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DX化だけが効率化ではない

 メーカーの自治体営業をしている。相手が民間ではないので、仕事を貰うには入札に参加して落札しなければならないのだが、入札の資料を受領するのにわざわざ役所まで取りに来いと言ってくる自治体がある。
 その自治体は一定数の案件を纏めて公告するので、実際に役所に行くとある会議室を資料受け渡し部屋にしていて、机の上に案件毎に丁寧に資料を並べている。
 役所の職員は案件毎に資料を探して、該当の資料を各業者に渡していく。

 今時わざわざ紙の入札資料を取りにこいと言うのも酷い話だが、紙の資料やそれを用意する手間を考えると自治体の仕事にはまだまだ無駄を省ける事が沢山あるんだろうなと思う。

 デジタル庁が設立されて、役所のDX化を図る動きもあるようだが、根本的に無駄な業務が多いと思うので、わざわざやらなくてもいいことを無くすことで結構お金の節約や労力の節約に繋がると思う。
 今回の僕の入札資料の話で言えば、ネットでテキストをダウンロード出来れば資料を机に並べたりする時間は省けるし、印刷代も省く事が出来る。そんな慣習化されている無駄な業務をなくす事で自治体の仕事もかなりスリムになるのではないかと思う。

 手間を減らす事は決して悪いことではないし、手抜きでもない。期日を勝手に設けられて足を運ばされる側からすれば有難い話だ。

 こうした自治体の細かいルールを変えるのはかなり労力をかけなければならないのだろう。しかし、いつまでも慣習にしがみついてしまうと国としては勿論のこと、そこで働く個人の進歩も止まってしまうようで怖い。抜本的な仕組みから変わる様な大きな変革が起きることを願っている。

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