発達障害をオープンにして働こうと、転職活動をしたので感じた事とか
転職活動良い機会だったからメモしとこう!と思ったらちょうどいいタグがあったので書く
発達障害の診断を受けたのは30歳の頃。
働いている中で、どうもうまく働けなかったり、集中できなかったり、いろいろと不具合があった
思い返せば子供の頃から危なっかしい感じだったので、在職中に診断を受けた
5年以上働いていると、偉くなるもので
少人数ながらもなにかをまとめたり、計画したり、実行したりした
結局は上から望まれている仕事を実行できず、下もまとめる事が出来ずにメンタル不調を起こし、休職→退職をした
一般的に言う「上手に働く」が出来なかったのは、障害のせいなのか、性格のせいなのか、環境のせいなのか、今となっては分からないけど
新卒のペーペーに社会というものを教えて頂けたのと、良き出会いに恵まれた事は、感謝している
せっかく辞めたんだから、発達障害をオープンにして転職活動をしよう
そう決めて、色々活動して得た学びと気持ちをメモしておく
また自分が転職活動をするときに、これを懐かしんで読めるように
物事を深く考えるのが苦手なんで、薄っぺらい感じになりそうだけど
でも、転職活動よりも先に
この人生の転機で最大の学びをまずは書いておく
自分がまた、メンタル不調にならないように特に大事な事。
仕事は辞めれる、当たり前だけど。
自殺するくらいなら、仕事辞めればいいのに
人身事故で遅延している電車を見てそうつぶやく人もいるし、テレビのニュースでそう感じる人も沢山いると思う
けど、追い込まれた時にはもう、辞める元気もない
不調になる前に、見切りをつける事が大事だと学んだ
自分の不調には疎いので、特に気を付けておくことにする
睡眠がとれなくても
食事がおいしくなくても
それでも頑張る!は、自分のためにならなかった
不調になればなるほど、気分が戻りにくいのだ
嫌な気分になりやすくなったり、自己嫌悪になりやすくなったり、ちょっとしたことが許せなかったりすることが、それはとても長く続いた
前までは寝たら忘れるくらいケロっとしてたような気がするんだけど
そんなのはもう昔の話になってしまった
まだそんな気分に陥るときがある、今は時間に余裕がかなりある生活をしているので、すぐ切り替えができるんだけど
とにかく不調が出たら、距離を置くこと、環境を変える事、辞めてもいい
その為に、まずは自分の不調に気付くこと
辞めてからは、今の自分の状況、気持ちの状況を特に注視する事にした
結果が出たかどうかは分からないけど、今はしんどいからまた今度って言えるようになったりした
「しんどいからまた今度にしよう」「明日あるから今日はすぐ寝たい」
これって言ってよかったんだ!という気付きにもなった。えらすぎ
色んな人や制度を頼っていい。
辞めてから色んな人を頼る事にした。
ヘルパーさんをお願いしたり、障害年金を申請したり
特にヘルパーさんはありがたくて、魚・野菜・手料理ってこんなにおいしいのか!と思った。
僕は料理が下手(というか、やりたくない人)なので、ありがたかった
包丁の持ち方を教わって、少しだけ料理を覚えた。
やりたくないという気持ちは今でも変わらないけど、でも少しだけ料理のハードルは下がった。
就職相談も受けてみたりして、カフェ勤務の体験にも行った。
これも意外と面白くて、「接客業絶対無理だと思ってたけど、案外いける」と分かった。
でも超絶クレーマーとか来たら折れるかもしれないけど、良い気付きだった。
めっちゃ暇な田舎のスタバで働きたいとも思った
各種手続きも終わったころ、生活は安定してきたのだが
まだフルタイムで働くハードルが少し高かったのと、キャリアチェンジしたい気持ちがあったので、職業訓練校に通った
タダでスキルを学べるなんてお得だ!
職業訓練校に行っても意味がない!見たいな意見も散見するけど
意味を見出すのは自分自身だと、行ってみて感じた
少なくとも僕は行ってよかったし楽しかった
発達障害をオープンにするぞ~と決めていたので、訓練校でも「発達障害です、げへへ」と発表してしまうなどした
これは今思ったらやめといた方がよかったか…とも思ったりしたんだけど
まあこれはこれでまた、いい方に転んで話してくれる人がたくさんできたのだった、ありがたい
色んな人の色んな制作物を見て、物凄く刺激になった
それに色んな人が話しかけてくれたり、話し聞いてもらえたりして嬉しかった
あ~別にオープンにしても、転職できるわ~
なんて思ってたりした、甘かったんだけど
キャリアチェンジ、難しい
「訓練校で人並みにできたし、これ企業も障害雇用率が上がるんだから、転職余裕でしょ~ww」と思っていて
オープンにして働く予定だったので一般雇用と障害雇用の両面で求人を探していました
だけど、ITやWeb系の仕事、未経験からのキャリアチェンジがめちゃくちゃ難しい
そもそも応募資格の土俵にすら立ててない事が多い
何年以上の実務経験みたいな応募資格ばかり
若ければまだパッションでいけるかもしれないけど、年齢も少し厳しいところに来ている
スキルに関しても、何か月か通っただけで付け焼刃だった
書類の時点でも、面接の時点でも、「大学からデザイン学んでます!」とか「実績これだけあります!」みたいな人がウジャウジャいる
そんなこんなで転職活動は難航した
もう障害雇用に関しては求人すらほぼほぼない。キャリアチェンジは絶望的どころか、キャリアアップって言葉が存在するのか…?とも感じた
社会の土俵に立ててないのかな~と感じたりもした
中には身体のみとかの企業さんがあったりとかで驚いた、えっ、そこ平等じゃないの!
