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日本赤十字社救急法指導員の、目の前で家族が倒れた時、 あなたがとるべき行動のお話

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目の前の人が倒れています!あなたはまず何をしますか?

正解は「反応(意識)を確認する。」です。

大災害や交通事故の時などは、自分の身を守り二次災害を起こさないことが大切にもなりますが、そうでなければ、まず声をかけてください。

呼びかけに応じたら、とりあえずオッケーですが(その後の観察は必要)、反応がなかったらすぐに救急車を呼んでください。


でも、呼びかけに何となく反応がある微妙な時は判断に困りますね。救急車を呼ぶか、呼ばないか・・・さあ、どうしましょう?

反応があったら119番通報はいらない⁉

何らかの反応があっても、「応答ができない」「目的がある仕草が見られない時」は、意識障害と判断してすぐに救急車を呼んでください。

なんか、聞き取れないけど ムニャムニャ言っている時もすぐに119番通報しましょう。その時、呼吸をしていたら観察を続け、どこに障害があるか探ったり、いつ呼吸停止するとも限らないので、その時のためにAEDを準備するなど万が一に備えましょう。

直ちに119番通報すべき7つの傷病は 

次の症状が観察から読み取れたらすぐに通報してください。

1意識障害・・・呼びかけに反応がない
2気道閉塞・・・異物が気道に詰まっている
3呼吸停止・・・呼吸していない
4心停止・・・脈がない
5大出血・・・大量の出血
6中毒・・・薬物中毒、食中毒等  
7ひどい熱傷・・・体の広い範囲のやけど 

この7つの項目の一つでも当てはまる場合は即救急車を呼びAEDを手配してください。

そして通報の次に重要なのは、呼吸停止している場合、救急隊が来るまでに私たちがしなければいけない事です。

心肺蘇生法をマスターしておきましょう

呼吸停止の時に、まず私たちがやることは119番通報です。

大切なのでもう一度言います。

まず119番通報をしてください。

案外、知識のある人に限って119番通報をせずに応急手当を開始してしまいます。

例えば、心肺蘇生法を知っているからと言って、救急車も呼ばずに心肺蘇生法をやってしまうなどです。これをやってしまうと、いつまでたっても医療従事者に引き渡すことができず、助かる命が助からないこともあるので注意してください。

私たちの役目は医療従事者に傷病者を引き渡すことです。私たちは医師免許を持っていないので、治療したりすることはなく、応急手当てにとどめなくてはいけません。出来るのは119番通報と応急手当です。

通報ができた後は、心臓マッサージ+AEDです。これが出来るか出来ないかで救命率が全然変わりますので、大切なあの人のために覚えて下さい!

難しいことはありません。呼吸していない人がいたら胸を押す。

胸のどこを押すか・・・

「おおむね胸の真ん中あたり」です。

細かい指導をした結果、いざという時迷ってしまう場合があるので、今はシンプルに教えています。

人工呼吸も、今コロナ禍なので行わなくてもいいです。とにかく胸を押し続けてください。私たちの役割は、二次救命処置(医療従事者)に引き継ぐことが役割ですので、救急隊が来るまで続けてください。

これだけです!助けられるのはあなたしかいません。勇気をもって行いましょう。

反応があるのかないのか判断に迷ったら躊躇なく119番通報を

119番通報は、火災の時や救急の時に連絡をする番号ですが、判断に迷ったら迷わず電話をしてアドバイスをもらいましょう。そのうえで救急車が必要かどうか救急隊員が判断してくれるでしょう。つまり、電話をして専門家にアドバイスを聞くことができるのです。でも、意味もなく電話をしたり、すこし風邪気味とか、ちょっと医学的なアドバイスを欲しいな程度で呼ぶのは他のリスクがある方に迷惑なのでやめてください。

大切なのは、119番通報だと言ってびくびくしてしまい連絡できない事。本来必要なはずなのに判断に時間がかかってしまう事の方がよっぽど危険です。

119番通報を頭に入れながら、上の7つの傷病に当てはまるかどうかの判断をしましょう。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

いざという時に、大切な方を守れる最低限のスキルは身に着けておきましょう。

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