あなたのニーズは私には満たせない

感情とニーズについて学んでいます。学びの中で予期せず涙したことがありました。

家族一人一人のニーズが違っている場合、みんなのニーズを満たすために私は奔走し、疲れ果てているということ。みんなのニーズが満たされなけらば私のニーズを満たすステージには行けない、幸せは回ってこない、そんな考えを持っていました。

講師の方がにっこり笑って、「あなたは家族のニーズを満たすことはできないんだよ。」と。

その言葉に、一瞬訳が分からず、えっ、私がこれまで頑張ってきたことって何だったの?と涙が止まらなかったのです。

心理学の学びの中でパールズという精神科医のゲシュタルト療法・ゲシュタルトの祈りという詩に出会い、その時のことが思い出されました。

「私は私のために生きる。あなたはあなたのために生きる。私はあなたの期待に沿うためにこの世に生きているわけじゃない。

私は私。あなたはあなた。

でも偶然が私たちを出会わせるなら、それは素敵なことだ。

たとえ出会えなくても、それもまた同じように素晴らしいことだ。」

私は私のニーズを満たすことしかできないんだ。私にとって大きな気付きとなりました。

家族だからって期待に応える必要はないんだ。

介護にかかわる仕事をしながら、苦しい思いをしている家族にも伝えたいと思うのです。あなたはあなたの人生を生きていい。

親だから育ててくれた恩を返さなければいけない、そんな思いでいる人にあなたはすでに成長の段階で親孝行をしている。あなたの両親は子育ての過程であなたから喜びをもらっているのだから。

自分で自分を労いながら、明日からまた出会う人に、つい頑張りすぎてしまう人に、「そんな風につらくなるあなたがいるんですね。」と寄り添いたいと思うのです。

私は私のニーズしか満たせない。自分の感情に気が付き、ニーズを自分で満たすことに全力で取り組む。そうすると見えてくるもの、景色ががあると信じて。

まずはささやかなニーズから。

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