見出し画像

「新しい気持ち」 - 本音は本能に任せよう

深夜の2時間DTM、お題「希望をイメージした曲」の参加曲。

しばらく曲が作れなかった。
まあストレスによる過緊張のせいなんだが、とにかく10日間ほどは1音も出なかった。

幸い過緊張も解け、少しずつリハビリ的に音を出せるようになった。今まで灰色だった画面がようやくカラーに戻った気分だ。音楽を作れるのは嬉しい。まさに希望が見えてきた。

2週間ぶりの深夜の2時間DTM、お題は「希望をイメージした曲」。ふむ、えらくタイムリーだ。「希望」をイメージするシーンってなんだろう?

たとえば生死ギリギリの絶望的な環境の中で、かすかな希望を見つけた瞬間。たとえば新しい世界に旅立つシーン。主人公は希望に胸を膨らませているだろう。たとえば新しい命が生まれ、成長していく。これから新緑の萌える季節だ。素晴らしい。マンガや映画を思い浮かべながら、いくつかお題に沿った世界観を考えた。

うん、大冒険の果ての極限状況で見えたかすかな光。難破直前の船から灯台の光が見えるとか。そうそう、これ。混沌としたスペクタクルな曲調を突然静かにして、そこから荘厳に美しく作るとか。うん、かっこいい。そんな曲が作りたい。そう思って曲作りを開始。

…おかしい。どう始めて良いかわからない。
なぜかイントロが出てこない。これだけ具体的なイメージを持っているのだから、始められるはずなんだが。シンフォニックな音源を使ってスペクタクルに作ったらそれっぽくなるのかもしれないけど、なんとなく「コレハチガウ」と心の奥底からダメ出しを食らっている。

所詮は頭で考えた絵空事の設定だ。一度捨てよう。
ではどんな曲にすれば良いのか? いや、どんな曲なら自分は納得するのか?

なんと言っても過緊張が解けて、久しぶりに音楽が作れそうなのだ。そこで気がついた。「希望」を感じているのは自分だ。自分の「希望」イメージがあるのに、フィクションの「希望」イメージを持った曲を作るのは難しいようだ。

本音は本能に任せよう。頭の中をまっさらにして、浮かぶパッセージを書きとる。いま感じている「希望」のイメージを、メロディとリズムの流れに任せる。

ドラムとオーケストラの編成。ドラムはクロックにピッタリ合わせてクオンタイズする。残りの楽器は全部手弾き。下手くそでもいいので心を込めて。

そうして出来上がったのが、この不可思議なリズムを持った曲。晴れ晴れとはしていないけど、不安をリセットして希望を持とうとしている曲。これは自分の本心だ。

他の人に伝わるかどうかはわからないが、自分の心の奥底にはどうやら伝わったようで、なんとか納得感が出た。

長文をお読みいただき、どうもありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?