(夢日記)2022年2月21日

 中学生の頃に戻っていた。現文の授業中で、周りには苦手な同級生ばかりいる、今日は好きなテーマについて調べたものを発表する日らしいが、じぶんはその調べ物をまったくしていない。運悪く、先生が最初に指したのはじぶんだった。けれど雰囲気を察したのか、すぐ後回しにしてくれた。社会の教科書を机上に広げ、メモをして、急いで原稿にまとめはじめる。
 それを前の席から見ていたYくん(実在)が内容を覗き込んで、あれこれ文句を言いはじめた。たしかに、日本語の教科書を参考に書いているのに、ところどころが意味不明な横文字や英語で、たとえば「玉砕」が「spin」だったり「神風」が「hatten」と書かれている。しかし教科書は教科書で、無教養な中学生よりはずっと参考になるだろうと思い、Yくんの忠告を無視してそのまま書きとった。
 結局その授業中にスピーチをすることはなかった。ひと安心する。
 次の授業は体育で、水泳をする。男子更衣室はなくて、みんな教室のなかで着替えはじめた。じぶんも少し遅れて着替え、休み時間が終わるまでになんとか集合場所へ走って間に合わせようとする。気づけば男はじぶんだけになっていた。
 水着のまま階段を駆け下るなか、踊り場にある窓から外を覗くと、ひどい土砂降りで、今日はプールが中止になるのではないかという不安に襲われる。しかし空は晴天で、ただの通り雨だと思いそのまま行った。
 先生はプールではなくグラウンドにいた。冬なのに外はなぜか夏のように暑い。雨はいつのまにか止んでいた。ここに着くまでに、学校中に貼り出されたタランティーノ作品のリバイバル上映と展覧会を告知するポスターを見て、ぜひ足を運ぼうと考え、そのことで頭がいっぱいになっている。
 授業開始と同時に、みんな先生の前に整列して話を聞いた。開口一番、先生は
「今日の水泳は中止ですとみなさんに伝えましたが…」
と言った。まだ水着姿のじぶんはなんだかおかしくなり、笑いが止まらなくなった。驚いたこちらに振り向いた人たちは、みんな普段着を着ている。
 いつのまにか場所は中学校ではなく高校になっていた。しかし同級生たちは中学生のままだ。
 じぶんのほかに、まだ水着の同級生がいた。Sくん(実在)とNくん(実在)だ。二人はびしょ濡れで、どうやら勝手にプールで泳いでいたらしい。しかし先生はじぶんにだけ罰を与えると言い、人工芝をならすよう命じた。うちの高校には人工芝などなかったはずだが、足元を見れば生えているので、仕方なく従うことにする。じぶんの親友が手伝ってくれるそうだが、彼は夢の中にしかいない、存在しない人物だった。
 早速二人で作業に取り掛かった。先生は課題として、人工芝をならしているようすをパラパラ漫画にしてほしいと言った。せっかく漫画にするなら人間が二人で作業をするよりも、アニメのキャラクターの方が絵になると思い、描き始めるパラパラ漫画の主人公は攻殻機動隊のタチコマにした。するとじぶん自身まで、変身するみたいに突然タチコマになってしまった。これなら電脳空間で描画しつつ思い車体で整地もできるから便利だと思い、作業を続けた。
 目が覚めると、そこは家のリビングだった。いつのまにか、じぶんは帰宅して寝てしまっていたらしい。まだ水着姿のままだ。体育の授業はもう始まっているようだった。急いで学校に向かう。

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