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bitFlyer Blockchain ~2020年の振り返り~


今年は全世界での新型コロナウイルス蔓延に伴い、各所で大きな変化が生じた年でした。
このような年の瀬にも、私たちbitFlyer Blockchainの1年を振り返ることは大事かなと思い、2020年の振り返りを書き綴りたいと思います。

bitFlyer Blockchainのサービススタック

改めて、当社が提供しているサービススタックはミドルウェアであるブロックチェーンレイヤーからアプリケーションレイヤーまでを広範にカバーしています。コアプロダクトにmiyabiというプライベートブロックチェーンがあり、このmiyabiをベースに各種サービスを展開しています。

キャプチャ

不動産賃貸プラットフォーム

2020年に注力したサービス企画・開発の1つに、住友商事さんと共同事業を行っている不動産賃貸契約プラットフォームサービスがあります。
最初の企画構想やその後の業務提携に関する意思決定、実証実験の企画から実行などを含めると、足掛け約2年が経過しました。2020年10月にプレ商用サービス開始しており、商用化に向けた様々なタスクを推進しています。来年以降で本格的なサービスを世の中に提供していけると良いなと思っています。

住商プレ商用

ブロックチェーンID:bPassport

miyabiのソリューションであるbPassportの活用という点では、着実に複数の案件を仕込むことができました。今年、複数のプロジェクトが立ち上がり、2021年には対外的な発表がいくつかできるものと想定しています。

ブロックチェーン×IDという領域に関しては、分散型ID=DID (Decentralized Identity) が2020年に注目を浴びた分野の1つです。

昨今、巨人プラットフォーマへの個人情報・個人データの集中が叫ばれています。これに伴う「情報流出のリスク」や「発信側による情報の意図的なコントロールへの懸念」などに対して、「データへのアクセスコントロールを分散させて個人・法人等が行えるようにすべき」であるというTrusted Webの構築が期待されています。
インターネット上で様々なサービスで横断的に利用できる分散型IDは、このTrusted Webを実現するための構成要素として挙げられており、bPassportはこの領域での活用が進むと考えています。

Trusted Web概念図

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「ブロックチェーン官民推進会合 参考資料 背景説明」を参照。なお、ブロックチェーン官民推進会合には当社代表の加納が民側の構成員として出席しています。

また、bPassportを使った自社サービスとして、2020年6月にbVoteを発表しました。
bitFlyer Holdingsの株主総会でbVoteを利用し、株主のみなさまに投票を行ってもらうことができました。プロダクト企画・開発を行ってきたメンバーは当日ドキドキでしたが、無事に株主総会が終了し、今後の事業推進に向けた大きな一歩にすることができました。

ブロックチェーンIDやDIDの分野は概念がなかなか理解しづらい分野ではありますが、来年以降にbPassportを使った具体的なユースケースを世の中に複数発信し、「ブロックチェーンで世界を簡単に。」の実現に近づけるようにメンバー全員で引き続き頑張っていきたいと思います!

miyabi PaaS

2016年のmiyabiのローンチ以降、様々なお客様にmiyabiを利用していただいています。昨年まではライセンス型で提供しておりましたが、2020年4月にクラウドサービスとしてPaaSモデルの提供を開始しました。
miyabi自体は約4年間の稼働実績があり、多数の実証実験 (POC) はもちろんですが、商用利用されている事例でも安定稼働を継続しています。

2020年7月にはmiyabiを触ってみたいという開発者向けに、miyabiのPlaygroundを公開しました。miyabiユーザー向けのmiyabi User GroupをSlack上で運営しておりますので、ご利用を希望される方は是非こちらからお申し込み下さい。

また、2020年は「ワイブロ」に続き「どのブロ」というワードを業界でよく耳にしました。当社でもブロックチェーン基盤比較に関するテーマなどで、Microsoftさん、LayerXさん、NTTデータさん、日本オラクルさん、デロイトトーマツコンサルティングさん、トヨタブロックチェーンラボさん (順不同) をお招きしたセミナーを複数実施しました。

また、先日トヨタブロックチェーンラボさんがGithub上に公開されたブロクチェーン基盤評価の策定にも参加させていただきました。
2021年以降、miyabiだけでなく、様々なブロックチェーン基盤を使った実用例が発表され、業界が盛り上がること、一般の方に便利だと思ってもらえるシーンが増えることを心から期待しています。

コンサルティングサービス

主に大手企業をクライアントにしたブロックチェーンのコンサルティングサービスは2020年の1年間でも多くのお問い合わせをいただきました。

全ての案件で守秘性が非常に高く、内容を記載することができないのですが、事業戦略の構築からシステムアーキテクチャの設計・その後の開発までを幅広に対応できることが当社の強みであると自負しています。
クライアントの業種は多岐に亘っており、案件も増えているため、2021年も継続して注力事業として推進していく方針です。

ちなみに・・・、コンサルティングサービス拡大のために、優秀な仲間が欲しいです。我こそはと思われる方、是非応募をお願いします!!

コンサル

ブロックチェーンEXPO

2020年10月にはブロックチェーンEXPOへの出展を行いました。(当日の様子は当社川口のnoteをご覧ください)
コロナ禍でのオフラインイベントであり、開催前には来場者を相当少なく見積もっていたのですが、不幸中の幸いなのか、非常に多くの方に来場していただくことができました。

会場で最も多く人が入っていたのが、bitFlyer Blockchainでした。同社は、暗号資産取引所のbitFlyerのブロックチェーン事業部からスピンオフしており、企業のブロックチェーン導入コンサルティングやエンタープライズブロックチェーンのmiyabiについての展示を行っていました。
展示では、同社のブロックチェーンIDのソリューションである「bPassPort」や、オンライン株主総会のための投票システム「bVote」の他、住友商事との不動産分野での共同事業や、分散型翻訳プラットフォームの事例が紹介されていました。

加納の登壇はオーディエンスの満足度が非常に高かったと。嬉しいかぎりです。

加納さん登壇

個人的にはみどりたんのコスプレに痺れました。(にわタコさんのまとめ記事より拝借)

金光さんコスプレ

採用・採用・採用!!

事業拡大に伴い、当社のファーストプライオリティは「採用」です。良い仲間を探すために様々な取り組みを行いました。
以下が経営陣中心にオンラインで行った会社説明会の動画です。当社の雰囲気を少し感じ取ってもらえるかと思いますので、ご興味ある方は冬休み中に「こたつ・みかん・PC or スマホ」を組み合わせて是非視聴ください!

マネジメント合宿

そして年末は2021年に向けたマネジメント合宿を実施。雪と自然に囲まれた中で集中して良い議論ができました。

マネジメント合宿

マネジメント合宿2

最後に

2020年の当社を振り返えると、2019年以前と明らかに異なるのは、実証実験 (POC) やR&Dの数は減少し、商用化の案件が増えたという点です。
当たり前ですが、実証実験 (POC) と商用案件では考えないといけない論点の幅、深さともに全く異なります。また、新規事業開発関連のプロジェクトが大半を占めることもあり、事業を起こす難しさを実感する1年間でした。
そんなこんなでも、様々な下地作りは着々とできてきていると感じており、来年は良いプロダクト・サービスを世の中に発信したいと強く思っています!

全然関係ありませんが、大学の友人たちと海外からの帰任・赴任の歓送迎会を兼ねて年納めフットサルをしました。(感染症には最大限注意を払っています) やっぱりオフラインって良いですね。

フットサル

それではみなさま、良いお年をお迎えください!

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