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1から美術史を勉強してみた 【はじまり編】

突然、美術史を勉強しようと決意。
いつしか美術館に行く度に出会う「なんで?」を知りたい。
そのためにはまず知識が必要だと思った。

有隣堂のYouTubeでとある作家さんの一日を紹介していて、本当の天才(どちらかというと天職というようなニュアンス)は、大げさではなく、飲まず食わずでそこに没頭できるのだと知った。
私はその意味での天才ではなく、締め切りがないとなんにもやらない典型的なタイプで。
調べたところ美術検定なるものを発見し、1か月半、それに向き合ってみることにした。
1から美術史を勉強し色々気づいたことがあるので、つらつらと書いていこうかなと思う。

~自信過剰からの絶望~

最低でも月に1回は美術館に行っている私。
1からと言いつつも、そこそこ問題解けちゃうんだろうな、ふふふん。
と思いながら2級の問題集を解いてみることに。
すると、これでもかというくらい、何も分からない。(べったべたのオチ)
たまたま見たことある現代アートだったり、浮世絵だったりの問題は解けたけど、そんなのは500問中10問あるかないかで。

私の知っている「美術」は相当偏っているのだ。
ここでやっとそのことを自覚した。

よくよく考えたら、そりゃそうだ。
私は版画が好きで、版画の技法や歴史ばっかり調べていたし。
浮世絵もなんにも興味ない人よりは知っているかな~くらいだし。
現代アートも好きでよく見るけど、作者本人のことはなにも知らない。

そんな私が本を開けば、「ルネサンス」やら「ラファエル前派」の文字。
当然頭の中は「???」
まず、この時代はこう呼ばれていて~という「美術史区分」を、まったく知らないのだと気づいた。
(風景画が好きなので印象派は聞いたことがあった)

そして、本をめくればめくるほど、「美術史」という世界の果てしなさに、ちょっと、いやかなり、絶望した。


~さらなる追い打ち~

さらに嫌なことに気づいてしまった。
私、高校で一回も歴史の授業を受けていない。
日本史も、世界史も、受けていない。

ということは、だ。
重要な歴史の出来事も、美術史で不可欠な宗教も、ほぼゼロからのスタートということだ。
これはさすがに泣いてしまう。

当時の私がでどれくらい何も知らないかを、少し列挙してみた。
・新約聖書と旧約聖書の違いも分からん。
・聖書ってなぁになぁに?レベル。
・フランス革命の年も知らない。
・そもそもフランスがどこにあるか知らない。
(ヨーロッパにあることは分かる)
※意外とこれくらいの人もいると信じている、信じて…いる…。

ただ、不幸中の幸いで、私は高校受験ガチ勢だった。
そのころのかすかな中学歴史(主に日本史)を思い起こすことはできた。
それでも頼りなさすぎるが、どうにかするしかない。


~ひよりにも優しい美術検定~

そんなこんなでも、諦めない私。
美術検定には4~1級があり、4級は随時試験、1級は2級合格者しか受験資格がないとのこと。
受験レベル的には3級か、2級。
どちらを受けるか、大いに悩んだ。

問題集を見ると、3級は一問一答が基本。
(例:この作品の作者は誰か?)

2級は3~5行ほどの文章があって、そこに下線やら空欄があって問いがあるという、一般的な問題形式。
(例:ルネサンスはどういった運動か?)

3級は、知識がなければ即アウト。(一問一答ってまぁそうだよね)
でも基本的な知識が多いので、勉強すれば間に合いそう。
2級は、なんとか文脈で解ける部分もある。
でも知らん知識のレベルがあまりにも高すぎる。

どうせなら一番上の1級がほしい。
そのためには今年3級を受けると、1級を受験できるのは2年後。
今年のうちに2級を受けたいけど…間に合うか?
でも3級だと余裕すぎるような気も…と悩む。
(※なお、この後勉強を始めて自分が3級レベルですらないことを知り焦る)

ここでちゃんと自分の性格に向き合ってみることにした。
どちらかというと私は、ハイリスクでハイリターンが苦手。
ローリスクで確実にローリターンを取りたいタイプだ。
(ポ〇モンでも、最初にめちゃくちゃレベル上げをするタイプ)
そんな私だ。ストレス回避のためにも3級にするか…と思い、美術検定のサイトをのぞいた。

すると、なんということだ。

も、申し込み締め切りが、試験日の1週間前じゃないか………!!!

となれば、話は早い。
1ヵ月勉強して、「ワタシ2級いけるワ、ふふん」と思ったら2級を選べばいい。

ありがとう美術検定。ひよりにやさしいね。
※ただしこの後、優しそうに見える美術検定さんの無慈悲な顔を知ることになる。


…そんなこんなで、

・美術好きと言いつつジャンルが偏りすぎている
・世界史未経験


という不安材料しかないが、とりあえずは美術検定2級を目標に勉強を始めてみた。
勉強を始めてからのこともぼちぼち書いていこうと思います。
どうぞよしなに。




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