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「YOUR/MY Love letter」感想               ~みんなモブで、みんな主役~

――教えて下さい
――――あなたの、名前を

お前は、世界にたったひとりの
――大切な存在なんだ

遠いあなたのところまで
花のひとひらが、届きますように

――すべての名もなき人たちへ――

全国999億人のアルストロメリアPのみなさん、こんにちわ。
初めまして、コーボーと申します。

普段は読む側の人間ですが、今回のイベントであまりの衝撃を受け、居ても立っても居られず、筆を執らせて頂きました。

感想文という銘を打ってはおりますが、実際は怪文書の如く、読みにくい文章となることを、予めご容赦頂けるとこれ幸いでございます。

オープニング『I am.』

オープニングは、まるで映画のような入り口に、アルストロメリアとはまったく関係のない、名もなき人の描写から始まります。
アルストロメリアの出番は、この人物が観ているテレビ番組の一部としてのみ。そして最後は、

ドキュメンタリー番組のような、謎のカットが入ります。
オープニングの時点で、今回は今までのイベントコミュとは、
主軸が違うということを思い知らされます。

第1話『song for Someone』

開幕から当たり前のように、名もなき人の描写から。
オープニングと同じように、アルストロメリアは一切出てこず、
コンビニバイトの風景と店員さんの心の声が粛々と描写されます。

アルストロメリアの出番は、店内BGMとしてのみ。
ダブル・イフェクトが流れますが、曲としての意味はなく、ただのコンビニの店内BGMとしての役割なので、どことなく味気なさを感じます。

そして場面が変わり、今度は高校生の描写が始まります。
この娘も当然、アイドルとかではない、普通の高校生の女の子です。

この娘が、所属していた演劇部を辞めているているということ、甘奈推しだということがわかります。
アルストロメリア当人達とはまったく関係のない、意味のない情報が、何故か丁寧に、淡白に、描写されていきます。

そして更に場面が変わり、今度はプロデューサ業の男性が描写されます。
また関係ない人かと思ったそこの貴方様、ご安心下さい。
このプロデューサーは、我らのシャニPでございます。

電車の遅延により、打ち合わせに遅れそうなところから始まり、

もうそのままアイドルデビューしようぜ

ドキュメンタリー番組にオファーされるという、笑激もとい、衝撃的な場面で終わります。

第2話『voice for Someone』


始まりはまたピアスの女性から。
どうやら体調を崩してしまったようですが、ようやくやりたい仕事を任せてもらえるようになったこともあり、休むことができないようです。

シャニマスは暗喩を丁寧に仕込む

場面が変わって、今度は高校生の先生の日常が描写されます。
この先生は、自分が教師らしくないとモンペもとい、保護者に言われたことを気にしているようです。

更に、休日も生徒に出会ってしまい、あらぬ噂を吹聴されたことで、休日でも教師なのだと、考えるようになってしまいます。

ただのアイドルじゃなくて世界一可愛いをつけろよデコ助野郎

場面が更に変わり、ついに、やっと、アイドルが描写されます。
アルストロメリアのトップバッターは、俺の担当にして、
顔も頭も性格もイイ女こと、甜花でございます。

17才でこの読み間違えはちょっと心配しちゃう。

ラジオの仕事風景が、淡々と描写されていきます。
「つらい」と「からい」を間違えて読んでしまっていますが、誰も突っ込まないところが、甜花らしいです。

「教師は辛いよさん」は先程描写された、高校教師ということがわかります。先生らしくないと悩んでいるお便りに対し、「先生らしくない方が好き」という、最高の言葉を贈ります。

これを無意識でやるあたり、天然のタラシ素質がありますね。
甘奈が狂うのも、甜花のことが大好きなのも、このあたりの無自覚魔性の女ムーブから来ているのかも知れませんね。

第3話『color for Someone』

今度はコンビニ店員さんからスタート。
アルストロメリアは曲は好きだけど、歌っている人達には興味がないとのこと。
テメーは俺を怒らせた

どうやら、忙しくも代わり映えしない日々に、漠然とした疑問を抱えているようです。

シャニマスは心理描写を暗喩するのがお好き。

そしてそんなコンビニ店員さんの心模様を写すが如く、雨が降ってきます。

場面が変わって、今度はシャニPの描写へ。
社交辞令だと思ってた、ドキュメンタリー番組のオファーが本当に来て、頭を抱えている様子。

もう既に輝きすぎてますがな

もしプロデューサーじゃなかったら、どんな自分になっていたのか。と、思考を巡らせ、フェードアウト。

場面が更に変わり、今度は甘奈推しの女子高生へ。
どうやら、アルストロメリアのように、自分だけの光を見つけ、輝きたいという願望があるようです。

場面は巡り巡って、ピアスの女性に。
結局体調不良で休んでしまったらしく、その間に自分が注力していた仕事は、別の人が終わらせてしまったようです。

代わりが居る方が気軽に休めていいじゃん

恐らく体調不良で精神的にも不安定なのか、メンタルが病んでしまいます。
自分が居なくても、仕事がいつも通りまわっていることが辛かったのでしょう。

第4話『off stage』

始まりは59歳の会社員から。
ここに来て更に登場人物が増えたことに、驚いた人は自分だけではないはず。
アイドルのCDを買うことが、かなり気恥ずかしいようです。
CDを物色しつつ、59歳にしては若干痛々しい一人相撲を行っています。

