マイナンバー保険証の仕組みを解っていない人が多すぎる件
「マイナ保険証ありき」のマイナンバーカードではない
この人は元編集者で現在はコメンテイターということですが、そういう肩書のあるなしではなく、言っている内容はどうですか?
まず明確な間違いを指摘、
・マイナンバーカードの規格はマイナンバーカードに保険証機能を持たせることが決まる前からあったものなので、ICチップの必要性や暗証番号が四種類必要なことは「マイナ保険証」の問題ではない。
・暗証番号は最低二つで済む
マイナンバーカードの交付は2016年1月から開始されており、「マイナ保険証」の検討は全然後の話です。
マイナンバーそのものは本来情報連携キーであってはならない
このことが徹底的に理解できないようです。
ワクチン接種記録システムで一度ルールが破られたとはいえ、制度設計の基本としては、個人(本人)がマイナンバーを利用することも出来ませんし、当然期間別識別符号も利用することはできません。本人が利用できるのはマイナンバーカードで、通信で使用されているのはマイナンバーカードのシリアル番号です。
こうすればいい、というのは一つの意見なので、法律も変える、理念も変える、システムも変えるという前提では間違いとは言えませんが、現状のシステムを前提にすると全く意味のない勘違い提案ということになります。かりにマイナンバーと保険証情報を紐づけてもマイナンバーで通信する仕組みそのものが存在しないので何もできないのです。
顏認証機能付きカードリーダーはデバイス
対応OSはWindows® 10 IoT Enterprise 2019 LTSC 、 Windows® 10 Proです。PCのOSがWindows® 10 IoT Enterprise 2019 LTSC 、 Windows® 10 Proということになりますね。
システムや技術の話をするならば
これ、何を言っているのか解りません。まあ、予言していますから予言者なんでしょう。しかしならばジャーナリストとは言えませんね。
「電子証明書にはマイナンバーが記録されていない」→「マイナンバーカードの目的は国民の情報収集」→「国民の全財産把握」……どうしてこんな理屈になるんですかね。
電子証明書はそもそも電子証明書であり、「電子証明書にはマイナンバーが記録されていない」ってボンカレーにはご飯が入っていないと同じ話に聞こえます。(カードにはマイナンバーのテキスト、画像情報が入っています。)
繰り返し述べているように、マイナンバーカード普及の総務省のメリットとしてはJ-LISに流れる大量の手数料が挙げられますね。
おそらくこの人もマイナポータルの仕組みを理解していないからマイナンバーカードによってさまざまな情報が政府によって集められると勘違いしているみたいですが、例えばオンライン資格確認システムで言えば、情報は飽くまでオンライン資格確認システムのサーバにあり、マイナポータルはそれをいちいち覗きに行く仕組みなので、マイナポータルに情報の集約がされるということではないわけです。
ショックドクトリンおばさんもそうですが、まずマイナンバー制度の基本の「き」のところが理解できていないのでこうした陰謀論に走るのではないでしょうか。
これからこうなるという話をするのならば、現行の制度と次期マイナンバーシステム、「公共メッシュサービス」と「民間タツチポイント」の間にどのような差があるのか、どういう方向性で何が変わろうとしているのかが見えていないと話になりません。
平たく言えば小学校を卒業したら?
答えは中学校に入る、ですよね。
これを小学校を卒業したら徴兵されると言い出せばやはりなんというかあれですよね。
中間サーバー方式から「公共メッシュサービス」に移行することにより、メッシュとはいいながらフラットな連携システムに変更されるのでは、という危惧はあります。恐らく「公共メッシュサービス」は技術的に分散管理の要件を満たす仕様なのでしょうが、この仕組みと、「附票ネットワークシステム」がどんな仕様で出来上がるかというところが議論されるべきなんでしょうね。
これは建前としては在外邦人の選挙権の行使などを可能にする仕組みですが、これだって悪くとれば在外邦人の全資産把握が目的だと言われかねません。
ただ実際に情報が集約されつつつある仕組みがいくつかあります。
・オンライン資格確認システム
・ワクチン接種記録システム
・警察情報管理システム
・預金保険機構による名寄せシステム
……などです。
何かこうだと決めつける前に色々調べてみませんか?
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