図解でポン!!(第1回「図解とは」)
ストーリー
~図解に目覚めた文子さん~
文子(ぶんこ)さんと図一郎(ずいちろう)くんはどこにでもいる高校生。この2人の何気ない会話からこの話は始まる。
(第2回目に続く)
解説
~なぜ図解は便利なのか~
そもそも図解が注目されているのはなぜなのでしょうか?
それは、図解表現には文章表現に比べて以下のメリットがあるからです。
-図解のメリット
・すばやく伝えられる
・理解しやすい伝え方ができる
・印象に残りやすい
文章で表現された内容を理解する場合、一つ一つの文の意味するところを理解しながら最後まで読み進んで全体を把握しなければなりません。しかし、図解による表現を用いると一目で全体を把握させることができます。
私の授業(情報と数学)でも生徒に対して短い時間で端的に説明すべき場合が数多くあります。また大学でのゼミ発表、社会に出てからのプレゼンテーションなど、そのような機会は実にたくさんあるのです。(パソコンを使用してプロジェクターで説明することが多くなってきたことも、その背景にはあります。)
下の例を見てみましょう。これは私がコンピュータールームの使い方を授業で説明したときに使ったスライドです。
【文章】のスライドはさすがに使いませんでしたが、【箇条書き】にしたスライドを使って最初は説明していました。
【箇条書き】のスライドは紙のマニュアルとして各自読んでもらうには適しているかもしれませんが、授業で簡潔に説明する際に使うスライドとしては適したものではありませんでした。
そこで【チャート】形式のスライドに変更したところ、内容が一目でわかるようになっただけでなく、以下の2つの点を明確に示すことができるようになりました。
・毎回必ず行う作業は4つのステップ
・初めて利用する時には、必ず“パスワードの変更”を行う
ここで、図解の種類をまとめると下記のようになります。
-図解の種類
1. 表・・・「文章情報や数値情報をマトリックス(行列)に表現したもの」
2. グラフ・・・「数値情報をビジュアル化したもの」
3. チャート・・・「文章情報をビジュアル化したもの」
人によって図解の捉え方は違いますが、この連載では「3」のチャートで表現すること、つまり「文章情報をビジュアル化すること」を図解化することとして、「図解化のコツ」、「図解を授業でどのように教えていくか・どのように活かすか」について解説していきます。
注)“グラフ”の一部も“チャート”という表現をする場合がありますが(円グラフをパイチャートなど)この連載では上記のような定義をします。
課題
「下のスライドを図解化してみよう」
何はともあれ図解をしてみましょう。
図解化のコツは幾つかありますが、詳しいことは次回解説しますので、今回はともかくチャレンジしてみてください。
ヒントをいくつか出すと・・・
1)キーワードを抜き出してみる
2)グループを作る
3)構図を考えて、タイトルをつける
などです。
次回は「第1回課題」の回答例について解説していく中で、図解化におけるキーワードの選び方やグループ分けの手法について学習します。
それでは。
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