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kintoneとデジタル時代の子どもたち

2023年、なんだか色々スタートしました。
漠然とした考えをまとめてみようと思います。
テーマは、子どもとkintoneとのかかわりです。

デジタル時代とは?
💡
たとえばこのような説明があります。
https://www.igi-global.com/dictionary/resource-sharing/7562

『社会、経済、政治活動が情報通信技術に依存している現代。情報化時代またはデジタル時代とも呼ばれます。』

『制限なく情報を送信し、過去には不可能だった方法で情報にアクセスできる人々の能力によって特徴付けられる、私たちが生きている時代です。「情報の時代」とも呼ばれています。』

💡今までは
⇒重たい辞書を引っ張り出してペラペラめくって調べてました。

💡今
⇒ブラウザの検索に”デジタル時代”とキーワードを入れると簡単に調べられます。(音声でもできますね)それから英語で書かれている記事も一瞬で翻訳できました!
情報へのアクセスと情報量が雲泥の差です。これが当たり前だなっと思うのがデジタル時代です。
(さらに、もっとすごい技術も出現するはず!)

プログラミング教育がすべてではない

小学校でプログラミング科目が加わり、タブレット端末を使用したカリキュラムが行われています。
自分の小学生時代と違って、”デジタル”が当たり前の時代。色々変わってきているんだなと思います。
ですが、学校教育だけでデジタル時代に活躍できる子になるでしょうか?
圧倒的に足りてないように思います。

足りてない、何が・・・?

ひとつめ。すべての子どもが同じではない。

デジタルディバイドという言葉があります。

情報格差またはデジタル・デバイドとは、インターネット等の情報通信技術を利用できる者と利用できない者との間にもたらされる格差のこと。
Wikipediaより

思い当たるのは、ITを経験してこなかった高齢者と、生まれたときからインターネットに親しんでいる子どもたちといった世代間の格差や、職業・経験・金銭的理由による個人差などでしょうか。子どもがいる環境によって影響しそうです。

学校格差はどうでしょう?
学校によって、端末の使い方・頻度・教え方が千差万別なのは知っています。
進学校やIT導入がすすんでいる学校では、タブレット端末を大いに活用しています。マインクラフトを教材にしているところもあるようですね。
(子どもにとっては大好きなゲームで学べるなんてワクワクするでしょうね!)
一方、うちの小学校のように、お世辞にも活用しているとは言い難いところもあります。3年間で端末を持って帰ってきたのは2回だけ。先生の知識・教材の不足・管理の難しさなど、様々な問題があるような気がします。

つまり、環境(学校格差・経済力・周りの大人のデジタルリテラシーなどの沢山の理由)によって、すべての子どもが同じIT教育を得られていないのです。

子どものデジタル環境イメージ

ふたつめ。プログラミングはある一つの知識

デジタル時代に活躍できるには、どのようなスキルが必要でしょう?
・プログラミング思考(ものごとの考え方)
・プログラミング言語/コーディング(技術)
この二つがあれば、人の労働をデジタル技術に置き換えることができます。
人の手が空けば、その他のことに時間を使うことができ、豊かになれます。
一般的に子ども向けプログラムはこの二つに注力している印象です。

国家資格に”基本情報処理技術者試験”というものがあります。その範囲は、何年も前からある体系的な古臭い知識だと言われます。実務で役に立つといった知識ではありません。私は、この”体系的な知識”こそが大事ではないかと考えています。
さきほどのプログラミングに関する知識は、デジタル時代の中の一つの知識です。インターネットのしくみ、ハードウェアのしくみ、そもそものデジタルのしくみ。こういった知識を包括してもっているかどうかで、思考と行動に大きな影響を与えます。

伝えたいのは生きる方法

コンピューターの本質(できること・できないこと)を知らないと「シンギュラリティでAIにとってかわられ、ディストピアが来る」を無批判に真に受けてしまいます。
AIと付き合うには、正しい倫理をもつことが肝心です。
専門的な知識だけではなく、数学はもちろん、哲学や生物学や宇宙のことなど、身の回りの知識をたくさん吸収して、学問の垣根をこえた思考力が試されます。

体系的な知識を身に付ける方法は?
いろんな知識を吸収するには時間がいくらあっても足りません。

私は、他者と対話して気づきを得るのが一番効率のいい勉強だと思っています。対話は実際に話してもいいし、本でもいいし、SNSでもいい。
話題はその時に興味あることでいい。興味からつながる知識は能動的であり、自分から取りに行く知識は糧になります。

雑談は一番人間らしいものです。
相手に合わせて話の方向が飛び、まったく予測ができません。どのように反応しようか、どんな回答が最適か、常に考えます。話題が横道にそれると、思いがけない知識が得られます。とてもスリリングで面白い!

