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【子連れ美術館】 岡本太郎展 @愛知県美術館

愛知県美術館の開館30周年記念展覧会
「岡本太郎展」が始まりました。
Eテレで最近放送されていた「タローマン」のただならぬ雰囲気に反応していた娘と共に、
太郎さんのただならぬパワーをひしひしと感じてまいりました。

愛知県って実は岡本太郎と割と縁があり
三越名古屋栄店の前身だった「オリエンタル中村」という百貨店に大規模な壁面モニュメントがあったり(建て替えにより失われている)
太陽の塔の中にある「生命の樹」は名古屋市港区で制作されたものだったりしたらしいです。

オリエンタル中村(三越名古屋栄店の前身)の壁画模型
「これは家族だよ、一番上の顔はかみさまだよ」


ひとつずつ真面目に見ていく娘、半分くらい見たところで「…なんか疲れてきた…」と言うので(そりゃそうだ)
「ひとつずつ全部きちんと見てるとめちゃくちゃ疲れるから、ササーっと見て気になるやつだけ
じっくり見ればいいよ!」と、美術展鑑賞のコツを伝えておきました笑

太郎さんの作品は特に強烈なパワーが渦巻いてるから、作品からもらえるパワーと見ることで吸い取られるパワーがぐるんぐるんして、最後の方フヘーってなりますよね…。

河童なんだけど…

この河童には、「これはどら焼きのオバケ。いつもみんなに食べられるから、はんたいに「食べてやるぞ〜」って出てきたの」と、
独自の解釈を述べていました笑

絵画だけでなく立体作品やスライド、太郎さんの言葉やCM映像を紹介するコーナーもあり、娘も飽きずに最後まで見られました。
企画展を出たところには『座ることを拒否する椅子』の実物もあって、座ってみることもできましたよ。

お尻がゴツゴツする!

あと、今回の大収穫として特筆したいのは
常設展に行く途中にある小部屋で展示されていた、キュンチョメというアーティストの『空蝉crush!』という作品。ものすごく面白かったです。

震災から7年後の石巻で撮られた作品で一般の方が、「生まれ変わったら何になりたいか」を言ってからセミの抜け殻を潰す、というただそれだけの映像なのですが、

「生まれ変わりたくねぇ!」と叫ぶ男の子

「生まれ変わったら、ものすごく悪い人間になりたい」と言う人は
セミの抜け殻をものすごく優しく人差し指一本だけで潰していたり

「強くなりたい!」と言う人の潰し方、あなた既に結構強くないかい?と思ったり笑

「生まれ変わっても、また自分になりたい!」
と叫ぶやいなや食い気味にぐしゃっと潰す女の人の潔さ

「生まれ変わったら、今度はしあわせな家庭をつくりたい…」と言う男性は
大切なものを握り潰すような壊し方をしてたりとか

声と手、潰し方からどんな人なのかを想像する
会ったこともない人のことを慮る時間、
あぁ、アートってこういうことが出来るんだなぁって思いました。

やっぱり、アートは平和をつくると思うのよ

キュンチョメ作品は2019年のあいちトリエンナーレぶりかな? とても豊かな時間でした。
あと、生まれ変わらなくても今から頑張ればできるよって思う内容も多くて、
そうだよな、生まれ変わらなくても今から出来ること多いよねって、翻って自分に思ったりもしました。

他の2作品も面白かったので、岡本太郎展に行く方はぜひぜひあの小部屋をお見逃しなく。

熊谷守一さんの小部屋もすてきでした
岡本太郎展はグッズも大充実

愛知県美術館 開館30周年記念
展覧会「岡本太郎」
会期:2023.1.14-3.14
休館日:1/16,2/6,2/20,3/6
(ということは、これ以外の月曜日は開いてるということか!狙い目かもしれません)

今回は娘と行ったので利用出来ませんでしたが、音声ガイドは阿部サダヲさんでした。
阿部さんの声いいですよね。聞きたかったな。
阿部さんのガイド聞きに、再訪しても良いかもしれない

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