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#4 参考書の上手な選び方

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今回は、参考書の上手な選び方について、お届けして参ります。この内容は、中学受験にとどまらず、大学受験までつながる長い学習期間の中できっと役立つヒント集となることと思いますので、是非ともご一読いただけましたら幸いです。

まず初めに、参考書を選ぶ際には、購入理由(取組理由)があると思います。ここを明確にしないで、論評にあわせて、ネット情報で何か役立ちそうだから買っておこう、という方が多いように想像しています。
いわゆる書棚の肥やしになるパターンだと思います。

私どもでは、参考書を選ぶ際に、この「目的」を相当明確にしてから購入していました。その際にマインドマップよろしく使用目的レイヤーを設定すると無駄なく、重複要素なく選定購入いただけると思います。

最初に定める参考書選びのゴールは、出口を明確にすることです。
例えば、中学受験で言えば、赤本(過去問)が、このゴールに該当します。
当然、中学受験の志望校の入試問題で合格点をもらうために、塾に通い、参考書に取り組み、学力強化に取り組んでいますので、至極当然の話です。
しかし、このことを忘れて、問題集に取り組む=学力強化、塾に通う=学力強化とお考えの方が多いと思います。
このことが、過剰な学習時間につながり、サンクコスト(埋没費用)の強迫観念にかられる一要因になると思います。

ゴールが決まったら、次は、ゴールにたどり着くためのシラバス設計が必要になります。
シラバスの考え方は、今のお子様の状態確認からです。
学年、学力、学力強化を図るための中心手段(塾or家庭学習)。
今の地点とゴールが見えたら、あとは簡単ですね。
入試科目、入試問題の難易度にあわせて、どこまでの学力が必要かに応じて、カリキュラムを組めばいいだけの話です。
しかし、このカリキュラム設定が難しいので、大手進学塾にお世話になるのだと思います。
この選択肢を選んだご家庭は、既に答えを得ているわけです。
つまり、調整されたカリキュラムに沿って、学習を進め、出発地点から目指すゴールまでの学力強化につとめればいいだけの話になります。

そこで登場するのが、学習塾だけでは理解できなかった時にどうするか?
または、更に強化しておきたい学力要素にあわせた教材選びということになります。

参考書には、全体網羅型の参考書、参考書に準拠する問題集があります。
こちらは、所謂、辞書型使用参考書になりますので、取り組むというより、日常学習の理解度に応じて調べるために使用するものとなります。
こちらを選ぶ時は、できるだけ初版発行時期が古いものを選ぶようにしていました。名著は消えない。だかこその名著。
中学受験で言えば、自由自在・応用自在などが該当しますね。
どちらを選ぶかは、数ページ読んでみて、理解しやすいと直感で好感をいだいたほうで、ほぼ間違いないと思います。
我が家は、応用自在を選びました。サピックスの解説部分とテイストが非常に似ていたので、安心感があり、理解できそうだと感じたからですね。

また、大学受験においては、チャート式などが全体網羅型の参考書となります。やはり、初版が古いものは、改善が重ねられ、学習者にとって使い勝手が良いものに編纂されています。
とかく、最新の入試傾向にあっていないのではないか?と考えがちですが、最新の入試傾向は、赤本(過去問)から吸収できますので、全体網羅型は安心できる大手出版社の初版が古いものがおすすめです。

次に、特定目的の参考書選びです。
この項目で間違いを犯しているようにしか思えぬ情報をあちこちでみかけます。陥りがちな罠は、アマゾンレビューのベストセラー上位参考書を選ぶことです。冷静にお考えいただきたいのですが、理解に届かぬ単元補強のために購入する参考書・問題集をレビューしているというのは、最早、その教科単元を理解できなかった人々の集まりです。
大抵のレビューは、「うちの息子にはあっているようでした」「丁度良い分量でよかった」などという、ビフォアーアフターが全くわからぬレビューを合計してのベストセラーになっていますから、飛びつくのは危険だと、わたしは考えていました。

わたしが、おすすめする選び方は、まず分量。
少なければ少ないほどベスト。そして、解答解説部が多ければ多いほどベスト。さらに解答解説部が分冊になっていれば、親子喧嘩が減ります。
塾で網羅型のカリキュラムを既に手に入れてますので、特定目的の参考書・問題集は、できるだけ短時間で終わらせるのが良いというのが、私のとる立場です。

中学受験で例えるならば、算数プラスワン問題集などが該当します。
問題数は多くなく、解説部分が充実していて、別解の宝庫です。
このような問題集は、大抵、アマゾンレビューにかかってきませんので、目的を明確にした上で、塾や身の回りの中学受験経験者に聞いてから購入するのがよさそうですね。

学習教材というのは、とても不思議な性格をもっていて、購入するのは保護者で、使用するのは子供。
ダメなら違うのにすればいい、と考えがちな保護者ですが、取り組む子供にとってはいい迷惑です。
やはり、子供に与えるときは、使用目的、使用期間、使用方法の三点セットを明確にして渡すべきというのが、私がとっていたスタンスです。

こう考えると、あまり参考書は購入する必要性はなさそうですね。

時間はかかりますが、確実に学力強化につながる参考書の選び方は、読み物風の参考書です。
教養のための理科、秘伝の算数、などの読み物風参考書は、即座に学力強化、偏差値アップにつながりませんが、これが、時間の経過とともに効いてきます。学習は中学受験で終わるものではございません。
学力=知識量×知識運用力+処理力
と、instagramでも申し上げました。じっくりと文字から知識を入れ込み、自らの頭で考える読み物風参考書は、知識運用力を高めてくれるものとなります。

使用目的を明確にし、使用期間、使用方法に納得が行き、塾のカリキュラムとの整合性を図ってから、補強教材を選定する。
巷のアフィリエイターのおすすめや、これをやったら偏差値が10上がったなどという都市伝説に踊らされることなく、やると決めた教材を徹底的に使い込む!このスタンスが学力強化に直結する参考書の選び方であり、使い方であります。

これが私の結論です。

私のROOMやAmazonおすすめ図書に参考書が少ない理由は、知らないからではなく、研究し過ぎた結果、おすすめに値するものが少ないからです。
過剰な学習量、過剰な書棚の肥やしにならぬよう想いを込めて、本記事を寄稿させていただきます。

最後までお読みいただきありがとうございます。


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