だから子どもたちに対話する場のきっかけを提供出来たらと考えています。
デジタル時代に生きる方法を伝えたいのです。

人類史上誰も知らないデジタル時代

ここまで偉そうに書いてきましたが。
私たち大人でも、デジタル技術がどのようなものかは知りません。
たとえ専門家でも、いままで人類が経験したことのないものですから当然です。
最先端の知識を持っていたとしても必ず陳腐化します。
時代遅れの速度のスピードがどんどん加速してきているように思います。
インターネットで世の中が激変しました!
スマホの登場でだれもがコンピュータを持ち、SNSで世界中とつながれる!
最近はチャットGPTがすごいと騒がれていますが、実際にどう社会を変えるのかは未知数です(私はなにが”すごい”のか、まったく理解できていないですし)これからも知らないうちに世の中を変える技術革新が起こるでしょう。
デジタル時代には、以前にもまして、子どもだけでなく大人も一緒に学び続けることが必須となります。

もう一つ、デジタル技術が人類をどう変えるのかも未知数です。
AIによってどのような社会になるのか?
働く時間から解放されて、余暇をどう過ごすかが人類のテーマになるのか?
※経済学者JMケインズがいうところの「恒久的な問題」

1930年、ケインズはエッセイ「孫たちの経済的可能性」を発表した。大不況下に横行する悲観主義を戒め、百年後には生活水準は8倍になり、経済(生活困窮)問題は解決される反面、人類は「如何にして賢明、快活、健康に生きるか」という「恒久的な問題」に正面から向き合わざるを得ないと見通している。
21世紀ビジョン コラム「私の描く2030年」 第11回

※内閣府の記事を見つけました。平成16年にこんな指摘があったんですね。9年経ってもまったく変わってないですね。

「ケインズのもうひとつの予想、人間の「恒久的な課題」への取り組みも緊要だ。少子高齢化には、現代の豊かさと不安、日本人の仕事と暮らし、子育てと介護、自己責任と政府の責任、等々の「生き様(ライフ・スタイル)」に関わる選択が絡んでいる。教育を充実し、労働力率を引き上げ、子育て支援を進めるのが、成長率を維持し、年金制度を安定させる目的のためだけだというのでは、真の共感は得られず、効果もあがらない。
学び、働き、暮らし、子育て、老後が人生の喜びとなる社会を作ってこそ、経済もさらに活況を帯びることができる。目指すは生活と経済の好循環だ。」
内閣府 21世紀ビジョン

キントーンで何ができる?

ここまでずいぶん長文になってしまいました!
kintoneの可能性を考えてみます。

デジタル技術を学ぶのにkintoneとは、唐突で無理やりすぎる!
指摘は承知しているのですが、私はkintoneには可能性があると思っています。
クラウドサービス・ノーコード・データベース・業務アプリ・コミュニケーション・・・kintoneにはこのような特長があります。

クラウド=簡単にアクセスできる。
ノーコード=入門が易しい。
企業が業務利用するのがほとんどですが、この特長によって、学校などのアカデミックや、小規模団体のチームワークなどの目的で使用されているケースもあります。

アプリの使い方はアイディア次第で広がります。
2021年のサイボウズデイズにはkintoneのゲームコーナーがありました。
kintoneを遊びとして開発している人たちもいます。
アプリはだれでも簡単に作れます。
アイディア次第でなんでもできるのです。

kintoneは万能ではありません。
できないことを実現するためにカスタマイズをやりたくなります。
知識のために覚えるのではなく、目的のために知識をインプットします。
なにより手を動かします。経験から得られると(とくに失敗)成長は大きいです。プログラマーの力量はデバッグとも聞いてますし。
そして、つまずいた時に聞けるコミュニティの存在もあります。

なにより楽しい!
使えるアイコンとか、スペースのデザインとか、いくらでも楽しくなれます。思い描いたものができると楽しい。自分が成長できたとわかるとさらに楽しい。
同じ「楽しい!」を持っている人たちとつながるともっと楽しくなります。

”楽しい”は人生を豊かにしてくれます。
前向きに、挑戦する気持ちが持てます。
子どもたちに明るい未来を見てほしい。

まだまだkintoneの可能性はきっとたくさんありそうです。
kintoneをきっかけに色んな雑談をして、
子どもたちと一緒にその可能性を探っていきたいです。


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