22-23 プレシーズン アーセナル対チェルシー マッチレポート
プレシーズンマッチとはいえ、今季初のロンドンダービーが実現した。
開催地はアメリカのラスベガス。ラスベガスでフロリダカップ。ややこしい。
プレシーズンになると毎回思うが、アメリカのスタジアムは他と少し違う。やけに違和感のある大きさを感じる。
見どころ
注目したいのは両チームの新加入選手。
プレミア王者のマンチェスター・シティから加入したブラジル代表FWガブリエウ・ジェズスとウクライナ代表DF(本職はトップ下らしい)ジンチェンコには注目が集まる。シティでコーチ経験のあるアーセナル監督ミケル・アルテタ存在もあってか、2人の加入はスムーズに行われた。
実はアーセナルの中盤にはMohamed Elnenyという選手が在籍しており、「同じチームにJesusとMohamedがいるぞ!」と現地では騒がれています。面白い。
チェルシー側だとこちらもシティから加入のスターリング、クリスタル・パレスから復帰のギャラガー、そしてベンチスタートとはなったもののナポリから加入のクリバリ。
特にギャラガーは昨シーズンはパレスでの活躍が認められイングランド代表に初選出され、PFA選出の21-22プレミアリーグ最優秀若手選手賞にもノミネートされた選手。そして何よりもイケメン。髪型かっこいい。復帰したチェルシーでの活躍に期待がかかる。
ちなみにPFAはクソである。PFAは日本で言うJFAみたいな所だと思われるが、とんでもないレイシスト集団である。昨シーズン我がスパーズで大活躍し、アジア人初のプレミア得点王に輝いたソン・フンミンをプレミアベストイレブン選外、年間最優秀選手賞にはノミネートすらしないという愚行。代わりにマネやケイン(もちろん凄かったけどリーグ前半は不調だった)を選出。ツイッターのコメ欄は大荒れだった。
アーセナル スタメン(4-2-3-1)
チェルシー スタメン(4-2-3-1)
前半
開始早々シティから移籍のジェズスとスターリングが激しいデュエルを見せる。
5分アーセナルの攻め。CKで奪って一気にロングカウンター。サカがGKと一対一になるもチェルシーGKメンディかシュートストップ。
15分にはチェルシーDFチャロバーが良い形での守備を見せるもパスミス。奪ったアーセナルMFジャカはダイレクトでジェズスへスルーパス。受けたジェズスは落ち着いてループで決め、アーセナル先制。
ジェズス本当に落ち着いてた。受けてから一瞬首を上げ、近づいてくる相手DFを見るくらいの余裕があった。
19分にはウーデゴールの直接FKをメンディがセーブ。
35分アーセナル2点目。
メンディのパスミスを奪うとウーデゴール→マルティネッリが再びウーデゴールへスルーパス。ウーデゴールは落ち着いてファー下へ流し込みゴール。
ウーデゴールの見事な2列目からの飛び出し。ジョルジーニョとチャロバーの間を抜けてフリーに。
チェルシーは再びミスからの失点。酷すぎる。
36分、37分とチェルシー右サイドからSBリース・ジェームズが素晴らしいクロスを送るも中には合わず。
44分アーセナルの攻撃。トーマス→サカ→トーマスと繋ぎダイレクトで打ったインフロント気味のミドルシュートは枠の右上へ。
48分にはチェルシーMFマウントがシュートを放つも左ポストに嫌われる。
前半 総括
良い攻めをしていたのはアーセナル。ポゼッション的には互角だったと思うが、アーセナルの方がより攻めの形を作れていた。
前線4枚(7,8,11,9)の連携は上手くいっており、ウーデゴール+もう一枚が絡む場面は見応えがある。
新加入ジェズスの存在感はすごく、ゴールシーンだけではなくその他にも余裕を感じられるプレーを見せていた。
ボランチのトーマス・パーティもよく絡んでいた印象。ビルドアップの中心になり、彼を中心としてボールが回っていた。
チェルシーは何がしたいのか本当にわからない前半だった。ビルドアップ時には前との距離感が悪く、ジョルジーニョやギャラガーが中盤で持ってもパスコースがない場面が多々見られた。
リース・ジェームズは高いクロス精度で何度かチャンスを演出していたが中には合わなかった。
注目のギャラガーはよく走り、バイブスの高さは感じられたが、違いを見せることは出来なかった。印象としては洗練されてないガビ(バルサMF)という感じ。ガビもまだまだ荒い部分はあるけど。
CFを務めたヴェルナーは全体的に酷かった。シンプルにサッカーが下手。全ての動作がぎこちなく感じた。チェルシーは早急にCFを探すべき。ロナウド獲るのかな?
