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【事業承継 経営者インタビュー Vol.1】 考え抜いて導入したDAO経営 、今はスタッフの成長を見ることが一番の楽しみです

こんにちは、柴犬をこよなく愛するコバです。
建設業・製造業・卸売業など仕入れの多い会社向けに、伴走型で会社と社長の手元に現金を残す支援をしています。
https://subsidy.office-kobayakawa.com/



やっとやっと念願かない、経営者様インタビューをさせていただく機会に恵まれました。

今回、お忙しい中快くご協力くださいましたのは、
有限会社大創 代表取締役の有永龍二様。

明るく溌剌とした雰囲気、気配り上手で好感度100%の若手社長です。
※ヘッダー画像真ん中のこぼれんばかりの笑顔の方です(イベント開催会場にて撮影)


~会社概要~
有限会社 大創
代表取締役 有永龍二
設立 1986年6月10日
資本金 3,000千円
URL:https://www.daisoh.jp/

有限会社大創 有永社長


Q1、御社の事業内容を教えてください


当社は大きく分けて5つの事業展開をしています。

・ヘルスケア事業
・飲食ギフト事業(養蜂事業含)
・イベント事業
・不動産事業(管理事業含)
・ビルメンテナンス事業

先代が温浴材の特約店として起業。約2年後、バーモント酢を商材に追加し本格的に代理店販売業を稼働。売上を順調に伸ばし、乾麺専門代理店業へ進出。お中元・お歳暮商品として企業及び個販を展開。

その後アドバルーン掲揚会社を買い取り、イベント事業に進出。

傍らで飲食ギフト事業の一環である養蜂事業を開始、はちみつをお中元・お歳暮商品ラインナップに加え販売しています。

私は2020年に部長職として入社しました。それまでビルメンテナンス会社で働いており、培ったノウハウを生かし新たにビルメンテナンス事業・不動産管理事業を展開していくことになりました。

Q2、事業承継のいきさつ・背景を教えてください


入社後、先代社長(有永社長お父様)へ承継を打診していました。しかし、父としては借入があるため※、息子にはこの時点での承継はさせたくないという思いがあったようです。それでも粘り強く交渉し、2022年、ようやく承継に応じてくれました。
(※経営活動においては、あくまでも通常借入額と判断できる金額)

父と一緒にお得意様を訪問し、さぁこれからだ!と思っていた矢先、先代社長に事故が起きました。養蜂場へ単独で向かい蜂に刺され、かつアナフィラキシーショックを発症、闘病の甲斐なく帰らぬ人となってしまいました。

その時、承継は終わっていたものの、事業自体の引継ぎはまだ終わっていませんでした

Q3、事業承継をする中で大変だったのはどんなことですか


先代の時代からお付き合いのある会社様の把握がとにかく大変で、繁忙期にいつもお願いするパートさんの連絡先すらわからない状態でした。
お得意様を1社1社訪問し、今までの経緯、当社とのお付き合いの内容をお聞きしていきました。この活動は1年間に及びました。

その中で「御社は君の時代になったのだから、君の裁量で進めてくれたらいい」といった暖かいお言葉をいただくことがありました。が、真逆のお言葉をいただくこともありました。

Q4、事業承継をする中で、改めて気づいたことはどんなことでしょうか


先代が健在であった頃は、自身が持ち込んだビルメンテナンス・不動産管理事業に邁進していればよかったのですが、先代亡き後は、当然ながらすべての事業の采配を担っていかなければなりません。
とにかく忙しい、365日稼働の中、体と心が疲弊していくのが分かりました。

そんな中でほんの一日だけ休息が取れ、ゆっくり考えることができました。
そして出会ったのが、DAOを用いた経営です。

(※DAOは「分散型自立組織」の略。会社で直接雇用せず、スタッフは個人事業主として権限を持って働くという方法)

期待していた人件費削減はもとより、私が思っていた以上の効果をもたらすことができました。
人は権限を与えれば、こちらが想定している以上の働きを見せてくれるということを目の当たりにし、本当に安心して事業をお任せできることを実感しました。

私がハブとなり、各事業のスタッフに仕事を依頼します。彼らは仕事を自分自身のことととらえ、期待以上のパフォーマンスを発揮してくれています。

また当社のように数種類の事業展開がある会社では、各事業により繁忙期が異なります。その際、余裕のある事業スタッフは、忙しい部門へ力を貸すという仕組みを作ることができました。

実際のところ、まったく問題がないわけではありませんが(笑)、うまく回してくれていると思っています。現在、各事業スタッフをつなぐため、新しい交流の場を準備しています。

スタッフとの懇親会風景

Q5、これからどんな会社にしたいですか?


実は、私はいまの地位に固執するつもりはありません。スタッフの中から私に代わる者が出てきたら、喜んで譲りたいと考えています。

時代は常に変化し、スタッフは私の想定しえない行動をします。

ある意味凝り固まった考えを押し付けることなく、新しい経営方法を見つけ、かつ顧客に喜んでいただけるのでしたら、これほどの喜びはないと思います。

Q6、これから事業承継をする方にメッセージをいただけますか


いろいろな事業承継のかたちがあると思います。

私の場合は、先代と私の事業が交わることがなかったという状況がよかったと感じています。
親族承継の場合、多くの会社様は先代当代の意見の違いで衝突する可能性があるとお聞きします。
先ほども申し上げたように、世代が変われば考え方も大いに異なります。それは、その人々が成長してきた社会情勢、受けてきた教育などによるものだと考えています。

私も自身の子供たちを見ると「あ、この子たちにはかなわない」と思うことが多々ございます。

時代は変化していきます。そのときそのときで最適なものを取り入れていく柔軟性をもってすすめていただくとよいのではないでしょうか。

Q7、有永社長、今が一番楽しい、ですよね?

はい!


そう言って、にっこり笑ってくださる社長の笑顔には覚悟とこれからの希望が映し出されていました。
有永社長、お忙しい中お時間をいただきほんとうにありがとうございました!


会社と経営者の数だけ経営方針はあるんだなぁ…

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