この人がおむすび恐竜だと思った人、正直に手を挙げなさい。

どうやら、自分の娘さんと千雪が同じくらいの年齢のようです。
先にネタバレしておくと、この人はおむすび恐竜とは違う人物です。
千雪のファンは濃いのがデフォルトなのかもしれません。
恋してるだけに

場面は変わって、やっとことさ、2人目のアイドル描写へ。
セカンドバッターは、エイプリルフールイベで、数々の鬼畜の所業を行い、大量の小学5年生を生み出した、千雪でございます。

どうやら一緒に仕事をしたことがある人に気づかず、初対面と思ってしまったようです。
アシスタントさんの方は、気にしなくて言いと、大人の対応をしてくれましたが、千雪本人は、言葉に出さずとも、かなり反省している様子。

場面は更に変わり、コンビニ店員さんに。
どうやら、無愛想なクソ客にモヤっとしている様子。
そして、他人なんて全部モブという、大学生とは思えない程に、鋭い言葉を我々に投げてきます。

場面は巡り、ついに最後のアルストロメリアメンバーにして、開幕メンタル10割の女こと、甘奈の描写へ。

何やら思い詰めた様子で、自主練をしているようです。
またしても、曇ってしまうのかハラハラしますが、今回は奮起して乗り切れそうです。

場面は再び甜花へと移ります。
辛いを読み間違えても、魑魅魍魎はしっかりと読めるのが、流石。
LP編で頑張れという言葉の意味を真に理解した甜花は、みんな頑張れと、エールを贈ります。

場面は更に巡り巡って、男性会社員(おむすび恐竜ではない)へと移ります。結局、CDを買うのを諦めたらしく、娘さんへ、オンラインでの買い方を聞いているようです。既読が付かないことに、心配している様子。

第5話『good night』

始まりは再びピアスの女性から。
気分を紛らわす為に、テレビを付けますが、結果として、更に傷を深くしてしまうことに……。

代わりが居ない業務を担当するのは辛いぞ

代わりが居る自分と、代わりが居ないアイドルを比較してしまい、更にメンタルが削られてしまったようです。

場面は変わり、男性会社員へ。
既読がつかないまま、10日が経ち、娘がもう大人だとわかっていても、心配なようです。
既読がやっとつきましたが、どうやら娘さんは仕事が忙しく、帰省できなくなってしまったと連絡がきます。

場面は更に変わり、高校教師へ。
アルストロメリアが参加するフェスに行こうと考えますが、この前の休日のことがフラッシュバックします。
今はちゃんとした先生になる為に、行くのを辞めるという決断をしてしまいます。

場面は巡り、アイドル達へ。
甘奈と甜花はそれぞれの葛藤を胸に秘め、千雪は忙しい日々を送っているようです。

場面が更に変わり、ここに来てまさかの、新しい登場人物が!!
名前がunknownとなっており、意図的に誰なのかが伏せられているという、まるでエイプリルフールでやったサスペンス物みたいな雰囲気です。

場面は短時間で巡るに巡ります。巡り過ぎてめぐるになったわ
ピアスの女性に戻り、彼女の精神が限界を迎えていることがわかります。

そして場面は、再びミスター(ミス)unknownへと戻ります。
どうやら、疲れて動けないのに、眠ることもできないという、危険な状態のようです。接客業やってた時の俺かな?

暗雲立ち込める雰囲気の中、まるで一筋の光のように、アルストロメリアのラジオが流れてきて、フェードアウト。
この時点で、とっくにお気づきの方が多いと思いますが、今回のイベントコミュの主役はアルストロメリアではありません。

第6話『present』

始まりは甜花から。アルストロメリアの3人でラジオのお仕事をしています。

3人揃ってのラジオで、みんな嬉しそうで微笑ましい空気の中、ラジオが淡々と続いていきます。

名無しさんこと、娘を心配する、男性会社員からのお便りを千雪が読み上げます。おむすび恐竜とは違い、手紙では千雪さんにしている辺り、常識人であることを感じさせます。また、手紙を出すにも、相当な勇気が必要だったことが容易に想像できます。
それにも関わらず、内容は娘さんを心配だけども見守るということだけで、父親としての、愛情が強く感じられます。

