見出し画像

Dreamforce2019の技術的なトピックについてまとめてみた

こんにちは!


Dreamforce2019について、前回はDreamforceの様子やサンフランシスコの街並を紹介してきたましたが、2記事目の今回は技術的なトピックについてまとめていきたいと思います

このDreamforce期間でSalesforceがかなり推していたというか、普及に力を入れていたものから、弊社のアプリケーションと関わりが深そうなものについて紹介していきます。


また、このDreamforceで発表された技術が今後どう組み合わさっていくのかについても少し考察していきたいと思います!

技術トピック①:Salesforce Customer 360

まず最初に紹介する技術トピックは「Salesforce Customer 360」です。

技術というか…コンセプトに近いかもしれないですが、Dreamforceの会場のどこに行っても目にしたので、相当な力の入れようだと思います。


Salesforce Customer 360について簡単に説明すると、企業のデータ管理プラットフォーム(DMP)を目指して、Salesforceに溜まったデータを企業の全方向で利用していこうというコンセプトです。

簡単に例を出せば、「営業だけが使っていた取引先責任者のデータをマーケティングとかでも使っていこうよ!」という話です。(そんな単純な話ではないかもしれないですが…)


Salesforceとしては、会社のある部署だけで使われている、という状態をベストプラクティスとするのではなく、全社的に活用するのがベストプラクティスというのを推し進めていきたいのかなという雰囲気を感じました。(そのほうがライセンス数も増えますしね!)


技術トピック②:Einstein(Einstein Voice)

続いて紹介する技術トピックは「Einstein(Einstein Voice)」です。

EinsteinはSalesforceのAI機能であることはすでにご存知だとは思いますが、Einsteinに対する熱量がすごかった…!

特設ブースがあるのはもちろん、CEOのMarc BenioffがオープニングKeynoteでも発表するほどでした。


そして、今回新たに発表されたのがEinstein Voiceです。

「おいおい、Einstein Voiceなんて前からあったじゃないか!」という声も聞こえてきそうですが、実はEinstein Voiceにスマートスピーカーが登場したんです!

どーん!!!

画像1

返事をするときに頭が光るのがなんだかおしゃれです。(しかもカラフル)

画像2

※オレンジに光ってる。


実は、オープニングKeynoteでMarc Benioffが紹介したのもこのスマートスピーカーでした。「会社にEinsteinの席を作った方が良いかもね」なんて冗談(…じゃない…?)も言っていました。

ただ、まだ英語対応のみなのは残念…。


さて、そんなEinsteinですが、商談の確度を出してくれたり、次に何のアクションをすべきかを提案してくれるところまでやってくれます。

ちょっと見にくくて恐縮ですが、こんな感じ。

画像3

「Next Best Action」として電話したら良いよということを提案してくれています。

しかも、「Call customer tomorrow at 10 AM」と時間まで提案してくれています。


おそらく、過去に成功している商談の活動履歴などから傾向を引っ張ってきて、そのときの成功パターンを元に次のベストアクションを提案してくれています。

こうなると、いかに普段からレコードの活動履歴などを入れるのが大事かがわかりますね…。


こう見ていくと、Einsteinを最大限活用するためには最初に紹介したSalesforce Customer 360の思想を取り入れていくのかがいかに大事かがわかるかと思います。


技術トピック③:Tableau

3つ目の技術トピックはTableau(タブロウ)です。

画像4

Tableauは大量のデータを可視化するBIツールの1つです。

そのTableauがSalesforceに買収されたことで、今回のDreamforceではKeynoteでTableauのCEOやCTOが登壇して話をしたり、セッションがいくつか開催されるなど、全面的に紹介されていました。(ちなみにTableauのKeynoteが決まったことにより、もともと決まっていた別のKeynoteが普通のセッションになる格下げが起こったとか…)

画像5


このTableauによって、Salesforceのデータの見せ方が大きく変わってくるはずです。

今まではSalesforce上に溜まったデータは標準機能のレポート・ダッシュボードを利用することで可視化が可能でした。

でも、このレポート・ダッシュボードってめちゃくちゃ使いづらいんですよね…。(僕が使いこなせてないだけかもしれない…)

レポート・ダッシュボードを使いづらいと思っている人は僕だけじゃないはず…と信じたいのですが、兎にも角にも、Salesforceに溜まったデータの可視化がかなり進化することは間違いなさそうです。


Tableau自体は使ったことないのですが、Dreamforceで発表されたデモや他の記事を見ている限りは、データの扱いでかなりできることが増えそうだなというのが正直な感想です。


Dreamforce2019の技術トピックまとめ

さて、今回のDreamforceでは、この3つが大きなトピックになっていたかなと思います。

そして、この3つを並べて見てみると、Salesforceがいかにデータの扱いに重きを置いていこうとしているかがわかりますよね。


Salesforce Customer 360で会社全体でSalesforceにデータを蓄積し、Einstein Voiceやスマートスピーカーを使い、日々データをストレスなくクレンジングして、Einsteinでそのデータを分析・活用し、さらにTableauで蓄積したデータやEinsteinで分析したデータをユーザが意思決定に使える形で提供する…そんな未来を垣間見た気がします。


上記は僕の勝手な妄想ですが、進もうとしているのは概ねこんな方向だと思っています。

Salesforceを使い始めてかなり期間が立っている顧客もいると思うので、その蓄積したデータの活用に本気になって取り組もうとしているのかもしれません。


【おまけ】技術トピック④:Einstein OCR

最後になりますが、1つ弊社の製品と関わりの深い技術について紹介します。

それが、「Einstein OCR」です。

AI技術を使ったOCR技術なのですが、弊社のPhoneAppli for Salesforceではまさに名刺の画像読取→テキストへのデータ化の流れでOCR技術を使っているのでこれは気になりました。


そもそもOCRとは、「Optical Character Recognition」の略で、手書きや印刷された文字情報を画像から読み取り、テキストデータとして抽出する技術です。

いろいろなOCRエンジンがあるのですが、それをSalesforceがEInsteinでできるとのことでかなり注目していました。

デモでは、かなり高い精度で読み取っていたのですが、正直な感想としては、まだまだ利用できないなと感じました。

その理由としては…

 ①今は英語対応のみ

 ②Einsteinを導入する必要がある

の2点です。


①は日本中心でサービスを展開している以上、日本語に対応していないと話になりません。

また、②はEinsteinはまだまだ普及していないと感じていて、これを導入するハードルを考えると、製品として組み込んでお客様に提供するのはまだまだ先かなというのが正直なところです。


弊社のPhoneAppli for SalesforceのOCR精度もなかなかのものなので気になる人はぜひ試してみてください。(もちろん、さらに精度を求めたい方にはオペレータ入力もあります)

>PhoneAppli for Salesforceを試してみる


それでは、最後まで読んでくださって、ありがとうございました!

この記事が参加している募集

イベントレポ