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ツノがある東館#毎週ショートショートnote

ある日、山田がツノをくれた。
羊のツノのような、悪魔のツノのような、湾曲したゴツいツノだ。
東館に行くなら持って行け、無くすなよ、と山田は言っていたが、こんなものなんの役に立つのだろうか。と思いつつも山田が言うならと持って行く。東館に入る。両手で大きいツノを持っているものだから白い目で見られるのだろう。と思っていたら、一人の女生徒が寄ってきた。
「そのツノすごい!」
彼女はそう言った。訳もわからずオロオロしていると、次々に人が寄ってきて、囲まれてしまった。「すごいすごい」皆が口々に言う。私には話す余地すら与えられなかった。やっとのことでその人たちから逃げ切ったのだが、下手に動けないのでそのまま山田にツノを返しに行く。
「このツノ持ってると人寄ってきて動けないんだけど、このツノ何なの?」
「普通の大きいツノだよ」
「じゃあなんで人が来るんだよ」
「東館は文明が遅れてて、ツノ持って行くだけで獣を倒したと思われるんだよ。モテるよ」

了(410字)


ありがとうございました。この企画に参加しました。1行目で惹きつける、難しいですね。

やばいです。忙しすぎて全然書けてない、、、、、、、、、、、、、、、
ペース遅くなりますが、引き続き読んでくれると嬉しいです。
では、また!!

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