それでもどのような障害をお持ちの方でも、オープンで就労してる人は一定数いるのだ
でも現実は厳しい。
障害理解とか、差別とか
「発達障害は、言い訳にならない」
と面接で社長に言われた
う~ん、言い訳にしてるつもりはないんだけど、と思ってしまった
というより、何を当たり前のことを言ってるんだろう?と思った
訓練校でも、ダメダメだったわけではなく人並みにできてたんだけど…
それにミスは障害があろうとなかろうと起きるものだし
先方に謝罪するときに「でも、僕発達なんスよね~」って謝ろうとしてるとでも思われたんだろうか
そこも障害があろうとなかろうと、ミスは素直に謝罪するんだけど
色々考えたら、え!差別じゃん!と、ちょっとモヤってしまったんだけど
あ~この人との隔てり、分かってもらえない感が、障害だよなあと、どこかで納得してしまった(まあ僕のアピール不足でも、あるんだけど)
でも社長を責めるわけにもいかないなあと感じてしまう
人を雇うのにはコストもかかるし、障害についてよく分からなかったらどんなリスクがあるか予想できなくて
何十何百の社員の命を守ってるんだから当然だよなあ、と。
差別はなくならない
それに申し訳ないけど自分も差別する。
電車でにおいのきついおじさんや、おばさんが隣に座ったら距離を置く。申し訳ないけれど
銭湯の洗い場で隣に知的障害や自閉症の方が居られたら場所変える。申し訳ないけれど
においがきついのは耐えられないし、どのような特性や性格の人なのか分からないから少しだけ距離を置く
本当はとても、いい人の可能性は高いけど、分からないものは怖いし、耐えられないものはある
そういった感覚と一緒なんだろうなあ~と思った
それに当事者同士でもある
「健常の方は…」って話し出すときもある。そのカテゴライズは差別に近しいものでもある気がしている
多かれ少なかれ、何かしらの差別や偏見に常に晒されてるから
こういったことも、まあ仕方ないよなあ〜と妙に納得してしまっている自分もいた
精神は、配慮の方法が分かりづらいのも難しい要因の一つで
スロープつけたら解決!とかそういった話ではない
時間によっても変わるし、環境によっても変わるし、気圧によっても、季節によっても、変動させられる
自分でも実態をつかむのが難しい障害だと思う
そういった分からないものは、リスクだ
それをどう分かってもらうかっていうと、やっぱり自分の事を知って、プレゼンする必要があって
どう配慮受けたいかとか、自分はどういった人間なのかを知ってもらえば知ってもらうほど、企業側は安心なんだろう
その結果、ご縁があれば入職できるし、ご縁がなければ落ちる
おみくじみたいなもんだと感じた
人と会った時に「この人なんとなく好き!」って思うか、「この人何となく苦手」と思うかみたいな感じだと思う
飲み会で隣に話しやすい人来てラッキー!みたいな
余談だけど役職のある面接官に「どういった人取りたいですか?例えばどんな人が光って見えましたか?」って聞いてみた事があるんだけど
「う~ん、恋人さがしみたいなものかなあ?最後はインスピレーションかも、この人と働きたい!と感じる何か」と教えてくださいました
…え、そうなの?
「あれもできます!これもできます!学生時代や前職こんなのやってました!とアピールされても、人となりが分からないと取りずらい、と」
まあ、なので
転職活動苦しんでいる人がもしいたら、もう少し肩の力を抜いて欲しいなあ
書類や面接によほど何か原因がなければ、あとはフィーリングでおみくじみたいなものなんだと思う
おわりに
なんやかんやで
転職体験といいながら、差別に関してあーだこーだ考えるきっかけになってしまったのだった
自分も心のどこかで差別してしまってるんだから、企業や社会のことを悪く言えないなあと
そんななかでも、理解を得やすい福祉業界の内定とはいえ、発達障害をオープンにして就職したいという自身の思いは叶いました
ヘラヘラして面接に臨んだのに、ありがたいです
転職活動を経て、企業と、障害理解の隔てりを強く感じたのが良くも悪くもよい経験でした
障害雇用枠でも、精神だめでーす!とか、身体のみでーす!とか
思ったよりもまだまだ、社会とのバリアーが存在するんだなあって
自分の感じている世界が、他人と一緒って思いこんでしまうように
自分が「障害あるなし関係ないじゃ~ん」って思っても、そうでない人もいる。自分の苦手と他人の苦手が違うように
それに、自分もどこかで誰かのバリアーを作ってたりもする、無意識に差別をしたり壁を作っていく
そういった衝突とか隔てりとかも感じながら、気心があった人同士、誰かと誰かのご縁を作っていくんだなあ~と肌で感じるよい経験でした
無意識に壁を作るのが人なんだし、僕もどこかで壁を作っていて、その上で話したり誘ってくれたり遊んでくれたりする人が周りにいてくれる
改めて周りの人を大事に大事に生きていきたいなあと
心の底から誰でもウェルカムな人、本当に尊敬する。稀にいる。すごい
今転職活動している皆さんも、企業とのマッチングはおみくじみたいなものだから
そんなに気負わずに活動して欲しいです。
あとは、少しでも社会の障害への理解がなにかしら進めばいいな、と願いながら
どうすれば理解が進むのか僕にはわからないけど、世の中いいスキル、いい人格を持った人が沢山いますよ!と超微力ながら、ここにアピールだけしておきます。
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