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カワラケツメイってどんな植物?

カワラケツメイの生態と形態

カワラケツメイは、マメ科カワラケツメイ属の一年草。河原やため池の土手のようなかく乱環境に生息する。

河原にはえるカワラケツメイ(海陽町)

4月頃に発芽して、10月頃までに60㎝ほどに成長する。8月頃には黄色い花が咲き、花が終わると小さな豆ができる。豆は成熟すると乾燥し、5mmほどの種をまき散らす。

カワラケツメイの芽吹き
双葉が赤紫色がかるのが特徴
葉は偶数羽状複葉で、小さな小葉の集まりが1枚の葉。
カワラケツメイの花
カワラケツメイの豆
豆が爆ぜて種をまき散らす
密生すると草丈が80㎝を越えることもある

カワラケツメイの現状

カワラケツメイが生える河原ため池の土手農地の畔のような環境では防災や効率化のために改修工事が行われる。工事によって表土が取り除かれたり盛土を積まれると、もともと生えていたカワラケツメイは休眠種子が発芽できなくなり姿を消す。またかく乱環境に生えるカワラケツメイは、植生遷移が進むと生息できなくなる。氾濫原の減少や草地の管理放棄はカワラケツメイの減少につながる。

以上のような原因でカワラケツメイは各地で減少しており、東京都では絶滅、香川県・奈良県では絶滅危惧Ⅱ類、大阪府・秋田県では準絶滅危惧に指定されている。その他の県でも、評価は行われていないものの減少していると思われる。

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