こども緩和ケアサポートproject

全国の小児緩和ケアに携わる医療従事者の方々のさらなる研鑽とケアの発展を願って、小児緩和…

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全国の小児緩和ケアに携わる医療従事者の方々のさらなる研鑽とケアの発展を願って、小児緩和ケアの認知と理解がより広く、深く伝わるための情報発信をする団体です。https://sites.google.com/view/pediatric-palliative-care/

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  • 873日のストーリー│全文公開チャレンジ

    国立成育医療研究センターのPICU、そして医療型短期入所施設「もみじの家」での滞在を経て昨年5月に2歳4ヶ月で生涯を終えた武藤優司君と、共に過ごされた優司君のお母様がその年月を1冊の本『『ありがとう!ママはもう大丈夫だよ~泣いて、泣いて、笑って笑った873日~』』にされたものの抜粋版です。

最近の記事

『ありがとう!ママはもう大丈夫だよ~泣いて、泣いて、笑って笑った873日~』全文公開⑤ きょうだいの待つ自宅へ

我が子・優司の命を救う唯一の手段は「肝臓移植」のみでした。生体肝移植手術のその後です(『ありがとう!ママはもう大丈夫だよ~泣いて、泣いて、笑って笑った873日~』全文公開④ 生体肝移植手術前夜、忘れられない夜より)。 手術は10時間にも及びましたが、幸いにも無事に成功し、優司は一命をとりとめます。 私は全身がものすごい術後の痛みで、数日は立ち上がることもできませんでした。でも、点滴を引きずりながら向かったICUには、スースーと寝息を立てて眠っている優司がいました。その途端

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    • 『ありがとう!ママはもう大丈夫だよ~泣いて、泣いて、笑って笑った873日~』全文公開④ 生体肝移植手術前夜、忘れられない夜

      我が子・優司の命を救う唯一の手段は「肝臓移植」のみである』―という事実を、入院した国立成育医療研究センターで告げられ、母親として生体肝移植のドナーとなることを、選びます(『ありがとう!ママはもう大丈夫だよ~泣いて、泣いて、笑って笑った873日~』全文公開③ 立ちはだかった、小児生体肝移植の現実より)。 移植手術を待つ間、私の心のなかでは『夫に悲しい思いをさせたくない』という思いが引っかかり、何度も気持ちが揺れ動きました。しかし、その間にも優司はニッコリと笑うことを覚えてくれ

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      • 『ありがとう!ママはもう大丈夫だよ~泣いて、泣いて、笑って笑った873日~』全文公開③ 立ちはだかった、小児生体肝移植の現実

        我が子のうんちが白い原因や病名などは不明なまま。そして、やっとはっきりとしたことがわかったのは3月も半ばになった頃、『生まれてからたった3カ月の間に、優司の肝臓はほとんどその機能を失ってしまい、体全体が危機的状況にあること。そして命を救う唯一の手段は「肝臓移植」のみである』―という事実を、入院した国立成育医療研究センターで告げられました(『ありがとう!ママはもう大丈夫だよ~泣いて、泣いて、笑って笑った873日~』全文公開② 命を救う、唯一の手段はより)。 優司の目や皮膚が黄

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        • 『ありがとう!ママはもう大丈夫だよ~泣いて、泣いて、笑って笑った873日~』全文公開② 命を救う、唯一の手段は

          2015年12月26日、武藤家の次男、優司誕生。2か月経ったころ、母子手帳に記載された『乳児のうんち』の便色シートで分かった息子の体調異常——自宅近くの小児クリニックのなじみの先生に大慌てで飛び込みました(『ありがとう!ママはもう大丈夫だよ~泣いて、泣いて、笑って笑った873日~』全文公開① 2015年12月26日、武藤家の次男、優司誕生。より)。 直感的に、ただごとじゃないことが起きているような気がしました。見たことのないうんちの色と母子手帳の注意書きで、子育て2度目の余

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          3本
        • 873日のストーリー│全文公開チャレンジ
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        記事

          厚生労働省記者クラブで記者会見を実施

          去る4/12、厚生労働省記者クラブで任意団体“こども緩和ケアサポートproject”の創設について記者会見を実施しました。 こども緩和ケアサポートproject 当日は、共同代表の武藤と同時期に国立成育医療研究センターに入院されていた当事者ご家族もご同席いただき、関心を寄せてくださった報道関係者の皆さんとお話しすることができました。 今後、小児緩和ケアの認知と理解がより広く、深く知っていただけることを願っております。

          厚生労働省記者クラブで記者会見を実施

          『ありがとう!ママはもう大丈夫だよ~泣いて、泣いて、笑って笑った873日~』が出版されます

          この度、株式会社ライトワーカーより、『ありがとう!ママはもう大丈夫だよ~泣いて、泣いて、笑って笑った873日~』(定価:1,350円+税)が出版されることになりました。この本は、国立成育医療研究センターのPICU、そして医療型短期入所施設「もみじの家」での滞在を経て昨年5月に2歳4ヶ月で生涯を終えた武藤優司君と、共に過ごされた優司君のお母様がその年月を1冊の本にされたものです。 医療の進歩により救われるこどもの命が増えた一方、救えない命が未だ多くあるのも事実です。著書が経験

          『ありがとう!ママはもう大丈夫だよ~泣いて、泣いて、笑って笑った873日~』が出版されます

          国立成育医療研究センターで即売会を開催

          任意団体“こども緩和ケアサポートproject”共同代表である武藤が、自身の経験をしたためた手記『ありがとう!ママはもう大丈夫だよ~泣いて、泣いて、笑って笑った873日~』の出版を記念し、我が子とすごした思い出の場所である国立成育医療研究センターにて有志のボランティアの方々と共に即売会を実施しました。 本日より、武藤の著書は全国の書店にてお買い求めいただけます。ぜひご一読戴けますと幸いです。 ※今回の出版を通じて著者に入る印税は、必要経費を除いて、すべて国立成育医療研

          国立成育医療研究センターで即売会を開催

          『ありがとう!ママはもう大丈夫だよ~泣いて、泣いて、笑って笑った873日~』全文公開① 2015年12月26日、武藤家の次男、優司誕生。

          2015年12月26日、武藤家の次男、優司誕生。 我が家は、夫(司・つかさ)、私(梓・あずさ)、6歳年上の長男(祥 司・しょうし)、そして優司(ゆうし)の4人家族となりました。 新しく家族に加わった優司を囲み、私たちはこれから待っているだろう希望と喜びに包まれていました。赤ちゃんが生まれたら明るい未来に胸を膨らませるのが普通で、こどもが大きくなってやがて家を巣立つ時まで、その幸せが当たり前のように続いていく……。何も疑わずそう思っていました。 優司はとてもおとなしい赤ち

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          『ありがとう!ママはもう大丈夫だよ~泣いて、泣いて、笑…