PTAへの道-kintone 第10回 ECOになろう!いまこそバザー
子ども用品は放っておくとどんどんたまります。いまは大きくなって着られなくなった服、遊ばなくなったおもちゃ、たくさんのものたち。愛着があってゴミとして捨てるにはしのびないし、かといって取っておくのもためらう。誰か(あわよくば大切にしてくれる人)に使ってもらいたいと考える…。
そうはいっても不用品なので。
思い切って捨てる?
リサイクルショップに売りに行く?
値が付かないといわれて回収BOXに放り込む?
資源回収でリサイクルされて新しい製品に生まれ変わるかもしれないし、リサイクルショップで他の誰だか知らない人が買ってくれるかもしれない。
あるいは寄付するのはどうか?いくつか調べたが、割と送料とか梱包とか一度に送れる量とかハードルがあるようす(※自分調べ)
…どれもいまいち残念です。
千葉県袖ケ浦市で子供用品のバザーが開かれた記事を見ました。地域のひとが子ども服などを提供して安価で販売する催しが盛況だったとのこと。
そういえば私が小学生の頃、学校でバザーがありました。不用品(たとえばタオルギフト、食器など)を持ち寄って同じように少額で販売していたと記憶しています。地域なので取引者間はわりと顔見知りだったり、近いから大量でも直接品物を持っていける。なにより地域ならではの安心感(あわよくば、誰に使ってもらえるかもわかる)
もうひとつ、『ぼくイエ』※で古くなったジャージを保護者がボランティアで直して学校で販売している話があります。社会の「底辺」にある中学校なので、購入者は貧困層や外国ルーツの人だったりしますが、古着を堂々と購入できる場は必要でいい試みだと感じました。
※『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』という本
そうだ、いまこそバザー!
小学校ECOプロジェクト
バザーをやりましょう。
学校の忘れものも一緒に出品することにします。
まとめて小学校ECOプロジェクトです。
目的1:ECOになる
環境への関心や意識(ECO)を高め行動を起こすいい子(ECO)を育てる。
目的2:小学校発信のエコシステム
コミュニティの中で、互いに共存し幸せになる関係をつくる。エコシステムはもともと自然界で動植物が影響しあいながらコミュニティをつくる生体系のことを指します。
目的はこんなところです。
(このままだとkintoneの出番がなさそう…)
たまに参観日など学校へ行くと「お心当たりのある方は持って行ってください、時間がたったら処分します」と、長机に鉛筆やらハンカチやら片方だけの靴下やらがごちゃっと並べられています。残ったものは処分です。
こういうのも先生方の仕事なんですね。
これは…!
忘れ物を管理するアプリの出番ですね!
それからバザー来場者のデータもアプリで集めることにします。
…ではkintoneを使いましょう!
わすれものアプリ
忘れ物や落とし物があったときにレコード登録します。
30日間保管して、だれも申し出がなければ処分(廃棄またはバザーに出す)という流れです。
期限日を表示します。
期限日は落とし物を登録した日(作成日)から30日経過した日です。
写真を撮って保存するだけの簡単なものにしたいので、入力箇所は少なめにします。
●期限日:計算フィールドで作成。
秒単位の計算になるので、1日=60×60×24(86400)
今回は30日後なので60秒×60分×24時間×30日という計算です。
作成日時(もともとあるフィールド)に足します。
それぞれのタイミングで通知をします。
通知を見た人から「これうちのです」という連絡を待ちます。
–まずは落とし物を登録した日(作成日)
アプリの条件通知で新規レコードが作成されたら通知する設定をします。
レコード追加で通知先に全員(Everyone)を指定します。
–30日経過はリマインダーを使います。
ただ、リマインダーは日付フィールドに対して行うので、今回は作成日時から30日後で設定します。
これで、発生時と処分する期限の2回、通知できます。
申し出がなく「引き取りなし」のものは、遠慮なく処分しましょう。バザーに出せるものであれば尚可です。
Welcome Bazaar アプリ
バザー来場者へアンケートを入力してもらうアプリです。
退場時に回答してもらいます。
回答は10秒~30秒くらいで終わる程度の、内容も入力も簡単なものにします。ラジオボタン、チェックボックスを使用。
●どこから来たのか(地域の人?外の人?同じ学校の関係者?)
※入場者は小学校関係者、地元対象に絞る必要はないと考えています。旅行者でも門戸を開いて、興味ある人ならだれでも受け入れたいです。
●感想
このくらいです。
アンケートの入力画面はシンプルにします。余計なものはグループ化して下の方に見えないように隠しました。
この中には、つぎのフィールドをつくりました。
●開催日:名称に記載するためのもの。作成日時から計算。
DATE_FORMAT(作成日時,"YYYY/MM/DD","System") 関数です。
●回数:第〇回の、〇の部分。回が変わるごとに初期値を設定。
●名称:開催日_第〇回XXXX という名前を付けるためのもの。
開催日&"_"&"第"&回数&"回○○小学校バザー"という式で文字を連結。
kintoneスマホアプリを活用します。
タブレット端末を用意しておいて、新規レコード作成画面を表示しておきます。来場者にそのまま入力してもらいます。
※もし学校関係者でユーザー登録があれば、自分のIDでログインして回答することで匿名ではない詳細なデータを入手できますね。(関係者向けにはコメント欄を設けてもいいでしょう)
データはその後、次回につなげるように活用できます。
kintoneでアンケートの解答もカンタンです!
リサイクルの落とし穴
リサイクルは、ものを大事にし資源を有効に使うとてもいいこと。いいことをするために、せっせとゴミを分別して捨てたり、廃品回収にだしたりして、何かに貢献している満足にひたっていました。
あるとき気づきました。リサイクルは、あるサイクルの中から外に出ることはありません。サイクルの中にいる人に恩恵はありますが、最初から外にいる人とのつながりはありません。お金のない人は買うことがないので、リサイクルにも参加できず、永遠にサイクルの中に入れません。サイクルの外にいる人はいつまでも恩恵がないのです。
サイクルの外の人も巻き込むにはどうしたらいいか?
まずは対象者を絞らないこと。ふらっと観光に来た外国人であっても、参加できるくらいの間口を広くできれば、必要なすべての人が恩恵を受けるようになります。
また、バザーは慈善事業なので、思い切って資金のやりとりを見直してみるのはどうでしょう。
1.価格を相手にあわせる。
金額は決めずその場で交渉する。所持金にあわせた価格であれば、市場価格で買えない人でも購入することができる。
2.物々交換にする。
金銭のやりとりではなく、あくまでも不用品の交換でおこなう(何ならひろってきたドングリでも摘んできた野草でも)
3.できることをする。
できることがある人はそれで返せばいい。例えば一緒に手伝うなど(ラーメン食べた後お金がなくて皿洗いするみたいな)もしいまその人に何もなければ、できることが出てきたときに返してもらえばいい。
運営にもお金がかかるので現実的でないかもしれませんが、すべての参加できる人が幸せになる方法を考えてみたいです。
それから
ぜひ子どもたちにはドングリを手にもって買いに来てほしいと思ってます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?