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【神話の現場】#2 神の意に背いて崩じた無念が時空を超えて垂れ籠める香椎宮

こんにちは、イトウです。

今回も引き続き神話の現場について投稿します。

神話の現場とは、日本という国の成り立ちを書いた古事記や日本書紀に描かれている出来事が起こった(といわれている)場所のことで、勝手にそうよんでいます。20年近く神社巡りをしながら出会した現場を少しずつ紹介しています。同じく神社好きの方からも情報いただけたらうれしいです。

天皇の勅使が送られる神社

今回の現場は福岡市の北東に位置する由緒ある香椎宮。とても格が高い神社です。どれくらい格が高いかというと、全国に現在16しかない「勅祭社」の1つで、祭礼のときに天皇の勅使が送られるほどです。勅使といえば天皇の代理です!天皇家と深い繋がりがあることが伺えますね。

ちなみに他の勅祭社をみると、あの出雲大社や全国の八幡神社の総本宮である宇佐神宮などが並び、そうそうたるラインナップです。ちなみに伊勢神宮は格が高すぎてここにも含まれずさらに別格なのだそうです。なんたって天皇家直系のご先祖さまを祀っていますからね。

悲劇の仲哀天皇

さて、話を戻します。

香椎宮の御神祭は第14代の仲哀天皇、神功皇后、そしてお二人の御子息である応神天皇です。神話によると、仲哀天皇は九州地方であばれていた熊襲(クマソ)退治のために神功皇后と橿日宮(現香椎宮)にきました。そこで神功皇后は突然神さまから宣託をうけます。「熊襲の前に新羅を攻めに行け!」と。しかし、仲哀天皇は(なぜか)それを信じようとしません。そして、そのまま熊襲退治を進めようとした矢先に急死します。

神さまが怒るとコワイですねー。プンプン!

残された皇后らは天皇が亡くなったことを敵に知られては困るので、武内宿禰などと共に天皇を棺にいれ、椎木にたてかけ「御前会議」を開いたとされています。その棺を立てかけた木というのがが今回の現場です!

なんとも具体的なエピソード!

そそられますねー!

パワーが強すぎて写真が撮れず

華やかな香椎宮の本殿から奥に進むと「古宮」という看板があります。それに沿って進むと、住宅地の中に唐突に木々がこんもりとした一角が現れます。その狭い入り口に足を踏み入れた途端、私は「ゾゾゾゾゾゾゾゾゾーーー!」と、圧倒されました。

ここをパワースポットと紹介する方もいます。確かに超絶強い何かを感じます。ただし私は足がすくみ、写真を撮ることも憚れるような重いパワーを感じました。

ということで、残念ながらお見せできる写真はございません。

気になった方は、現地に赴くか、「棺掛け椎」画像を検索していただくか、お宮の公式サイトよりご覧ください。http://kashiigu.com/publics/index/20/

仲哀天皇大本営跡もまじでコワイ

ビクビクしながらあたりを見回すと、細道はまだ奥へ続きます。視線の先に見えるのはオベリスクのような石碑。ただならぬ雰囲気にビビりながら前進すると、恐ろしく深く重い空間がもう一つ現れました。

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石碑には「大本営跡」とあります。

怖すぎて、正面からは撮れませんでした。

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「大本営?」色々と情報が消化できていない中、今度は男性がたった一人で現れます。

なんとなく場所をあけると四礼四拍手四礼?八礼八拍手八礼?はっきりと覚えていないのですが、明らかに普通とは違う拝礼をされて、去っていきました。

いまのは....「きつね?」「たぬき?」

見るもの全てにビビりまくりです。

改めて写真をみてもゾワゾワします。

ナゾだらけの仲哀天皇

14代仲哀天皇は、あの日本武尊(やまとたけるのみこと)の息子でした。先代の13代天皇は伯父だそうで、後継がなく、1年後に仲哀天皇が即位したといわれています。

また、神功皇后の前に奥様がいて、香坂王(カゴサカノミコ)・忍熊王(オシクマノミコ)の二人の息子さんがいたそうです。神功皇后が応神天皇を身篭りながらも新羅を攻め、平定したあと帰国したときにこの忍熊王が反乱を起こしています。ゴチャゴチャしています。

そしてなぜ、宣託は神功皇后に告げられたのか。天皇ではなく。武内宿禰という忠臣の存在も気になるところであります。この方は300年も生きたといわれているナゾの忠臣です。

私がはっきりいえることは、とても怨念がつまったスポットと感じたということ。志半ばで倒れてしまった天皇の無念さを勝手に妄想しました。

また、前回ご紹介した立磐神社同様、こちらのお宮も当初の旅程には含まれていませんでした。旅行中に時間が余り Google Mapを眺めていた際、目に飛び込んできたのが香椎宮でした。

きっと神さまによばれたのだと....解釈して最後は笑顔でパシャリ。(2013年)忘れがたい現場となりました。

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#神社 #神社巡り #神様 #神武天皇 #神話

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