田野屋塩二郎さんから学ぶ
5月28日、四国一小さい町である高知県田野町で製塩職人をしている「田野屋塩二郎」さんにお話しを伺いました。
フルオーダーへのこだわり
「田野屋塩二郎」では、すべてオーダーメイドで塩をつくります。フルオーダーで今まで作ってきた塩は14,5年で2000種類を超えるそうです。オーダーを受ける際には、必ず自分の場所に来てもらい直接会って決めるのが塩二郎さんのルールです。たとえ海外からの依頼でも同じです。それは、相手が信頼できる相手なのか見極めるためです。相手の人柄を知ることは重要です。そして、会う際には必ず食材を持ってきてもらいます。時には、その場で料理してもらうこともあるそうです。そうしないと、作る塩のイメージがわかない。どんな食材に合わせるのか、どんな人に食べてもらうのか、塩二郎さんの中でイメージを明確化させるためです。「それでも、みんな来てくれるからね」日本各地、世界各地から塩二郎さんのこだわり抜かれた塩に惹かれて多くの人がやってくるのです。
「何か捨てないと無理」塩二郎さんの徹底力
塩二郎さんのお話を聞いて、一番驚くのはそのストイックぶりです。毎朝4時に起きて21時に寝るという生活を何年も続けているそうです。そうしないと、感覚が狂うとのこと。塩づくりに作り方はなく、職人の感覚を頼りに行っており、手の大きさだけでも全然味が変わってくる繊細な作業です。だとしても、毎朝4時に起きるだなんて自分には到底できることではないと驚きました。また、「人間界と離れて空きをつくることで自然が入ってくる」ということも話されていました。何かをするには、やっぱり何かを捨てないと無理。そこを振り切れるかどうかでいいものができるかが決まってくるそうです。過去には、「休まなきゃいいだけ」と全く寝ない生活もしていたそうです。塩二郎さんのストイックすぎる生活に驚きながらも、自分の信念を絶対に貫き続けるという強さに感銘を受けました。
自分をどう売るか
「とにかくセルフプロデュースが大事。」塩二郎さんは、相手が何を求めているのか、自分が相手からどういう映り方をするのかを考えて、キャラクターづくりをしているそうです。理由は何であれ、他人に興味をもってもらえればそれでいいのです。アンチも大歓迎。その都度、自分をどう売るかを考えて、見た目から話し方まで変化をつけているそうです。ここでも塩二郎さんの徹底ぶりが垣間見えて、驚くような話ばかりでした。私自身も、自分をどのようにプロデュースするかを考えて行動していきたいと思いました。
努力したからこその結果
ここまでの話でも分かっていただけると思いますが、塩二郎さんの作る塩は努力の賜物です。「努力したから結果が出る。それは人がやんない時にやる。それで、絶対にそれを見せない。」ストイックな生活の中で自分を理解して製塩に取り組んできた塩二郎さんだからこその言葉が胸に刺さりました。必ず結果を出している点に塩二郎さんの凄さを感じていましたが、そこまでの努力が並大抵のものではないのだと理解することができました。最初からできるひとなんていないから努力をする。その努力を誰も見ていなかったとしてもどれだけできるか、自分の目標に向かって追求できるかが重要であることを学びました。
田野屋塩二郎さん、素敵なお話をありがとうございました。
作成:宮澤詩織
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