店が休みであることは聞きましたか。」
伊藤大介「はい。」
検察官B「どういうやり取りで聞きましたか。」
伊藤大介「2分ほど通話したわけですが、店に行っていいかというと無理だと答えて電話が切れました。」
検察官B「荒巻さんを呼び出して来てもらったわけですか。」
伊藤大介「荒巻さんの方から電話がかかってきて来いと言われました。」
検察官B「Jフラッグには先に着きましたか。」
伊藤大介「はい。」
検察官B「荒巻さんが来た時には、荒巻さん、大川さん、伊藤さんの位置でしたか。」
伊藤大介「はい。」
検察官B「荒巻さんはJフラッグのすぐ近くの路上にいたわけですね。」
伊藤大介「はい。」
検察官B「荒巻さんは大川さんに近づいて行ったわけですね。」
伊藤大介「はい。荒巻さんは私の方に向かってきて大川さんとは話をしませんでした。」
検察官B「大川さんはどのような声かけをしましたか。」
伊藤大介「わかりません。荒巻さんは私に言い返してまもなく刃物を出しました。大川さんは荒巻さんを突き飛ばしてはいないと思います。」
検察官B「それはあなたが突き飛ばしていないのを見て確認したからですか、それともそのような場面を見た記憶がないからそう思っているのですか。」
伊藤大介「見た記憶がないからです。」
検察官B「荒巻さんがナイフを持っていたことには気づきましたか。」
伊藤大介「はい。」
検察官B「その時の位置関係は。」
伊藤大介「私と荒巻さんが対峙し、間の横に大川さんがいました。」
検察官B「荒巻さんが見えたのは左前の横側ですか、右前の横側ですか。」
伊藤大介「はっきりとはわかりません。」
検察官B「大川さんに荒巻さんがナイフを持っていることは伝えましたか。」
伊藤大介「はい。」
検察官B「大川さんは荒巻さんの手を掴んでいたわけですね。」
伊藤大介「はい。」
検察官B「荒巻さんを殴ったのは、殴って刃物を落とさせるためですか。」
伊藤大介「はい。」
検察官B「何回殴りましたか。」
伊藤大介「2回です。」
検察官B「殴ったことにより荒巻さんの持つナイフは手を離れましたか。」
伊藤大介「壁に向かって大川さんが荒巻さんを押さえるようになりました。」
検察官B「荒巻さんの手にはナイフがありましたか。」
伊藤大介「はい。」
検察官B「その場面で動画を撮っていたわけですね。」
伊藤大介「はい。」
検察官B「動画を撮る前にナイフを取り上げようとかどうしてやらなかったのですか。」
伊藤大介「荒巻さんの狙いは大川さんではなく私でしたから。」
検察官B「その場から離れて警察を呼ぶことはできませんでしたか。」
伊藤大介「友人がいたから無理でした。」
検察官B「その時に通行人はいませんでしたか。」
伊藤大介「いませんでした。」
検察官B「なぜ助けを求めようとしなかったのですか。」
伊藤大介「その場を離れることはだめだと思いました。」
検察官B「大川さんは荒巻さんを押さえた状態のままでしたか。」
伊藤大介「はい。」
検察官B「ここで荒巻さんを煽っていましたね。そのような場面で煽ることは危険が伴うと思いませんでしたか。」
伊藤大介「荒巻さんを馬鹿にするつもりでした。」
検察官B「『刺せよ』と言っていますね。これは誰を刺せと言っているわけですか。」
伊藤大介「私だと思いますが、刺してほしくて刺せと言ったわけではありません。」
検察官B「大川さんが首元を掴まれる動画を撮っていますね。どうして大川さんを助けなかったのですか。」
伊藤大介「そうなったから荒巻さんを殴りました。」
検察官B「数にして何回ぐらい殴りましたか。」
伊藤大介「わかりませんが複数回殴ったと思います。」
検察官B「どこを殴りましたか。」
伊藤大介「顔面を殴りました。また、肘や背中を蹴ったりもしました。」
検察官B「大川さんが下に、荒巻さんが中腰になった体勢のときがありましたが、これは殴った後にそうなったわけですか。」
伊藤大介「その体勢のときでも殴りました。」
検察官B「殴った後どうなりましたか。」
伊藤大介「荒巻さんが左手を動かしました。そして、中腰の体勢が崩れて四つん這いになりました。」
検察官B「自由になっていた左手にナイフはありましたか。」
伊藤大介「ナイフがあったかどうかについては認識していません。」
検察官B「荒巻さんの左手の動きはどのような動きでしたか。」
伊藤大介「私を止めようとする動きでした。」
検察官B「それは自衛的な動きでしたか。」
伊藤大介「手を伸ばして遠ざけようとしたり、頭部をガードしたりする動きでした。」
検察官B「左手で頭部をガードする動きとあなたを遠ざけようとする動きの二つであったわけですか。」
伊藤大介「私がそうであろうと感じた動きです。」
検察官B「遠ざける動きとはどういう動きですか。」
伊藤大介「私を突き放そうとする動きです。」
検察官B「荒巻さんに刺されたとお聞きしましたが。」
伊藤大介「荒巻さんは中腰の高さで私を刺しました。刺した場面については見えていませんでした。左手に持った刃物を使ったのだろうと思います。」
検察官B「右手の状態については見ていましたか。」
伊藤大介「大川さんが両手で押さえていました。」
検察官B「その体勢の中、伊藤さんはどうしていましたか。」
伊藤大介「荒巻さんを殴っていました。」
検察官B「荒巻さんの左手はどのような状態でしたか。」
伊藤大介「荒巻さんの背中が見えていた状態で、左手の状態については目視できていない状態でした。」
検察官B「荒巻さんは四つん這いになっていましたか。」
伊藤大介「はい。」
検察官B「荒巻さんが動かない間はどうしていましたか。」
伊藤大介「荒巻さんが中腰から膝をつく状態のときに殴りました。荒巻さんが中腰から体勢が崩れ、大川さんが袈裟固めの状態になりました。」
検察官B「袈裟固めの状態ということは、うつ伏せから体が反転して仰向けになったということですか。」
伊藤大介「足と頭が逆の向きになりました。」
検察官B「荒巻さんの頭が上向きになったということですか。」
伊藤大介「たぶんそうなっていたと思います。」