驚いた方も多いことでしょう。「神戸のお嬢さま」の愛称で親しまれた神戸市立王子動物園のジャイアントパンダ「タンタン(旦旦)」が3月31日深夜、旅立ちました。
本当に長い間、愛らしい姿で多くの市民らを元気づけてくれました。一方で下の年表にあるように、パートナーや子どもとの死別、闘病など波瀾万丈ともいえる生涯でした。数々の苦難を乗り越えてきた姿を含めて、多くの人がタンタンに引き付けられたのだと思います。
タンタンが阪神・淡路大震災の5年後に神戸へやってきた背景には、被災した人たちの「心の復興」という課題がありました。長きにわたり、その重責を十二分に果たしてくれました。
<社説>タンタン天国へ/神戸の街とともに生きた
社説にもあるように、タンタンに心臓疾患が判明して以降の、「チームタンタン」と呼ばれた動物園スタッフらの献身は非常に大きいものでした。
タンタンファースト、治療に全力の3年 加齢の影響徐々に色濃く、途絶えたX投稿
「訃報」翌日の2日朝からは、タンタンが過ごしたパンダ舎に献花台が設けられ、開園と同時にファンが列を作りました。
長年タンタン見守った園関係者「元気な姿を探してしまう」 別れを惜しむファンの列途切れず
これ以外にも、「神戸新聞NEXT」では会員向け(月5本まで記事が読める無料会員コースもあります)に多数の記事を掲載しています。
また、ご覧いただいているnoteの「うっとこ兵庫」でも2021年9月にタンタンを取り上げています。
〈ぶらっくま〉
1999年入社、神戸出身。タンタンの「訃報」が発表された4月1日は朝刊デスクを担当していました。ネットの「神戸新聞NEXT」だけでなく、紙の新聞でも1面、社会面、神戸版で記事を大きく展開しました。大量の原稿や写真をさばきながら、なんとも言えず寂しさが込み上げてきました。ありがとう。ゆっくり休んでね、タンタン。