C-1グランプリ2022に出場して
C-1グランプリのアーカイブ配信されたこの機に、書き留めておこうと思って書きます。
『C-1グランプリ』って何?とか当日の様子は↓林健太郎さんの記事をご覧ください。
C-1グランプリ出場を決めるまで
あれはちょうど1月前。
一件の通知とメッセージ。
「丘さん、C-1出ませんか?」
一瞬目にして、スマホを裏返していた自分がいた。
僕の考えではいつか、いや来年あたりかと考えて、今回は立候補を見送っていた。まだコーチとして1年経ってないし、まだあの人みたいになれてないし、まだ15分のコーチングとかしたことないし、…と溢れんばかりの『まだ、〜』が、頭を駆け巡った。
そして、仮予定を理由に断る考えまで出てきた…。
深呼吸。深呼吸。深呼吸。
そして気づく。完璧君が出てきたなと。
そして、わかってる。
やると決めちゃえばやることを。
スポーツ選手だったら「試合出るか?」と言われて断ることはないことを。
批評されても、負けてもコーチを辞めるわけでないことを。
冷静になり、予定を調整して、出場することをお伝えした。
C-1グランプリ本番まで
今回のC-1グランプリは、クライアントもコーチ自身が連れてくる、セッション時間は15分というルール。
既存のクライアント様も考えたけど、せっかくなので初めての方がいいな、と思い、新たな門出をする何人かに声をかけた。
土曜日と公開という条件に阻まれまくる。そんな日々でどんどん時間が流れていく。そして少し焦りを感じ始めた。
そんな焦りもありながら、まずは15分のコーチングってどんなものか、Youtubeで先輩たちの動画を漁りまくる。構成やテンポ、展開を考察しながらイメージを膨らませる。
一方、イラストの仕事が大詰めだったり、既存のクライアント様のセッションもあり、なかなか練習の時間が取れずに、焦りは増すばかり…。
そんな状況に「はやく15分という時間を体験して体に覚えさせなきゃ」とさらに加速する焦りに思考を奪われる。
深呼吸。深呼吸。深呼吸。
ただただステップに集中して一つ一つ逆算。
クライアントが見つかるまで声を掛けつづける
15分セッションを練習させてくれる人を探すために声を掛ける
そして、本番までに可能な限り練習する。
最終的に、クライアントは、写真を取りながら日本を縦断する旅していた友人が快諾してくれて心配事は一つ消えた。
15分セッションの練習も幾人か協力してくれて、なんとか体験をすることができた。ただ、15分セッション、やってみるとなかなか戸惑う。イメージしている時間の流れと実際がまったく合わない。そして、15分後にお互いにモヤモヤっとした時間が流れた。フィードバックを頂きつつ、協力者にはフォローすること、課題を持てたことへの感謝を伝えつつ、また時間をおいて練習させてもらうことをお願いした。
C-1開催日10日前、ようやくイラスト仕事も終了。
そして、C-1に意識がいくと急になんとも言えない不安が出てきた。
自身の課題が見えてしまったからこそ、より不安を感じやすくなってたのかもしれない。
ただ、不安の乗り越え方なら知っている。
不安の裏側に必ず自分に対する期待がある。
不安を感じていることを認め、それを良しとし、裏側の期待に目を向ける
それは、
良い結果を期待している
クライアントにとって有益なコーチングが提供できている
加えて、"おもしろさ"が表現できている
なるほど。
まずは、クライアントにとって有益なコーチングが提供できている、を柱に、次に"おもしろさ"、最後にその成果として「良い結果」
それが自分らしい姿だなと思えた。
もう一度、参考動画をみつつ、指針とするタイムマネージメントを考える。
コーチングは生モノで、展開は都度違うが、指針はあった方が良い。
指針とイメージをより強固にして、最後の練習。
前回より会話の質が向上するが、まだタイムマネージメントには課題があるように感じた。何が足りないのだろう?そして"おもしろい"ってなんだ?
その問いは答えが出ないまま本番前日を迎える。
"おもしろい"は、受け手によって異なる。考えれば考えるほど負のループにハマるから先ずは自分が考えるおもしろさを。でも、そこに応えていく必要もあるんじゃないか?。そんな思考が錯綜した。
最終的に、僕自身はクライアント自身の感性が"おもしろい"、笑えるおもしろさではなく、興味を惹かれる視点や考えなのだ。それを引き出してお届けする、が"おもしろいコーチ"という指針でやろう、そう決めた。
そして、"何かが足りない"より、今の実力・らしさを最大限本番で発揮できるようにする。最終的に技術よりメンタルの状態を優先することに決めた。
そして、すんなり眠りついた前夜。
本番当日も朝起きたらスッキリ。
C-1グランプリが始まり、本番が近づいたら急に緊張したけど(あれ、僕の前で一旦休憩じゃなかった??なんて)、上記の決めた指針が助けてくれたように思う。
さて本番は↓の様子。
本番終了後のおもい
本番終了後、自分のベストは尽くした。そして、審査員のコメントは、どれも今後の糧となることをいただけたように思えた。
コーチングの基本は、再構築できている。そして、より関わり方の幅を広げていきたいと思えた。クライアント一人一人違う個性の持ち主だからこそ、コーチの関り方の幅・柔軟性を高めたい。
ポンッと背中を押されて、次のステージに歩み出した感じがした。
そして、このような機会を与えてくれ、舞台をつくってくださったコーチング忍者PROの皆様に、クライアントになってくれたあっくん、審査員のみなさんや出場コーチのみなさんにも感謝です。
最後に、今年2番目に大きなチャレンジ(1番は個人事業をスタートさせたこと)は、自身のメンタルの扱い方、コーチングスキル、将来のVisionなど、どれも自分を成長させてくれるものでした。
ただ、ゴールとその想いをもっと高められたら良かった。ここが根本的に甘かったな。どこか「出場して私のコーチングを見せる」ことがゴールになってた。グランプリ獲るぞー、というところまで想いがね…。ここが当時の私の思考の限界だったんでしょう。
それでもやっぱり、チャレンジはこれまでに見えていなかったものを見せてくれる楽しさがある。恐れてもいい。でもその恐れも不安も包み込んで、未来への想いや自分への期待に向かえば、大抵恐れてることは起きずに、自身にとって良き体験をもたらしてくれる。
だから、これからも恐れることなかれ。