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連載Vol.12 「こども食堂サミット2019」

こんにちは。松永毅です。
いつも都内近郊のこども食堂をレポートしているこのマガジンですが、
今回は特別編!
全国からこども食堂の運営者、関係者が1年に集うイベントがあるということで、そこに参加してきました。

2月10日に豊島区役所内のとしまセンタースクエアで開催された
こども食堂サミット2019」。
そのプレイベントで「こどもしょくどう」特別試写会&舞台挨拶が行われました。

11時からの映画上映にむけ、10時半から続々と会場にお客さんが集まってきます。前の日に都内で10㎝積るかもと言われていた雪の予報も良い方にハズれて、都内はほとんど積らなかったので、皆さん無事に会場に到着され、開始直前になると用意された250席がほぼいっぱいになっていました。


11時になって、上映前に日向寺監督の挨拶があり、いよいよ上映スタートです!(なぜか緊張する僕。)
上映中にちらっと中の様子をみたら、会場内からすすり泣く声が聴こえてきました。
これまで子ども食堂を取材して実際に子ども達と接し、色々な事を肌で感じてきました。自分なりに、今後どうしたら良くなっていくのだろうとか今後の課題とか。
会場からの泣いている声を聴いていると、色々な気持ちが込み上げてきました。

今回の試写会は映画の上映後に舞台挨拶があったため、舞台裏で日向寺監督、藤本哉汰くん、鈴木梨央ちゃんの3人に会場で会う事が出来ました。
ユウト(藤本哉汰くん)とミチル(鈴木梨央ちゃん)に会うのは久々で…
なんか本当に嬉しくなってしまって、一人はしゃいじゃいました。

2人を見てたら、当時の撮影の時の事を思い出します。
僕は劇中に出てくるユウトの実家の定食屋・あづま屋さんの常連客を演じています。
早朝の撮影の時も、連日の撮影で疲れが溜まってきている時も、いつも元気よく笑顔で現場入りしてくれました。また、映画「こどもしょくどう」のみんなと会いたいなぁ。

さて、約1時間30分の映画の上映が終了し、日向寺監督と主演2人の登場です。大きな拍手が会場内に響きます。
ちょっと緊張した面持ちの日向寺監督と藤本哉汰くん。
鈴木梨央ちゃんはしっかりしていますね!

舞台挨拶の時に監督が話していた言葉、
「今の社会を作ったのは大人の責任なので、こども達には責任はない」
僕も子ども食堂を回らせてもらって、同じ様な事を感じました。
でも、今の社会が普通なんだ、仕方ないって思っている子ども達ばかりです。
今の現状を少しでも皆さんに知ってもらう為、一歩一歩前に進んでいきたい。
主演の2人もこの映画をきっかけに子ども食堂に関心を持つ様になったと言っていました。
そして、大人だけじゃなく子どもにも、子ども食堂という場所がどんな所なのかを知ってもらいたいって気持ちが強くなったそうです。

ある子ども食堂の方が言っていました。
「まだまだ認知度が低いし、子ども達が子ども食堂の事を知らない、どうすればもっと知ってもらえるようになるのか。」
スマホの普及で色んな情報が手に入る世の中になり、子ども達も情報を簡単に手に入れられる時代だと思いますが、SNSの活用とともに、地域の交流や繋がりも大切にして、もっと子ども食堂の認知度が上手く上がっていければ良いなと思っています。

映画「こどもしょくどう」を通して、「子ども食堂」と向き合う様になってまだ2ヶ月です。しかし、自分なりに考え、想う事は日々多くなっています。
家で子どもだけでご飯を食べること、家に居場所がない子ども、貧困の問題、子どもを取り巻く色んな現代社会の問題は簡単に解決できるものではないと思います。でも、僕にできること。辛い思いや寂しい思いをしている子ども達の助けになる事はできるかな。

上映後には、これまでにお伺いした子ども食堂の方々とご挨拶。
全員とは挨拶出来なかったのですが、皆さん僕のことを覚えていてくれていました。
その中で、さいたまの三芳おなかまこども食堂さんの飯塚さんに、このようなコメントをいただきました。ありがとうございます。

「こどもしょくどう」主題歌の俵万智さんの歌詞で「たべることは、いのち」というフレーズが
ストンと心まで届きました。いきる、つながる、その基盤にたべるという行為がある。

今回初めてこども食堂サミットに参加させていただき、こども食堂に対しての考え方が少し変わりました。
みなさん、これからの未来のことを真剣に考えている。今の社会において、こどもの貧困問題や孤食、その他、問題はたくさんあると思います。その中で、こども食堂というものに囚われず、もっと先を見据えて活動をされている印象を持ちました。
これからの未来、今の大人たちが作るのではなく、子ども達が作っていく。だからこそ、僕ら大人が子供たちの道しるべにならなければいけない。そんなことをこども食堂サミットに参加して感じました。

サミットに出席していた社会活動家である湯浅誠さんからは、子ども食堂を”木”に例えたお話をして頂きました。その中で、「根っ子となる部分はしっかりと、幹から上はそれぞれが自由に伸びていくことの出来る共同体」と子ども食堂を表していたのがとても印象に残っています。僕もこの連載を通じていろいろな種類の子ども食堂があることを知ることができ、湯浅さんの表した言葉に納得できたような気がします。

次回予告
今回は試写会についてレポートしましたが、次回からは今まで通り、子ども食堂を取材レポートしていきます。東京都北区「発元気♥食堂」さんをレポートします。
引き続きよろしくお願い致します!

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