大崎甜花は誰が見ても、立派なアイドルと言える程に成長したのです。

ここで想いの力は弱いと、ハッキリ言えるのが甜花の強さであり、最大の魅力だと思ってます。だからこそ、何回も伝えてあげてほしいと、届くまで諦めないでと、エールを贈ります。
甜花は自分の経験を元に、難しい問題に対しても、自分なりの答えを、見いだせるまでに成長していることが、この描写からわかります。

曲を流す前に、千雪が自身の葛藤を話します。

千雪からの最後の一言の前に、場面が変わります。

自分はこの時点で半泣きになりました。

ピアスの女性と、男性会社員のメッセージのやり取りへ。
ここでは会社員ではなく、「父」となっているのが、流石シャニマス。

親の心、子知らずとはまさにこのこと。と、言わんばかりに、娘さんはかなりヤサグレてしまっています。WING編の冬優子かな?

まるで娘さんを心配するお父さんを応援するように、千雪の声が流れてきます。

そんな千雪の言葉が響いたのか、お父さんは、娘さんに自分の気持ちを伝えます。

まさしく、暗闇に広がる温かな光のように、アルストロメリアの言葉が響き渡ります。

名もなき人にしか過ぎなかったピアスの女性の名前が明かされ、Anniversary が流れます。
今この瞬間、名もなき人は、モブキャラは、「みゆ」という1人のキャラクターになったのです。

よろみじゃないよ、ひろみだよ。


名もなき男性会社員は、「陽呂美」という名前を与えられ、同じくモブから、1人のキャラクターへと変わります。
初見でよろみと読んだのは俺だけではないハズ

unknownにも、アルストロメリアの言葉が届きますが、名前は明かされず、未だ闇の中に居るように思われます。
彼が(彼女)が救われるのは、まだ先のようです。
先にカミサマを救ってくれ。

名もなき女子校生は、「彼方」というキャラクターへ生まれ変わりました。

名もなき高校教師は「萌夢」として、教師ではない自分を取り戻します。

アルストロメリアの祈りが響き渡り、そして……

シャニマスよ、何回泣かせるつもりなんだ

場面はプロデューサーへと移り、新曲である「虹の行方」が流れます!!

プロデューサーは自分がアイドル達の影であることを認めてはいますが、だからといって、自分が日陰にいるとは思ってないと、結論を出します。

この結論に至るのは、当然でしょう。
何故ならば、アルストロメリアが立派なアイドルとして、咲き誇っているのは、紛れもなく、プロデューサーの功績なのですから。

場面は巡り、コンビニ店員さんへ。
名もなきコンビニ店員は「銀之介」という大学生へと変わります。

全員ではなくとも、確かに、アルストロメリアの言葉が届き、その言葉が光となり、救われた人達が居る。
今回の主役は、名もなき人達であり、第三者から見たアルストロメリアというのがテーマだったのだと思います。

エンディング『You are.』

始まりは、ラジオディレクターとプロデューサーの会話から。
シャニPの営業力が垣間見える貴重なシーンです。

場面は変わり、フェス会場へ。
ここでは、「萌夢」と「彼方」がまさかの鉢合わせに。

タジタジになる「萌夢」とは対照的に、「彼方」が高校生と思えない程の、大人の対応をします。普段はきっと優等生なのでしょう。

アルストロメリアの光を受けて、モブキャラは、1人のキャラクターとして、輝きを放つ。
きっと本当の意味のモブは1人も居なくて、みんな主役になれるということを表現しているのだと感じました。

場面は変わり、シャニPの総括へ。
事実として、彼女達の声は、想いは、沢山に人達に届き、彼(彼女)達を、光で照らしています。

場面は変わり、「銀之介」へ。
コンビニ内で、甘奈と遭遇しますが、本人はまったく気づいていない様子。
ここでの注目ポイントは、「銀之介」視点だと、甘奈ではなく、「高校生くらいの子」という、モブキャラとして扱われているというところですね。

冒頭と同じ、メッセージと、時間を知らせるアルストロメリアの声を背景に、名もなき人の部屋が映り、エンドと思いきや……

最後にunknownへと場面が変わります。
ここで注目すべきは、携帯の音が2回鳴ったことと、暗闇の中に光が差し込んできた描写です。
どことなくカミサマっぽいですが、それはミスリードだと予想します。

まとめ

今回のイベントの主役は、アルストロメリアではなく、普段はただの舞台装置でしかない、名もなき人達でした。
誰が、主役で、誰がモブなのか。
それを決めるのは自分自身であり、誰かに強制されるものではない。
みんながモブであり、主役でもあるのだと、そんなメッセージが込められていると感じました。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。
上手く言葉が纏まらず、支離滅裂な文章となってしまっていることを、末筆にてお詫び申し上げます。
拙い文章でお恥ずかしい限りですが、何かしらの反響を頂けると嬉しいです。


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