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日本絵画(近世まで)

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#文人画

日本の風景を描く ―歌川広重から田渕俊夫まで―:1 /山種美術館

「日本の風景」という広い括りでテーマ設定がなされた本展。  広げた網が大きいぶん、さまざ…

初春を祝う―七福うさぎがやってくる!:2 /静嘉堂文庫美術館

(承前) 「七福うさぎ」のほかにも、干支のうさぎをあしらった作や、鶴亀・七福神などの吉…

魅惑の色彩 天才の描線 光琳×蕪村 金襴手×乾山:2 /東京黎明アートルーム

(承前)  メイン展示室奥の特等席に、《峨眉露頂図》は展開されていた。  天高く、険しく…

魅惑の色彩 天才の描線 光琳×蕪村 金襴手×乾山:1 /東京黎明アートルーム

 中野の東京黎明アートルームでは、江戸絵画や中国・日本の古陶磁を中心とした展示が、ほぼ1…

大雅と蕪村―文人画の大成者:5 /名古屋市博物館

(承前)  作品解説は、図録にはコア層向けのフルバージョンを、キャプションには一般向けの…

大雅と蕪村―文人画の大成者:4 /名古屋市博物館

(承前)  蕪村からも1点選ぶとすれば、やはり《富嶽列松図》(愛知県美術館)だろうか。  …

大雅と蕪村―文人画の大成者:3 /名古屋市博物館

(承前)  続いての章では、前章での「下郷家ー芭蕉ー蕪村」コネクションへの言及を受けて、尾張の俳壇と蕪村の関係を掘り下げていく。  俳人といっても、ひとり孤独に句を吟じていたばかりではない。師弟や派閥、ネットワークといった人的関係が、俳人としての活動の前提に存在していた。そういった輪の中心が、尾張名古屋だった。  会場では、名古屋の俳人仲間に自作の《奥の細道図巻》を売り込む蕪村の手紙や、名古屋に伝来したと考えられている《奥の細道図巻》(重要文化財、京都国立博物館)が展示。蕪

大雅と蕪村―文人画の大成者:2 /名古屋市博物館

(承前)  《十便十宜図》の制作背景に一手一手迫っていく本章には、推理小説を読むようなス…

大雅と蕪村―文人画の大成者:1 /名古屋市博物館

 名古屋市博物館「大雅と蕪村―文人画の大成者」への熱い期待を、2回にわたり長々と書きつら…

府中さんぽ 与謝蕪村 「ぎこちない」を芸術にした画家/府中市美術館

(承前)  都会の喧騒を離れ、武蔵野の自然に親しんだ充実の休日であった……と〆るのはまだ…

大雅と蕪村とわたしと名古屋 :2

(承前)  「大雅と蕪村」展の開催を知ったのは、年度はじめの年間スケジュールの情報解禁時…

大雅と蕪村とわたしと名古屋 :1

 昨日で暦が切り替わって、11月。あとふた月ほどで年が暮れる。  つい先日まで半袖着用だっ…

遁世のすすめ 特別展 浦上玉堂 /東京黎明アートルーム

 なにも心配することはない。  厭世的な人生観は、これもまたいつものこと。中学生の時分か…