①テレビに出たら偉くなってしまった
ぼくがテレビからいったん身を引こうと決めた最初の理由。
それは「テレビに出たら偉くなってしまった」こと。
偉くなったとは、どういうことか?定義しておきましょう!
①ひとから雲の上の人のように見られる
②自分が偉そうに振る舞うようになる
①ひとから雲の上の人のように見られる
ワークショップをしたあるとき、ひとりの女性が一緒に写真撮ってくださいと声をかけてくれたんです。
もちろんいいですよーと答えたとき、そのひとの手が震えていたんです。
どうやらかなり緊張しているようでした。
そのときハッとしたんです。
「あ、ぼくはテレビのなかのひとになっているんだな」って。
一緒にいて緊張するようなお坊さんはよくないぞと。
ただでさえお坊さんって偉い(怖い?)っていうイメージありますよね。でも、ぼくが目指すお坊さんのイメージってそういう偉いお坊さんではないんです。
ぼくがいいなぁって(さいこう!)思っているお坊さんは、良寛さんです。
え?良寛???だれ???
というひとも多いかもしれません。
ひとことでいうと子どもたちと隠れんぼをしたり、手毬をついたりしながら、遊び抜いたとある村のお坊さんです。
良寛は何をした人ですかと聞かれたら、多くの人達に親しまれ敬われたお坊さんと答えたいです。
〈中略〉
生きて居られた時から亡くなられて百八十年以上も過ぎた今の時代までを通して、実に多くの人達に親しまれ敬われて来られました。それでは、どうして良寛はそんなに多くの人達に親しまれ敬われるのでしょうか。
それは、良寛に親しみますと、その人の心が和むからだと思います。
良寛記念館HP より
親しむと和む。ぼくの理想です。
じゃあ最初からテレビに出なければいいじゃんという意見もあるとおもいます。
でも、仏教を広めたかった。これに尽きます。
そしてこの5年間のうちに、テレビのなかで、できる限りはやったと自負しています。
・ぶっちゃけ寺
・Rの法則
・林修の今でしょ講座
・この差って何ですか?
・ジョブチューン
・橋本×羽鳥の番組
・さし旅
・5時から9時まで 私に恋したお坊さん
・仮面ライダーゴースト
・金曜イチから
・スッキリ
・羽鳥のモーニングショー
など
さまざまな人気番組で仏教が扱われるようになりました。おかげさまで仏教の認知度はかなり高まったと思います。
②自分が偉そうに振る舞うようになる
ですが、これだけの成果を出せたことがぼくをのぼせさせました。
なんか、気がついたら自分が偉い人になったと無自覚に思うようになっていたこと、ここで白状します。
自分が偉くなったと勘違いすると、ひとってワガママになるんです。
大変残念なパターンです。。。
偉くなることや有名になることを求めてテレビに出たわけではなく、ただ仏教を広げたいというのが本音です。
なのになんか、自分違うぞって気がついたとき出てきた答えが「テレビから離れる」でした。
なので、ぼくは良寛さんみたいなまちのお坊さんになろうと改めて決めたんです。
つづく
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