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難しいけど難しくない自家天然製酵母にはまる。

この記事は「こびとのカフェ」という【自家製酵母とパンのブログ】からお引越ししてきた記事です。過去記事の引越しを機に、レシピ本『簡単サワー種でつくる本格ライ麦パン』3200円1200円に変更しました。より多くの方に楽しんでいただければ幸いです^^
元記事公開日:2016年12月4日 10:58 AM


【バナナ酵母】

【材料】バナナ+水

こんばんは!今回は酵母のおはなし。

僕が酵母ちゃんたちとの生活を始めたのは今からちょうど1か月前。

パン作りを始めてネット上の様々なパンレシピを眺めて歩いていると、

だんだんと「イーストじゃない、このレシピはなんだ?元種?それはなんだ?」

という壁にぶつかったのです。


僕はイーストしか知らないのに、このレシピじゃあパンがつくれない。

なのに、自家製酵母パンのレシピがあふれている昨今、

パンの名前で検索をかければ出てくる出てくる、

自家製酵母を使ったおいしそうなレシピたち。


僕は思いました。

「むむ。なら僕も作ってみたいぞ、その酵母とやらを」と。

調べてみると、あら簡単。


果物や野菜や花やハーブ、ヨーグルトや酒粕なんかと水をプラスするだけで、あとは何かを(Σ酵母を)育てる感覚でお世話をするだけ。


「これならできる!」と、思い立ったが吉日。

ダイソーで瓶を購入し、洗い、大鍋で瓶と蓋とスプーンを煮沸消毒し、

いざ、トライ。


トライってほどおおげさなものでもなかったですが、

ちょうど家にいらっしゃった黒バナナを、

皮をむいて適当に刻んで入れ、水をこれまた適当に入れ、終わり。


この子を一日一回瓶を振って混ぜてあげ、蓋をあけて美味しい空気を吸わせてあげます。


すると3日後には小さい気泡が上がってきて、4~5日後くらいには泡がぶくぶくに上がってきました。4日目に蓋を開けるとき、しゅぽっと音がしたので、それが完成のサイン。


5日目には冷蔵庫に送りました。


冷蔵庫に送る前にしっかり煮沸消毒したザルでバナナと液を分けるために濾すんですが、

バナナを触ってみると、スッカスカなんですね、これが。


不思議ですよほんと。


目には見えないけれど、

この液体の中には酵母ちゃんたちがたくさん住んでいて、

バナナの糖分を食べ、空気を欲し、

ガスを発生させ、アルコールを作っている。


この子たちが、パンをおいしくふくらませてくれる。

このいとおしい子らがほかの菌に侵されて死んでしまわないように、

僕は一生懸命毎日お世話しているわけです。


二十代後半の男がこんなこと言って、気持ち悪いと思ってますか?笑

そんな方にはぜひ一度酵母をつくってみてほしいです^^


酵母を「つくり」はじめたはずなのに、

いつのまにか酵母を「育て」、

酵母を「世話し」、

酵母とともに「暮らして」いるんですよ。


これはもう、生活が一変します(笑)

酵母ちゃんはパンだけでなく僕の生活を豊かにスローにしてくれました^^


ありがとう、大好きです酵母ちゃん♡

そんな僕を気持ち悪がらない奥さんでよかった♡


(優しい奥さんの気分を常にアップさせるために、いつもリクエストに張り切って応えます!ピシッ)

こうして初めて完成したバナナ酵母はそのままの液の状態でパン作りに使う

「ストレート法」

ではなく、せっかくなのでもっと発酵力が強くなるという

「元種法」を作って使おうと、

★酵母液+強力粉(1:1)

で、3日間継いで(1日目100:100、2日目50:50、3日目50:50(g))、

この元種は1日に最低2回は煮沸消毒したスプーンで混ぜて、

(ほんとはもう少し混ぜたらいいみたいだけど、忙しくて2回が限界・・・でもちゃんとできあがってくれた!涙)


4日目に冷蔵庫に入れて保管します。


結論から言いますと、まだ最初の酵母パンだったんで、

自家製酵母の使いこなし方がよく分かっておらず、

発酵の見極めもまだよくできない初心者だったんで、

出来上がったパンたちはあまりよい出来ではありませんでしたが、

最初に作った自家製酵母のパンは忘れられない感動を僕にくれました。

記念に写真乗せとこう♪

【バナナ酵母のパン】

ちょっとあまりにもずっしり系だったけど、

焼きたての湯気から香るバナナの香りに感動・・・。

「ああ、このパンはあのバナナが10日あまりかかって酵母をはぐくみ、

こうして少しだけどパン生地をふくらませて、

なんとか『パン』にしてくれたんだな。

えらいな。すごいな。もっといろんな酵母を試してみたいな。

そしていろんなパンをおいしく美しく焼きたいな」

とにかく感動ものでしたね。

次に作ったのはこちらの酵母。

【パイナップル酵母】

【材料】パイナップルの芯+水

この酵母は結構活用はしたんです。

香りがあま~くて、それはよかったんです。

でも、パイナップルのタンパク質分解酵素がグルテンを破壊しちゃうんですって。

だからその酵素をやっつけるためにレンジでチンしてみたんですが、

やっぱりパン作りには向いてないみたいです。

酵母は起きるんですが、パンの生地にならない・・・;

プレッチェルはいい感じにできたし、パンケーキはおいしくできたし、

無駄にはしなかったからOK!w

次につくったのはこの二つ。


【ヨーグルト酵母 / 酒粕酵母】

【材料】自家製ヨーグルト+水+砂糖小さじ1弱 / 酒粕+水

このヨーグルト酵母、ほんっと優秀で、現在すでに2代目を仕込み中。

最初の酵母自体もあまりに使いやすいので、元種をその後何度か継いで

しばらく使っていたんですが、一度に「えいっ」て使っちゃったときがあって、あっけなくなくなっちゃいまして(笑)

一度リフレッシュしようと次を作ってます!液種づくりから!

