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『アベンジャーズ/エンドゲーム』ネタバレ防止として知能低め・ときどき記憶喪失レビュー

とにかくマジでアレだった

皆、『アベンジャーズ/インフィニティー・ウォー』の後に、今回はどうなるのかなっつって「ぼくのかんがえたさいきょうのあべんじゃーずえんどげーむ」を想像したんじゃないかな。

俺もしたんだけど、エンドゲームは自分が考えた1兆億倍は超ウルトラスーパー展開ヤバいから失神・放心・放尿しないように心の準備をして行ったほうがいい。それでも尿は漏れそうになる。3時間だからね。

映画はもう冒頭からヤバい。なんてもんじゃない。もう「駄目! マーベル! そんな導入! 悲しみしかない!」ってな感じで、横の中国人3人組が「Oh……」って言ってたぞ。左後ろの外人も「Oh……」って言ってたぞ。さっすがぁ! ワールドワイドだなMCU! さらに横のお姉さんなんてシネマイクポップコーンの袋をガシャガシャいわしてたけど、その瞬間「ガシャガシャ……ガシ……」って動きが止まってたからな。ポップコーンを探る手が開始5分で止まる。すんごい映画ですよこれは!

で、映画の話に戻るけどもう皆大変。インフィニティー・ウォーでどえらいことになっちゃってるわけだから、もう全員大変。しんどい。「いろいろあって、しんどいわー」って言わないけど、もう顔からしんどさがにじみ出てる。で、あのヒゲのオッサンがさっそくピンチになってるわけ。

「もうだめなんじゃないかな? このヒゲのオッサンは」と俺は思った。SHI☆KA☆SHI! そのとき! もう何? 何なのアレ? 神? っていうかヤバい天界、もとい展開に一瞬「えええ! そうなの? そういう感じ? そういうテイスト? 横のお姉さんのシネマイクポップコーンのテイスト、ニオイから言って北海道濃厚バターしょうゆ味?」とか思っちゃって何コレ。すんごい映画ですよこれは!

そして地球。皆知ってると思う。そう、地球は僕たちが住んでいる星。アース。地球はかなりしんどい状態で、もうノルマ達成できてないライブイベントのフロアくらいスッカスカなんですよ。「いくらなんでも、そんなスッカスカになる?」くらい限界集落ってんですよ。そう、それはとっても物悲しい風景。

でも半分は生きてる。けど「半分も生きてるから、まあいっかぁ!」なんて考えないのがヒーローたちのすごいところ。「やっぱダメでしょ、皆生きてなきゃさ」って何とかしようとする。ときには諦めそうになるけど、前に進んでいく。自分がどえらいことになっても皆を助けたい。このマインド。大乗仏教ですよこれは!

もう皆、何とかしようとして頑張る。紫のオッサンがやっちゃったことをチャラにしようと頑張る。相談する。隣の中国人も隣の奴に相談してる。ふだんなら「うるせえな」とプンスコするところだけど、なぜかそんな気持ちにならない。お祭りだからね。いつもと違って、映画館内もリアクションが多くてなんだか楽しい。隣のお姉さんも「ガシャガシャ……ガシ……」って時々ポップコーンをまさぐる手が止まる。なんだか皆で親戚の運動会を観てるみたい。お祭り映画ですよこれは!

で、だんだん生き残ってた人たちが「久しぶりじゃ~ん! しんどかったよね、アレ、やっぱりさ」みたいな感じで合流してきて、相談する。「アレをアレしたら、アレいけんじゃない? アレだし」ってなって。実際にアレするんだけど、「ちょっとアレかなー」ってなって「で、どうすんのコレ?」ってなって、そんでもって「イケるっしょ!」ってなって全員ガンバルンバするんだけど、こっからはもう、画面から一足早くクリスマスプレゼントがバンバン投げ込まれまくるみたいで、ギフト感がすごい。「うわぁ! うわぁ!」と思いながらどんどん話は進んでいく。

作戦? みたいなの進んで「あー、これ解決しちゃうわー、このまま解決しちゃうわー」とか思ったんだけど、そうはマーベル問屋が卸さない。危険が危ないぞ! アベンジャーズ! ここからはすっごい。もう熱すぎて涙で画面が見えない。なんかもう、隣の中国人は言葉を発することもできない。隣のお姉さんもヒートアップしちゃって「ヘグゥッ! ヘグゥッ! ズズルピッ」とか鼻を啜って泣きながら、シネマイクポップコーンの空き袋を両手でネジり、グッシャグシャにしてる。わかるよ、その気持ち。今から俺たちも一緒にアベンジするんだ。ヒーローらしいやり方でな!

ヒーローたちがアベンジするその瞬間、完全無欠のアベンジは4DXでもないのに魂をグワングワン揺さぶる。号泣。なんならヒーローがアベンジする前に思い出にアベンジされるという不思議体験。インフィニティー・ウォーの喪失感が全部吹っ飛ぶこの快感。インフィニティ・ウォーからエンドゲームまでの1年間(11年といってもいいけど)、見えないだけで映画は続いていたんですよ! 皆さん! ご唱和ください!「映画は! 続いて! いたんですよ!」

そう、現実世界の頭のなかで、インフィニティー・ウォーはずっと続いていた。俺たちは大きな喪失を埋められず今日まで来た。そしてエンドゲームを観た。やっべぇここだけは知能低く書けねぇですよ!

で、アベンジャーズは終わっちゃう。「マジで終わるのか? マジで終わるのかよ? いいんだよ? やってくれてもさ! あと30年くらい!」とかすっげぇ思うんだけど終わっちゃう。映画を観れば「終わった」ことが完璧にわかる。わかりすぎてワカンダよ! 悲しいぜチクショー! でもよかったぜチクショー!

すんげぇ映画ですよこれは!


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