見出し画像

#20

こんにちは。
今まであらゆる進路を家からの近さで決めてきた林幹人です。

この4年間を振り返り胸の内を語ります。少し長いですが、どうか最後まで読んでいただけると幸いです。

1回生の夏、運良く初めてのカテゴリー分けでAチームに選ばれリーグ開幕戦にもスタメンで使ってもらった。迎えたリーグ開幕戦当日、勝気な性格でない自分に「やってやるぞ」なんて気持ちはなく、ただただ漠然とした不安を抱えながらプレーしていた。結局自分は前半で交代しチームは3-0で快勝したが別に何の感情も湧かなかった。次節もスタメンで使ってもらえたが、チームが快勝しているなかで後半ロスタイムに失点を誘発し異例の交代。1学年上の長身CBのリーグデビューをアシストした。そこからみるみるうちに序列が下がっていき、リーグ最終戦2部昇格の瞬間はベンチ外でビデオ撮影をしながら見届けた。かろうじてAサテのポジションに留まれていた自分はその立ち位置に甘えたままシーズンを終えた。当時のチームは僕が過ごした4年間の中で1番レベルが高かったのでもっと貪欲に多くのことを吸収すべきだった。1番後悔しているのはこの1年かもしれない。

2回生では持田さんが我慢しながら自分を使い続けてくれた。前期は2部のレベルの高さに心を折られ完全に弱気になっていたが、後期は4回生のためにタフに戦おうと毎週気合を入れて臨むようになった。そうすると徐々に周囲に対して声掛けをしたり90分間集中を切らさずに戦えるようになってきた。気持ち次第でこうもパフォーマンスが変わるのかと強く実感した。それと同時に無失点で抑えられる試合も増え始めてきた。チームに貢献できるようになって来たことが数値として表れたことは本当に嬉しかった。2部残留をかけた京都先端戦で無失点勝利できたこと、そしてあの緊張感に負けず声を出して戦い抜けたことはこの1年間の成果と言っても良いだろう。
ただこの1年間で成長できたのは主将である啓太さんに支えてもらったおかげだった(今でも感謝しています)。自分を支えてくれた啓太さんが引退することは自分にとっても危機感と不安しかなく、実際に引き継ぎ式の時に名指しで「ミキ、正直心配です」と言われたことは今でも覚えている。

そんな言葉を受けて迎えた3回生。シーズン序盤はまだ不安が残っていたが、徐々に戦術理解を深めることでプレーでの違いが出せるようになってきた。プレーを言語化し再現性を出せるようになってからはビルドアップでのミスが劇的に減った。特にリーグ戦後期では2部の強豪に対してもボールを握れるようになった。プレーでの不安を抱えることが少なくなり、自分への自信も増していった。周りからも「後ろは大丈夫だ」と言ってもらえるようになり、信頼されていることを実感することができた。
しかしリーグ戦終盤はボールは握れても点が入らない、守備では踏ん張りきれずに負けるという試合が何度も続いた。この時期が4年間で1番精神的に苦しかったし、特に後期大教での敗戦はサッカー人生で1番悔しかった。あの日の帰りに食べた家系ラーメンの味はずっと忘れられない。そこから最終節まで降格争いの条件がもつれ込んだが、その肝心な最終節で自分は前半41分にあえなく捻挫で退場した。「何でこのタイミングやねん」と地面を叩き、神様を恨んだ。結局チームは0-1で阪大に敗れ3部リーグに降格した。不思議と涙は出なかった。それよりもこの1年間を通して、どれだけ良いプレーをしても勝たなければ意味がないし自分はチームを勝たせられるような選手ではなかったことを痛感した。

そして4回生では学生主体のチーム運営となった。このシーズンを通して自分がチームに対してどう関わっていくのかを2月くらいに考えた。周りの選手のプレーをきちんと評価し褒めてあげること、戦術面の整備を行うこと、そしてチームを勝たせる選手になることが自分の役目だと考えた。その背景には周りを支えチームを勝たせる啓太さんのようになりたいという憧れもあった。そんな思いを込めて1年間戦ったが、結局自分はチームを勝たせる選手にはなれなかった。踏ん張りの効かない失点やセットプレーでの得点力不足は完全に自分の力量不足が原因だ。嘘みたいにヘディングシュートが2回連続バーを叩いたこともあった。何回も良いボールを上げてくれた至くんには申し訳ない。

周りを支えられた試合は数少ないかもしれないが、それでも自分なりに声を出し周囲に発信できるようになったのはこの大学サッカーでの1つの大きな収穫だと思う。コロナ禍のオンライントレーニングから始まった大学サッカーも残りあと3試合しかない。最後まで勝負にこだわりチームを勝たせることが周りへの最大の恩返しだと思うので、何としてでも残りを3連勝して終えたい。

最後に
DFの後輩たちへ。自分のプレーをきちんと言語化して再現性を上げてみてください。それだけでプレーの安定感はグッと増すし自分の引き出しも段々増えていきます。自分の配球から何度も良い攻撃ができるようになるとサッカーがめちゃめちゃ楽しくなります。特にタツ、良介、裕太、翔太には期待しています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

次回は、左サイドと43号線を一直線に駆け抜ける山浦くんです!お楽しみに!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?