後半
後半頭での交代はアーセナルはジンチェンコ→タヴァレスのみ。
チェルシーは3バックへとフォメを変え、以下の通りのラインナップでスタート。
56分アーセナル選手交代 ジェズス→エンケティア
チェルシーはコヴァチッチの投入によって前半よりもボールを持てるようにはなったが、全く前に進むことはできず、外回りのボール回しをする時間が多くなってしまった。どうしても2ボラのところで詰まってしまう。
63分チェルシー選手交代 ハヴァーツ→バチュアイ、マウント→シエシュ
やはりティモのCFよりもカイくんの1トップの方が断然良かった。その代わりに入ってくるのがバチュアイとなると相当レベルは下がってしまう。ロナウド。
65分アーセナルの猛攻が得点に結びつく。マルティネッリのシュートをメンディが弾くとこぼれ球をジャカがダイレクトボレー。メンディが再び弾くも、こぼれたところをサカが押し込み得点。3−0。
67分にはチェルシー右WBリースジェームズのクロスをバチュアイが頭で合わせるも枠外へ。RJのクロスは本当に精度が高く、見ていて楽しい。見てるか、エメルソンロイヤル。
69分には再びチェルシー。右サイドで途中出場のシエシュがボールを持つと中へ切り込み左足で巻いてクロス。ファーで待ち構えるアロンソは惜しくも触れず。
70分両チーム選手交代。
アーセナルはラムズデール→ターナー、トーマス→エルネニー(Mohamed)、マルチ→ペペ、サカ→マルキーニョス(こちらも新加入の若手ブラジリアン)、ホワイト→セドリック
チェルシーはジョルジーニョ→アンパドゥ、RJ→オドイ、シウバ→クリバリ。
ついにクリバリの登場。
その後もチェルシーがボールを持つもなかなか良い形ができないまま時計の針は進んでいく。
クリバリは上手くボールを動かせていた。足元でおぼつくこともなく、精度の高いキックも披露していた。
77分アーセナル選手交代。ウーデ→ロコンガ、ジャカ→ナイルズ
84分にはアーセナルの7000万ポンドFWペペのシュートをクリバリが身体を張ってブロック。
90分にはアーセナルのチャンス。ゴール中央のFKをペペが蹴り壁を越すもメンディが好セーブ。足元は皆無だがセービング力はトップクラス。194センチ流石。
91分にはアーセナルが4点目を沈める。
右サイドセドリックのクロスをファーで待ち構えるロコンガがヘッド。どフリー。
結果的に4−0というスコアで試合終了。
後半 総括
後半は正直つまんなかった。
基本的にチェルシーがボールを持ち(持たされ?)前に進めない状況が長く続いた。後ろを3枚にしたところで大きな変化もなく、中央を固めるアーセナルDFを崩すことはできなかった。
プレシーズンとはいえ、チェルシーは大きな不安要素を抱えての新シーズン突入になる。ポジティブな要素としてはRJのクロス精度とクリバリが問題なくやれていたこと、そしてティモが使えないことがわかった事くらいか。
チェルシーとしては早急にCFの獲得、そして守備的なMFの獲得を目指すべきだと思う。ジョルジーニョは守備面での不安が大きく、カンテの稼働率も悪い印象。あまりチェルシーについて詳しくないが、なんでカンテっていつも出てないのだろうか。たまたま自分の見てる試合にいないだけなのか、怪我なのか。
アーセナルとしては後半は良くも悪くもなかったが、お隣相手に4−0での快勝はプレシーズンとはいえ相当嬉しいだろう。
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