見出し画像

2020年の思いで

2020年はコロナで大変な年と言われるし、実際、多くの人にとって本当に大変な年だったんだと思う。

でも、緊急事態宣言の期間に人が消えた街の雰囲気とか、消費にせかされず落ち着いた時間を過ごせた気分もあって、おれにとっては全然悪い年ではなかった。

そんな2020年を振り返ってみたけど、「ベスト」と題して書くのが難しかったので、単に思い返すだけにしておいた。

音楽の思いで

2020年はアンテナを張れていなくて新譜をほとんど聞いていなかったので、今年よく聞いた近年のリリースを中心にピックアップした。来年はアンテナを張って新譜をもっと聞きたい。

ギター - 戸張大輔(1999)
2019年末に再発されたアルバム。「無題4」って曲が有名らしいけど、おれも「無題4」から「無題5」「無題6」へのながれはとくに気に入って繰り返し聞いた。静かで孤独な雰囲気は、今年の気分とマッチしていたと思う。
聞きながら、大好きな「dong - ハロゲンヒーターの夜」(青春不眠)を思い出したりもした。

Aburelu - XTAL(2020)
Traks BoysのCrystalが変名したソロワークの2枚目。有機質でまったりしたなかの緊張感が気に入って繰り返し聴いた。思い返せば「まったりとしたなかの緊張感」も今年の気分に合っていたのかも。
昔はこういうアンビエントって内容が良かろうと「どういう時に聞くのか分からん」と思ってたけど、今では「いつ聞いてもいいし、いい意味でどうでもよく聞ける」と感じるようになった。とはいえ、このアルバムはボサーっと聞いてても「この部分いいなー」と感じられるところが好きです。

PASSION BLUE - 土岐麻子(2019)
これまで土岐麻子って商売っ気が強すぎるように感じられてよいイメージがなかったし、最近「シティポップの女王」と標榜されているのもワックの所業だと思っていたけど、このアルバムを3作目とする「シティポップ3部作」とやらはどれも素直に内容が良かった。
たぶんトオミヨウというプロデューサーが良かったんではないかと思う。

アワー・コネクション - いしだあゆみ&ティン・パン・アレイ・ファミリー(1977)
いしだあゆみと言われても、クレヨンしんちゃんに出てきた替え歌「いしだあゆみは痩せている オラの母ちゃんすぐ太る」しかイメージがなかったけど、聞いてみると煙たい声質もあってすごく好みだった。
ここ数年の「和モノ」ブームは何か小骨がひっかかるような気持ちはあるけど、とはいえ、こういう名作アルバムを発見しやすくなっているのはありがたい。Spotifyで気軽に聞けるのもうれしい。

Boogie Back - DJ Spinna(2009)
2020年12月に再発してた「Let's Have A Boogie - MAGOO」(2019)も良さそうだしブギーが流行っているのかと思って、12月に下北沢のユニオンで600円で買ったCD。「ブギー」って何なのかイマイチよくわからないけど、このMIXは超よくて最近よく聞いている。

ゲームの思いで

2020年もずっとゲームはやってた。「UNDERTALE」とかもやったけど、期待しすぎたせいか、さほどピンとこなかった。次はゼルダ買ったせいで未着手になったメガテンをやるかなーと思っている。

■ ブロスタ(2018-)
今年もずっとやってた。365日未プレイ日はゼロだったはず。最近ちょっと低調だが、まだ伸びしろを感じるし、もうしばらくは続けると思う。

■ テラリア(2019)
今年の前半はずっとこれやってた。Switch版が出たのが去年の12月で、7月くらいまではブロスタとテラリアをやっていれば幸せだった。どんどん世界が広がっていくのも、武器やアイテムをコレクションしていくのも、初めて空を飛んだときも、全部が楽しい。途中で放置してるけど、また再開したい。

■ スーパーマリオ3Dコレクション(2020)
今年の中盤はずっとこれやってた。初プレイだったサンシャインとギャラクシーは、サンシャインのほうが歯ごたえがあってよかった。でも、3Dマリオはやっぱり64かオデッセイが最高に楽しい。

■ ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド(2017)
今年の後半はずっとこれやってた。テラリアと同じで、どんどん世界が広がっていくのが楽しいし、過剰にならない程度に常にいくつかのサブクエストがあって全然飽きない。グラフィックも超キレイで、どこを向いても絶景だから旅行気分も味わえた。
ゲーム性や世界観は文句なしだけど、キャラデザインとシナリオがオタクくさくて馴染めず、途中で挟まれるムービーやキャラクターのボイスも苦手だった。

本の思いで

今年は時間があったのにゲームばかりして、ろくに本を読まなかった。漫画を除くと7-8冊くらいだと思う。というわけで、ほとんど漫画から選ぶしかなかった。

ほかに「1976年のアントニオ猪木」とか「ルポ川崎」とか「ルワンダ中央銀行総裁日記」とかも面白かったけど、とくに今年の思いでというかんじではなかった。クソほど騒がれている「三体」とか「息吹」は文庫待ちで未読。

ヒップホップ・ドリーム - 漢 a.k.a. GAMI(2015)
定価で買うのもなんだかなーと思って、久しぶりに紙書籍を中古で買った。内容もちゃんと面白いんだけど、紙で本を読むのも結構いいなと思うきっかけになった。ふざけてTAB001にアルゼンチンバックブリーカーをかけて半殺しにするシーンが最高。

望郷太郎 - 山田芳裕(2019-)
今一番楽しみに読んでいる漫画。岩明均のような無感情で不穏な空気感がある作風もすごく好みだけど、この作品は大災害後に原始人化した未来を舞台に、「お金」がテーマのひとつになっていて、好きな要素ばかり。

A子さんの恋人 - 近藤聡乃(2015-2020 全7巻)
1巻から楽しみに読んでいた漫画が、長くなりすぎないうちによいかたちで完結した。きわめて少女漫画的なすじがきでオッサンが語るような内容ではないので、感想は割愛する。

ベルリンうわの空 ウンターグルンド - 香山哲(2020)
1巻も好きだったけど、さらにアップデートした2巻め。絵柄やキャラクターのデザインも良いし、単純に異国生活エッセイ漫画として読んでも面白いんだけど、「差別」みたいなテーマを重苦しくなく(でも大事なこととして)取り扱えているのがイカスと思った。
自分の思想や哲学を人に語るのはすごく難しいと思うけど、読者に押しつけず選択肢を増やすようなかたちで提案してくれてるような口調もすごく好感がもてる。

少年イン・ザ・フッド - SITE(2020-)
2000年前半くらいの空気感を思い出しながら、当時は何がカッコよくて何がカッコ悪かったのだろうか、今ではどうか、とかを考えながら読んでいる。漫画として面白いのかどうかは、まだよくわからない。

その他の思いで

■ 「記憶スケッチ・コロシアムⅢ」リリース(2020.5.16)
今回もよくできたので、今後もよくできるようにやっていきたい。

■ 「スダドアカ」公開終了(2020.)
ご時世に合わないので、ひっそりと公開を終了した。

■ プチ断食をして、コーヒーをやめた(2020.5)
5月に2日間だけのプチ断食をしてみたところ、なぜかコーヒーを飲めなくなった。コーヒー飲んだあとの口のかんじ嫌いだったし、別に困らないけど。

■ データが飛んだ(2020.11)
写真や古いデータを保存していたHDDがオシャカになってサイテーだった。

以上、2020年はもっぱらこんなかんじだった。2021年もよい年にしたいものである。