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言葉を守ること

 今日は、やまとことば語り部認定試験の為、京都まで来ている。京都は、私が中学生まで育った地であり、非常に懐かしい。
 語り部は、簡単に言うと、やまとことばの一音一音の意味を紐解きながら、古事記の冒頭部分(宇宙の初め〜地球の初め〜人間の登場)までを、詳しく講義する。講義と言っても、絵本を使いながらなので比較的ハードルが低く、古事記を全く知らない子供から、古事記はある程度知っているけど、特に冒頭部分に登場する神様の名前の意味や、ストーリーをより深く学びたいという大人まで、幅広く興味を持って学ぶことができる。しかし、内容的には、決して簡単ではなく、かなり奥深く、チャレンジのしがいのある内容だ。
 一般に、古事記についての講座や、漫画も含めて本は、他にも多数見つけることが出来るが、イザナキ、イザナミの登場からの物語が主であり、冒頭部分の解説は非常に少ないものが大多数だと思う。
その理由のほとんどは、コトアマツカミ、そして神世七代に登場する神様の名前の意味するところが、理解出来ないことにある。その原因は、やまとことばの音義が理解できていないというケースが多いように思う。
 今回の語り部認定試験合格に向けての勉強を通じて、古事記が持つその壮大、かつ、奥深いストーリーと、宇宙〜地球〜人間の繋がりと、人間が宇宙の神々から受けた使命について、単なる知識ではなく感性で学ぶことが出来たと思う。
 日本を守るとはどういうことか?何を守れば日本を守ることになるのか?私は、その核心は「天皇を中心とした日本の歴史と文化の伝統」にあり、中でも日本語(やまとことば)を守ることは、社会的な地位等に関係なく、誰もが意識すれば出来ることであり、最大の国防だと思う。もちろん、平和と独立、国民の生命と財産は守る対象としては当たり前だが、仮にこれらが守られたとしても、先述した天皇と日本語が失われたら、もはや日本列島に住む人を日本人と言えるのだろうか?
 神話を忘れた民族は100年で滅びると言われる。日本が物理的な戦争に敗れ、国民が神話を学ばなくなってから約80年。あと20年で滅びるのか?そうであってはならない。
 人心が乱れ、日本人のみならず、世界中の多くの人々が生きる道標を失って彷徨い続ける今こそ、日本人、いや、世界人類の共有財産とも言える古事記に触れ、原点回帰すべき時だ。
 認定試験は、無事合格することができた。今後は機会あるごとに、より多くの方にこの素晴らしい物語を伝えていきたいと思う。

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