「他者の目」を失ったなら、人の話を聞き入れる「耳」を養えばいい
「これおかしいんじゃないの?と思ったら言ってほしい」
私が旦那の店に立ちはじめた、その初日に言われた言葉だった。
彼はこれまで20年以上ものあいだ、今は亡き、先代の母とともに店を切り盛りしてきた。それなりにスタッフも雇ってはきたものの、やはり親子ゆえものの見方や価値観は似る。
それに加え、訳あってよそへの「修行」にはほとんど行けないまま、20代で3代目を継いでいる。
だから彼は昔から、他人から見たらおかしなことをフツウにやっちゃってるかもしれない、という不安をいつも抱