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諸悪の原因は、かき氷です。(1)

 以前住んでいた地域では、乳幼児健診が1歳半、2歳、2歳半、3歳と半年ごとにありました。

 2歳、2歳半は、フッ素と歯科検診のみで、希望者のみ身体測定、発達相談があります。

そして、うちには、子どもが3人います。

つまり、1人の子どもにつき、4回の健診・・・計12回の健診に挑むことになります。

もう、上の2人の健診は、終わっている。。

3人目が3歳・・・そう、今回は、12回目の健診です。

過去11回の健診を経験し、今回、12回目の健診に出陣してきました。

総大将は、3歳児である三男、母は、足軽隊長ぐらいです。

何度も書きますが、この足軽隊長が戦に出るのは、12度目なんです!

そう、12戦目!!!


という事をお知りいただきまして、以下の日記をお読みください。


あ~、今日、健診の日かぁ。

確か、午後からだったから、まだ時間的余裕が・・・ない!!

とりあえず、兄ちゃんズ、学校、保育園送り出さんとな!       (*この時、まだ夏休み前でした。)

いつも通り、朝の戦場を駆け抜けておりました。

と、何やら、机の上に異物を発見。

異物?

いや、違う!

検尿じゃ!!

そうか、3歳児健診には、検尿が伴うのか!

しかし、転がっているのは、どっからどう見ても、理科の実験で使った試験管。

え?試験管?

に、手書きで上の方に線が書かれている。

こ、こまでおしっこを入れろという事ですな・・。

おしっこ?どうやって?

探せども、紙コップがナッシング。

そうか、紙コップは自前の物を使うんだな。

いや、紙コップないぞ。常備紙コップないぞ。

新聞紙で即席紙コップ作るか?

違う、そうじゃない。

この形・・・この試験管・・・。

いける、彼のモノならいける。

足軽隊長、総大将を起こしにいきました。

が、総大将、布団におらず!!

なぬ?!殿!!いずこに?!

トイレの前で殿、発見。

殿、そのあさイチの御尿をこの拙者にくだされ!!

寝ぼけ眼の総大将をひっ捕まえ、ズボンを下した瞬間、私は、恥を忍んで手を伸ばし、彼のモノの前に試験管を差し出しました。

ど、どうかこの筒の中で放尿を・・・。

訳の分からない足軽の言動に、殿は一瞬不機嫌になりましたが、どうやら尿意が勝ちました。

よし、いざ放尿!

あ!!

ジャストフィットしていたかと思われた筒が殿のジェット噴射のような御尿によって一瞬にして外れ、筒が満タンになったと思われた直後、足軽の右手が御尿によって覆われました。

右手より滴り落ちる御尿。

明らかに3歳児の尿量なめていた足軽。

く・・あの試験管は、こうやって使うものでは、なかったのか・・・。

朝からやらかした感満載の足軽を横目に殿は、スタスタと厠を出て行ってしまいました。

殿、どうやらあまり検尿システムに興味は、なかったようです。

とにかく貴重なる殿の尿をこぼしてはならぬ。

しっかりキャップ閉め、ビニール袋に入れ、家宝がごとく丁重にマザーズバックに詰めました。

さぁ、いざ!3歳児健診へ!

いざ!い・・・ざ・・・?

あれ?殿?!なにゆえ、床に転がっておられまするか?!

「眠いなぁ~。」

ね、眠い?!

た、確かに午後一時。保育園では、お昼寝タイム。

拙者も眠いでござる。

「眠いって言っても、今日は、大事な日だから、頑張っていこ~。」

「え~?かき氷食べてから行こうよ。」

か、かき氷とな・・?

最近、我が家で流行っているかき氷。

妊婦中、暑くて暑くて買ってしまったかき氷マシーン。

「かき氷、食べたら目が覚めるんだね。ちゃんと行くんだね?!」

健診の受付時間、30分前。高速でかき氷マシーンを回す足軽。

なんだかもう、止まらない足軽のテンションとかき氷マシーン。

スプーンとイチゴシロップを持って小躍りする殿。

健診への焦りと夏の暑さがミックスされたかき氷が大量に出来ました。

とにかく殿の機嫌が悪くては、どうにもならぬ。。

心行くまでかき氷をお楽しみいただき、横抱きに抱えて車に乗せ、受付終了5分前に滑り込みで戦場へたどり着きました。

片手に殿。片手にマザーズバック。大量に汗をかいている足軽。

受付の保健師さんが若干引いているのが分かる。

「ここに検尿出してくださいね~。」

「あ、あの名前とかこの筒に書いてないんですけど・・・。」

「あ、大丈夫ですよ、今、この場で調べますから。」

「へ?!」

受付直後に殿の尿は、役目を終えました。

あぁ、とりあえず、戦場にたどり着いた。

これでなんかもう第一関門突破したような気分だ。

用意されたおもちゃにずんずん向かっていく殿。

大量の汗を拭う足軽。

「ルイ君~!」

うわ!呼ばれるの早!

心行くまでおもちゃを堪能していない殿へすかさず駆け寄り、

「あ、あっちのお部屋で何かいいことがあるかもしれない。」

偽の情報で、殿の内科健診が始まりました。

「じゃあ、パンツ一枚になってくださ~い。」

あ!いいことあるどころか、屈辱のパン一だ!

やばい!殿のご機嫌が!!

と思いきや、ノリノリで脱ぎだす殿。

あ・・そのテンション・・?

「あ、パンツは、脱がなくていいよ~。」

最後の砦まで脱ごうとするのを止められる始末。

無事内科健診終了。

「ねぇ、おしっこ。」

「お、おう、身体冷えたよな。よし!トイレ行こう!」

殿を厠へ案内し、今度は、歯科検診へと駒を進め、待機。

もう、健診もこれが最後かと思うと、寂しくなるな~。

なんて、余裕をぶっこいていた矢先。

「あ、ルイ君じゃ~ん。」

「へ?!」

どうやら保育園のお友達と出会いました。



(2)へと続きます。







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