それくらいお気に入りです^^


一方、ファンが多いっぽい酒粕酵母なのですが、

もともと僕は酒粕が嫌い(笑)

それで、まあ、作ったパンがストレート法で液そのまま使っちゃったのが敗因だろうけど、酒粕の香りがものすっごく強くて!


カンパーニュにしたときは噂に聞く「チーズのような香り」を実感したのですが、

その後白パンに使ったら鼻につき、頭痛がするような酒粕の匂いにノックダウンOTZ

す・・・捨ててしまいました(ごめんなさいっTT)


たぶんね、たぶん、元種にすればもう少し匂いが軽減されたんじゃないかって、後になって思ったんですよ。


だから、たくさんの人が「一番好き!」「優秀!」と支持する酒粕酵母は、

またのちのち元種にして使ってみて、判断したいと思います。


もう1回はトライしなくちゃな。(ごめんね、酒粕ちゃん)

次のトライはこれ。

【しわしわの梨酵母】

【材料】冷蔵庫でミイラ予備軍になってた梨+水


もうね、みずみずしさのかけらもないしゃりゅしゃりゅした梨だったんですよ。

その梨の皮を厚めに剥いて、芯も入れて、

果肉を食べてみたけど触感がまずくって捨てて←


酵母はちゃんと起きればいいな~とか思ったんですが、

梨が悪かったのか、僕が気泡がしっかり出たあとも二日くらい様子見しちゃったせいか、

酢酸菌が増えすぎちゃったみたいで思いっ切り酸っぱい匂い。


(実は2日目ですでに「え、これ完成じゃない?」って感じだったんですが、2日じゃ不安で様子見しちゃったんです)


(こういう失敗って、すごく貴重ですよね。パン作りも失敗するたびに、

次はどうしよう、こうしよう、ああしようってすごく勉強になります。

奥が深い!面白い!)


この酸っぱくなっちゃった液種で元種は・・・起きなかった!笑

全然もちもち重たくならなかったんです。


他の酵母ちゃんたちと同じ分量(1:1)で

液と粉を入れて同じ工程で作業をしたのに、

すっぱい匂いのするこの酵母は、いつまで経ってもトロットロ。


「こりゃダメっぽいな~」とは思いつつも、食パンにしてみると・・・

見事に大失敗(爆)


よい経験になりました→液も元種も廃棄(ごめんね)

次につくったのはこれ。


【グレープフルーツとローリエの酵母】

【材料】グレープフルーツの皮+ローリエ+水

この液種でつくったパンが・・・くっそまずかったTT

こんなまずいもの食べたことがない!ってくらいまずかったんです。

さすがにショック・・・。


まったく発酵してくれなかった。。。なぜ。。。

ここでついに僕調べました。


『自家製酵母に向かない食材』を。

→いちじく、パイナップル、キウイ、メロン、梨、パパイヤ、マンゴー、しょうが、大根、タマネギ、セロリ、ピーマン、パセリ、にんにく、パプリカ、栗など(ドライも)

(出典元:天然酵母を自分で作る。自家製酵母でおいしいパン作り | iemo[イエモ](※2024年現在こちらのサイトはなくなっていました)


あれ。グレープフルーツないんだ。あ、梨だめだったんだ。とかとか。

あれ?でもイチジクで誰か酵母起こしてなかったっけ?気のせいか?とか。

とりあえず初心者は手を出さないほうがよさげな食材らしいですね。


で、グレープフルーツは?

調べてみると、グレフルでしっかり酵母起こして、しっかり立派なパン焼いている方がいらっしゃいました!

が、しかし、今回僕が失敗したパンは1次発酵10時間程度で粘り負けして

「もういっか」と途中パンチ→本パンチ→ベンチ→2次(やっぱり膨らまない)→焼成

しちゃったのに対し、その方は19時間も1次発酵した末に2倍の大きさになっていました。


「。。。忍耐(笑)」

自家製酵母づくりを始めてから、

自然の営みのゆっくりとした時間の流れを意識するようになりました。

サクサク作業してどんどんやけちゃうお菓子作りとは違い、

パンは絶対に待ちます。ほぼ「待つ」ことで成り立っているんじゃないかと思うほど

ひたすら待ちます。


うまく言えないんですが、僕はそこに魅せられているようです。

僕の時間を完全に無視した酵母ちゃんたちの生命の時間。

僕の時間を無視っていうか、僕が酵母ちゃんたちの時間を

こうしてそおっと生活に取り入れさせていただいているのですが、

そのゆったり静かな時間の流れが、とてもとても気に入っています^^

いやしかし、そうか、19時間という(人間にとっては)長い時間を、

酵母ちゃんたちはゆううううっくり成長したりするのか。


また勉強になりました^^イーストじゃできない経験。

ちなみにこの酵母は捨てません!いい香りなんで、肉を漬け込んだり、

ドレッシングに利用します!

そして今さっき仕込んでみたこれ↓


【柿まるごと酵母】

【材料】フォークで何か所か突き刺しただけの丸ごとの柿+水

見た目が可愛い(萌)

さあ、これはどんな酵母ちゃんに育ってゆくのだろう?

楽しみです!

今夜はここまで。隣で奥さんが眠い目をこすって僕を待っていてくれているのでTT♡

けなげ。

いつもありがとね^^

皆さんも長い記事おつきあいいただき、ありがとうございました!

よい休日を^^


こびと

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