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【ビールづくり】#技術 「酵母と酸素の関係」

麦汁に添加された酵母が健全に発酵するには適切に増殖する必要があります。どの程度の酸素が麦汁中に溶けているべきなのでしょうか。

酸素の溶存量と酵母の添加量は同じくらい大切です。酸素の添加量が少ないと健全は発酵が期待できず、回収酵母使用時にその活性度が弱まっていきます。

適切な酸素の溶存量は8-10ppmで多すぎて発酵に支障きたすことはほとんどないので心配しないでください。ただ、アルコール感が強くなったり、アセトアルデヒドが出てくる場合があるのでその点にだけは注意をしてください。

乾燥酵母を初回に使用する場合はエアレーションの必要はないのですが、培養酵母や回収酵母を使用する際はエアレーションが必要です。正直なところ、感覚値でエアレーションを添加するブルワリーも多いのですが、フローメーターをつけるなどして、添加量を安定させていくことが発酵安定化の大切な要素です。

ま酸素の溶存量を測るためには高価な道具も必要となります。小規模工場での設備投資は大変な負担にはなりますが、何より美味しいビールを届けるにはできることからひとつずつやっていくべきだと思っています。


【お願い】
・ビール作りの日本語情報を増やすための取り組みをしています。改善点があれば教えてください。
・内容には気をつけておりますが、実際に工場で試される場合は法律の部分も含め十分注意してください。
・残念ながら日本国内では許可のない施設での酒類の製造は法律で禁止されております。記事は仕事でビールを作っている方向けとなっております。

参考文献


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